ForGetting Things Done

「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

「やり方」を変えるだけで自分が変わった

行動療法

例えば、タスク管理ツールを使ってGTDのフローに忠実に今の仕事をやっていけば、そのうち、それが自分な仕事の方法となります。そして、その方法のエッセンスが、新たな仕事に取り組む時の自分なりの方法論となったり、仕事以外での「やるべきこと」への姿勢となったりします。そうすることで、「仕事」や「やるべきこと」を目の前にして起こる、自分の心のザワザワ感を鎮める。これは、ある意味「行動療法」なんだそうです。行動することで、自分の精神状態を良い方にコントロールするというものです。

 

勝ちパターン

言い方を変えれば、自分の勝ちパターンに持ち込めば絶対に失敗しないという安心感を得るための方法論が、タスク管理だということですね。

 

フレームワーク

もっと違う言い方をすると、フレームワークという言い方もありますね。これも、自分が仕事に相対している時に、どのようにその仕事に取り組めば良いかという方法とその順序を表したものです。難しそうに言っていますが、要は仕事のやり方、マニュアルの内容とほぼ同義かと思います。

 

やり方から自分を変える

何かを実行することで自分を変えると言うと、それこそ超常的な何かの力に頼って、根本的に考え方を変えたり、別人格になって聖人君子のような振る舞いをするようになったり、というようなある種の胡散臭さが付きまといます。「自己啓発」という単語に怪しい雰囲気を感じてしまうのも、大概このような思考が自動的に働くからだと思います。

 

しかし、こと仕事の方法、取り組み方といった現実的な色を帯びると、胡散臭さは無くなります。仕事のやり方、フレームワークを学べば、毎日の実務が大いに捗ったり、具体的で目に見える何らかの変化を自分に引き起こします。日々実行する方法論が、自分の思考・中身までそっくり変えてくれる。そんな実感があります。

 

ここはひとつ、地道で地味な作業の寄せ集めではありますが、タスク管理を実行することで、自分の心のありように変化を来すという経験をしてみてはいかがかと思います。

 

奇蹟を起こす教祖にお布施を払うより、ずっと地に足のついた成長ができるんじゃないでしょうか(笑)

障害者就労移行支援施設で講師をします!

縁とはすごいもの

一昨年末から今年にかけて、行動を起こすことの大切さを強く実感し続けています。とっかかりは「声をかける」「やりたいことを言う」「イベント参加のボタンをクリックする」といった、今すぐにでも、誰でもできるようなことです。それが分岐点となって、とても面白い道へ自分を連れて行ってくれています。

 

Twitterで人気の「ひらめきメモ」というアカウントの中の人、F太さんと共に昨年から定期的に開催している「自分は要領が良くない、と思い込んでいる人のための仕事術」も不思議な縁で開催するようになりました。タスク管理界隈の巨人大橋悦夫さんが毎月開催している「タスクカフェ」に参加した際にたまたまF太さんも同席し、自分の発達障害という特徴とそれをタスク管理で克服したことを広めたいと言ったところから始まりました。

 

そして「自分は〜」のイベントをやるためにリハーサルをしようと、かなり前もって会場に行ったところ、HIKARILABの代表清水さんが、同じ会場でセッティングの練習をしていました。同じような目的なので手伝い、「ちなみに何をここでされるんですか?」と聞いたところ、メンタルヘルス系のイベントであることが判明。これがきっかけとなり、HIKARILABで活動なさっている臨床心理士の兵働さんとも知り合いに。

 

そして、兵働さんが所属しているのが、この度私が講師をさせていただく障害者就労移行支援施設「EXP立川」です。

 

今から振り返るとバッチリきれいに点と点が繋がった一本線のように見えます。しかし、点はあらかじめ打っておいたものではありません。まるで誘導されるように、新しい繋がりができています。

 

障害者就労移行支援について

障害者就労移行支援とは、およそこのようなものです。

 

一般企業に就職を目指す障碍をお持ちの方に対し、就労に必要な知識・能力の向上を目的とした訓練や準備、就職活動支援及び就職後の職場定着支援を行う。

 

私が発達障害の診断を受け、就職活動していた10年前は、このようなものは一般的ではありませんでした。多分"無かった"のではないかと思われます。それに類似するものとしては、デイケアとか言われる「障害者が社会に適合するための気づきを与えたり訓練したりする場所」というものがありました。私も1、2回デイケアに行きました。

 

当時の関係者の方には本当に申し訳ないのですが、社会に適合するための訓練というイメージでしかなく、これで本当に会社などで働けるようになるのか?と半信半疑であったことが否めませんでした。デイケアに参加している人たちはあまり「会社」を想定しておらず、この先に就職という段階があるという実感が得られなかったのです。今の自分がどうしたら社会復帰できるのか、自分の特徴に対してどんな工夫をしたら周囲の健常者と渡り合っていけるのかという問いに対しての明快な答えを見つけることはできませんでした。

 

「しくじり先輩」「ガチトーーク」

10年前の私が知りたかったこと、受けたかった訓練内容は前述のようにより実戦的で、自分が会社で働くことを具体的に想像できるようなものでした。そこで、今現在現役の会社員である私が、会社で働けるようになるまでを話し、働きやすくなるきっかけを与えてくれたタスク管理を教えることができれば、10年前当時の私がそこにいたらとても喜んでくれたんじゃないかと思い、この度EXP立川さんと企画して実行の運びとなりました。「会社で働けるようになるまで」を「しくじり先輩」、「働きやすくなるきっかけを与えてくれたタスク管理を教える」を「ガチトーーク」と名付けて行う予定です。障害者の就労移行支援事業の内容としては他に類を見ないものだとちょっと自負しています。

 

これらのことをまとめて話せる酔狂な人はなかなかいないと思いますね(笑)普通ならちょっと二の足を踏むのでしょうが、私はまさにこのようなことがしたかったので、渡りに船でした。

 

私のように、どうしても生きづらさを感じて心が折れてしまう人はたくさんいると思います。そんな人たちに私なりのリカバリー方法を教える、というのは昨年からやっているイベント「自分は〜」の一番伝えたいことでもあり、このEXP立川での企画の本旨でもあります。

 

これを続けることで、1人でも多くの人に社会復帰できるような自信を持ってもらい、実際に普通に働けるようになっていけたらと思っています。

 

割り込みタスクには「急がば回れ」

割り込み仕事への対応

よく誤解されがちなのは、割り込み仕事に多く対応する人は、あまりタスクを記録せずに、パッパッと終わらせるイメージだというもの。違うんじゃないかと思います。私の実感は、日々引き受けているルーチン業務をしっかり記録しているからこそ、割り込み仕事を即時対応できるというものです。つまり、業務を引き受けるたびにチマチマとその記録をしている方が、即対応が可能だ、ということ。

 

すぐやります!

「すぐやります!」と言ったはいいけど、今手を付けたばかりの仕事があるのでちょっとこれを終わらせてから…あ、さらに割り込みの仕事が…と後からドンドン仕事が溜まっていき、元々すぐやると言った仕事に全然手が付けられないということはよくある話ではないでしょうか。

 

本当にすぐ取り掛かるためには

例えば、社長からの緊急案件の依頼がきた場合。会社員ならお分かりだと思いますが、何にも優先して対応しなければいけないですよね。今仕掛かっている仕事のすべてをほっぽりだしてでも、真っ先に終わらせなければいけない仕事です。それができるかできないかは、それまでのタスクのログ(記録)がどれだけあるかが鍵となります。

 

社長からの依頼は、優先順位の急激な変更という説明ができると思います。最優先のタスクを割り込ませることができるということは、その他の仕事を先送りするということです。そのために、他の仕事の納期、進捗を一瞬で俯瞰できて、「先送りできる!」と判断する必要がありますね。

 

まずは自分がボールを持っている仕事がどれくらいあるかを確認します。それでかなり数を絞ることができます。さらに、絞った仕事のうち納期を確認して、先送り可能かどうかを判断し、自信を持って先送りして社長からの仕事を最優先に取り組む、ということになります。自分のタスクを全て書き出して一か所にまとめることが、ひるがえって最優先順位の仕事に着手しやすくしてくれるということです。

 

即対応≠すぐに取り掛かる

即対応ができるということは、言われたら反射的に手を動かしだすということではないということは、以前の自分の比べての実感です。どんな仕事が来たとしても、いったんタスク管理ツールに書き出して、すぐに対応可能であることを確認してからおもむろに着手する。GTDの「収集」「処理・整理」のプロセスを辿った上で実行するという基本的なフローを守ることこそ、安定して即対応することができる自分の土壌を作ることができていると考えます。

捨てないと必ず地雷化して爆発する!

捨てられない人

私は物を捨てられない人です。引っ越しの時には要るものと要らないものを選別して、どんどん捨てていかないといけない。これが全く捗らないんですね。昔に走り書きをしたメモのようなものも、「あー懐かしいなぁ!これはあと20年経ったらもっと懐かしく感じられるだろうなぁ」と考えて、取っておきたくなります。典型的な捨てられない人ですね。

 

ただ単に物が増えるだけであれば害はない(家族からは怒られるでしょうが)のですが、仕事に関してこの特性をいかんなく発揮してしまうと大変なことになりがちです。

 

必ず地雷化する

別に懐かしむ目的で溜めるのではなく、日々数多く降ってくる仕事に対して「これは後で」という判断を続けていると、自然に溜まっていきます。1つ1つの仕事を数分先送るという感覚でいると、いつの間にか仕事の書類の山ができあがる、そんな経験はないでしょうか。

 

そして、そんな山ができあがってしまうともう手を付けたくなくなりますね。すぐに対応しなくて良い仕事だったからとりあえず置いておこうなんて考えてしまいます。私はそうでした。

 

日を追って地雷の威力は増していく

この仕事という名の地雷は、最初は手元で「ポフ…」となる程度の威力しか無く、まだ大丈夫と余裕をかますことができます。しかし、日を追うごとにその威力は大きくなり、まだまだと思っているうちに、手におえる程度の爆発ではなくなってしまいます。これが、自分の感覚だと二次曲線のような急激な右肩上がりっぷりなんですね。この地雷が今炸裂したらどれくらいの威力なんだろうと考えるだけで辛くなり、ますます手が付けられなくなっていきます。そして、最悪のタイミングで地雷を踏まざるを得なくなります。上司から「あれどうなった!?」と叱られてはじめて手を付けるようになり、そのマックスの爆風を浴びることになるという次第です(いやぁ、経験があり過ぎてここらへん筆が進む進む!)

 

すぐに投げる!捨てる!

それを避けるにはどうしたら良いか。分かり切ったことなのですが、とにかく投げられた手りゅう弾はすぐにどこか別方向に投げる、捨てる。これに限りますね。実際に手りゅう弾が飛んできたら、皆さんそうすると思います。これが、仕事になると、その威力を甘く見てしまって、手元に持っておいてしまうんですね。そんなに暖めてどうする。ダメ、ゼッタイ。

 

とはいえ、飛んできた仕事を、何も自分が手を加えることなく丸投げをしてしまっては、自分がいる意味がありません。どれだけ自分が手を加えなければいけないかも判断しなければいけないですね。

 

そのためには、その仕事を段取りに分解して、自分が他に投げられるまでの最低限のことを明確にし、そこまでやってすぐにパス!というプロセスが必須になります。タスク管理は、この段取りへ分解するプロセスで自分を助けてくれる強力な助っ人です。「もう投げていい?いいの?」と訊くと、「いいよ!」とタスク管理はGOサインを出してくれます。この安心感、とても心強いです。

自分を責めない自分を手に入れた話

自分を責める癖のある人

良い人ほど反省をしっかり行いますよね。反省してスッキリ!という人はいい方で、反省しだしたらスッキリせずにクヨクヨとずっと考える人もいますね。私はそういうタチでした。自分を責めることこそ自分を成長させる正しい道だ!と信じて疑いませんでした。自分を責めるということは、自分で自分を傷つけるということだと気が付いたのは、満身創痍になってからでした。

 

ショック療法

まずはその自分の悪い癖を直さないといけないんですが、なかなか直るものではなりません。そのために自分がしたことは、ある意味ショック療法のようなものでした。自分が悪いと思うことをあえて行う、ということです。「これくらいやらなければいけない」というレベルがあったとしたら、その2割引きくらいまでしかやらない。「やった方が良いのではないか」と思ったら、それはやらない。そんな自分を肯定するために、「自分はすごいから~しちゃったよー」「もう完璧にやってやったぞ!」などとあえて言う、ということもやりました。場所は選びますが。

 

こうして、無理矢理にでも自己肯定感を上げていくというのをやってみました。もちろん、口ばかりで何もしないのではなく、2割引き程度の範囲内でやった実績は重ねていきます。仕事がうまくいかずに休職を余儀なくされた自分は、その両輪で自信を取り戻していくことができました。


ひたすら我慢

この自己肯定感を上げるという方策ですが、とても我慢が必要でした。「やってあげればいいのに」と思う自分を「やっちゃだめだ」ともう一人の自分が諌めます。その繰り返しになるので、大きな違和感を持ちつつ毎日を過ごしていました。その違和感を払しょくするのには、ある程度時間が必要でした。ひたすらに我慢して、やっと「必要以上に自分を責めない自分」にかなり近づくことができました。


ただ、迷いも……

「できました」と偉そうに言っていますが、そうなったらそうなったで今度は「逆に行き過ぎていやしないか?」と思わないでもありません。会社員であれば、社内の人との協力は不可欠です。会社にいる限り、必要な手助けをすることと不要な巻き込まれの境を峻別するのはとても難しいですよね。今までは、必要以上に巻き込まれ体質であったので逆張りをしたのですが、これからは逆の逆張りをしなければいけないかもしれない?などと考えたりもします。いっそのこと、どちらかに振り切れば良いのかもしれませんが、それは避けたい。「どっちなのか」と常に考え続けるしかないのかもしれません。

 

自分を責めないことは確かに大事ですが、偏り過ぎないよう考え続けることも必要なのかと思います。

昔、楽天の「成功のコンセプト」にドン引きしてました

スピード‼︎スピード‼︎スピード‼︎

これ、楽天株式会社の「成功のコンセプト」のうちの1つです。3回重なるところに尋常じゃないこだわりがうかがえますね。とにかくはやく動くことを大事にするんだなと、とても分かりやすい。「大事なことだから2回言いました」という台詞が巷にはありますが、それよりも重要なんでしょう。

 

体育会系のにおいがする

私はこの言葉を読んだ時に、正直ドン引きしました。なぜなら、1週間に10日来い的な体育会系の無理難題を押し付けてくる感じ(かなり個人的な偏見がありますが)がしたからです。じゃあアレか、タイピングはブラインドタッチ必須で、1分間に1,000字、社内の移動は全力疾走、それでいてミスは絶対に許されない、みたいなギチギチの雰囲気なのか?などと想像していました。

 

「歩みは遅くとも着実に」は遅さ礼賛ではない

翻って、その対になるような言葉として「歩みは遅くとも着実に一歩一歩進む」といったものがあると思います。私はこの類の言葉が好きでした。遅さが許されている優しい世界のような気がしたからです。しかし、よく読むと遅いことを奨励しているわけではありませんね。「遅くとも」の「とも」は「たとえ〜だったとしても」という意味です。「(推奨されないが)たとえ遅い場合でも、(最低)丁寧に」といった感じでしょうか。

 

根性ではなく方法が鍵だった

タスク管理で効率的に仕事をこなすことを意識するようになってからは、この「スピード」は、無理難題を押し付ける類のものではない、と感じるようになりました。100メートルを20秒で走るのを10秒で走れと言っているのではなく、道草をなくしたり、自転車を使ったりしようという話です。タスク管理では、自分が無意識にしている無駄な行動をできるだけなくすことでスピードが結果的に上がります。それは走るのが速くなることではないわけです。

 

今は抵抗感はない

ということで、スピード!と言われても、今はドン引きしたりしません。むしろ、共感すら覚えます。しかし、3回も畳み掛けてグイグイくる感じはまだちょっと苦手です(笑)

100言うと120やってしまう人

伊集院光とラジオと

私は四半世紀前よりラジオが大好きで、さだまさしセイ!ヤングに始まり、コサキン小堺一機関根勤)、そして伊集院光と、割と古き良き深夜ラジオの有名パーソナリティーを愛聴してきました。

 

そんな中、伊集院光はずっとラジオ界の帝王として君臨しており、金曜オールナイトニッポン2部の頃から、現在のTBSラジオへ移り月曜深夜「深夜の馬鹿力」に至るまで、殆ど毎週欠かさず聴いております。

 

そんな伊集院光が、昼のTBSラジオのお化け番組「大沢悠里のゆうゆうワイド」の後を引き継ぎ「伊集院光とラジオと」を始めたのは去年のこと。ますます伊集院光の舌芸に磨きがかかり、すっかりお昼の定番になった感があります。月曜夜の番組の方も、最近は裏番組の星野源に押されてはいるものの、変わらないエンターテイメントを提供し続けてくれています。

 

これまでだと、ただ単に伊集院光のラジオが好き、で終わってしまいますね(笑)これからが本題です。

 

ゲストと

伊集院光が熱狂的ファンである日本ハムファイターズの監督の栗山英樹をゲストに迎えた「伊集院光とラジオとゲストと」のコーナーを聴きました。栗山監督の選手の育成談義でなるほどなと思った話がありました。

 

100言うと120やってしまう選手がいて、そういう人はやり過ぎないようにこちらからの働きかけを我慢しなければいけない。例えば大谷(翔平)選手などは、明らかにプレーできない状態なのに「大丈夫です!」と言ってくる。自分としても使いたいが、そこはグッと我慢する。

 

そんな話をしていました。これは、自分をコントロールしにくい人にも通じる(セルフ)マネジメントの考え方だなと思いました。

 

100ちょうどにするためには

ADHDの特徴の1つに過集中というものがあります。これは、自分でも気づかずに集中し過ぎてしまうというものです。100やろうと思うと、いつの間にか120やろうとしてしまっている。そこを見越して100やるためには80やろうと思わないといけない。自分はもっとできると思っても我慢しなきゃいけないんですね。

 

私と同じ傾向を持つ人は元来が頑張り屋なことが多いので、80に抑えることは悪だと思ってしまう人が大半だとおもいます。むしろ逆で、120まで頑張ってしまう方がよろしくないと思っていた方が良いのだと分かりました。

 

これもタスク管理で自分の記録を取り、自分の仕事の進捗を可視化することが助けになっています。

 

80に抑えてもいいではなく、80に抑えなくてはいけないものだと厳しく自分に言い聞かせながら、タスク管理ツールで、監督よろしく自分を見守っています。