ForGetting Things Done

「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

同僚をタスク管理にハマらせた

同僚のOさん

営業部門の中の事務方として大活躍しているOさんは、行動や思考パターンがとても以前の私に似ているのです。どんな仕事を振られても嫌な顔一つせず真面目に一生懸命頑張り、他人の仕事も自分の仕事だと思ってしっかりやり、責任感が強い。

 

そのうち仕事を捌ききれなくなって、そんな自分が許せなくなって自分を追い込んでいってしまうのではないかと、非常に心配しておりました。折しも営業部門の色々な未整備なところが相次いで露呈し、その対応の業務が非常に多くなり、Oさんが引っ張りだこになっておりました。Oさんの机の上はそのための資料やメモ等が山積みになっていて、見るからに過剰に発生した仕事がうまく整理しきれていない様子。

 

タスク管理を勧める

偶然にも、私とOさんとで打ち合わせをする時がありましたので、タスク管理を勧めました。打ち合わせ内容を早めに終わらせ、残った時間で「最近どうですか」と話しかけ、それから仕事が捌ききれないこと、そんな状態が精神的にも辛いことを聞き出し、これは待ったなしだと感じ、私のタスク管理の話をしました。

 

話を聞いたOさん、私がQCサークルGTD実践プロジェクトをしているのを見て興味はかねてからあったとのこと。ただ、始める時間がない、と避け続けていたことを話してくれました。ここは半ば強制的に始めさせないといけないと思い、その場でタスク管理を始める約束を取り付け、翌日1時間程とってタスク管理ツールを使いながら説明しました。

 

さすが営業部門の事務方の大黒柱、エクセルには慣れています。私の作ったタスク管理ツールの複雑な関数の仕組みもすぐに理解し、操作方法についての飲み込みも早い。これはかなりいけるのではないかと思いました。

 

Oさん、タスク管理ツールを使い始める

数日後、デュアルモニターを使いこなすOさんの右側デスクトップには、おびただしい数のタスクが登録された私のタスク管理ツールの一覧表示画面が!私は心の中で快哉を叫びました。

 

タスクが発生したらとにかくツールに登録すること。これを忠実に実行し、さらにはタスクの分解もやれるだけやっていて、すでに使い込んでいる感が画面から漂ってきています。他人の作ったエクセルをこんなに短時間に使いこなせるなんてスゴイ!と話したところ、部門内で以前誰かが作った資料を理解しなければいけないことが多かったので、そういうことには抵抗がないのだということ。貧乏くじを引かされてきた経験が逆に奏功したようです。

 

なぜ続けられるのか

とはいえ、多くの人がつまずく「タスク管理を継続できない」を易々と乗り越えられそうなのはなぜだろうかと思い、「なんで続けられているのですか?」と聞きました。開口一番、「そりゃ切羽詰まってるからですよ~!」との返答。うん、ここも私と同じ。私は、失敗を重ねてもう後がないという状態が逆にタスク管理を始めて継続できた要因だったので、同じなんです。

 

そういった背景もあり、Oさんはとても自然に、私のタスク管理ツールを使ってタスク管理の運用を軌道に乗せることができ、「これがないと仕事が進まない」とまで言うようになりました。つまり、Oさんはタスク管理にハマったわけです。やれ嬉しや。

 

Oさんから感謝される

「あのタイミングでこれ(タスク管理)を勧めてくれたのは、僕としては最高でした。もうこのまま仕事続けていくのは無理かなって、かなり思い詰めていたんですよ。本当なら僕から小鳥遊さんに教えてってお願いするべきなんですけど、逆に小鳥遊さんの方から教えてくれて、フォローもしてくれて、本当にありがとうございます!」

 

タスク管理で自分の弱点を克服する!というテーマで人に勧めている私にとっては、この上ない喜び。ちょっと不遜な言い方をすれば、タスク管理で人を救うことができた、ということ。自分でタスク管理をしてニヤニヤできるだけでも十分嬉しいのに、他人にこういった働きかけができたことは、輪をかけて嬉しいこと。

 

もしかしたら、Oさんをタスク管理にハマらせたと同時に、私もますますタスク管理にドハマりしたと言えるのかもしれません。