ForGetting Things Done

「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

仕事とプライベートを上手に切り替える方法

頭の中に巣食う「仕事の虫」

逆説的かもしれないが、気になることを頭の中から追い出すには、それらを適宜頭の中に戻さないといけないのだ。

( 「ひとつ上のGTD ストレスフリーの整理術 実践編――仕事というゲームと人生というビジネスに勝利する方法」より)

 

仕事とプライベートの切り替えができる人凄い!素敵!と思っていました。私はいつまでも頭の中にまだ終わっていなくて締切が迫っている仕事のことや、時には(いやこれはしょっちゅうだったかもしれませんが)締め切りを過ぎて催促されているにもかかわらず手をつけられていない仕事のことを思い出しては、退社後に悶絶していたものです。

 

おまじない

以前、タスク管理を始めるずっと前にその悩みをある人に相談したところ、仕事はキチンと終わらせるべきなんだけど、と前置きした上で、ある人がこう教えてくれました。

 

「会社を出る時、ドアの前で、肩についたホコリを払う動作をすると、まさしく肩の荷が下りたような気になるからやってみると良いですよ。」

 

やってみました。ところが、やはり気になるのは変わりません。おまじないはおまじないでした。

 

頭の中から追い出す

根本的に、仕事を途中で放り出したままにするという行動をなくさないといけないのだと思いつつも、「じゃあ、毎日全ての仕事を終わらせないと帰れないのか?」という疑問が出てきました。

 

そこに答えを与えてくれたのがGTDでした。自分がやるべき仕事を全て書き出すことで頭の中から追い出す。こうすることで、背負い込んだ荷物を置いていくように、会社を出る時に仕事の負荷から解放されるのです。

 

でも、一旦頭の中に戻す

ところが、仕事は途中の状態のまま帰ることには変わりません。終わっていない仕事があるという意識に苛まれないのか。

 

ここで、仕事の見直しという行為が重要になります。何ということはありません。「誰がボールを持っていて」「締め切りがいつで」「どのくらいまで進捗しているか」「やり漏れているプロセスは無いか」といった、自分が抱えているそれぞれの仕事の状況を把握するのです。

 

締め切りを過ぎている仕事は、それはそれで焦るべきなので安心はできませんが、そうであっても、締め切りを伸ばしてもらおうとか、明日朝イチでやろうとか、何らかの対応策は考えられます。それ以外の、締め切りも過ぎておらず正当に自分が抱えている仕事についても、今どんな状況にあるのかを確認して、正しく把握しているという安心感を持って会社を出ることができ、心置きなくプライベートを過ごすことができます。

 

つまり、自分の仕事の状況を書き出している紙やデータベースを見て、おかしい状況に陥っていないかチェックすることが、一旦頭の中に戻すことであり、そうすることで、安心して再び忘れることができるわけです。

 

結局、忘れてはいけない、ということではなく、安心して忘れる状況を作れるかできるかどうかが鍵、ということですね。