ForGetting Things Done

「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

「すぐやります」と言ってすぐにやる

「すぐやります」はすぐできない

「はい!すぐやります!」と言ってすぐやることはなかなか無いのではないか、というのが私の感覚です。というのも、そう言う局面は、なかなかやらない人が尻を叩かれて喝を入れられて言う「はい!すぐやります!」であることが多いから、という理由です。

 

本当にすぐやれている人はそんなこと言われない、とも考えられます。やらないから催促されているわけです。

 

本当にすぐやる
ただし、全部が全部そのような腰の重い人の発する言葉であるとは限りません。有言実行ですぐにやる人もいますね。手前味噌で恐縮ですが、私は「すぐにやります」と言ったら本当にすぐにやります。他のタスクを止めてでもすぐに「すぐやるタスク」に着手し、優先的に終わらせます。

 

天空の城ラピュタで、盗賊の女傑ドーラが、主人公パズーの家でご馳走をムシャムシャ食べながら、ムスカ大佐の乗る巨大空中戦艦出発のモールス信号を傍受するシーン。傍受の合図のベルが鳴るや否や、テーブルの上にあるたくさんの肉や酒を一気になぎ払う様子、お分かりでしょうか。分からない人は映画をご覧下さい。開始して40分前後、パズーがシータと別れさせられてトボトボ帰るシーンの直後です。

 

このドーラがするご馳走のなぎ払いっぷりが、非常に心地良いんですね。そして「本当にすぐやる」時の気持ちは、まさにこんな感じです。目の前にあるタスク達をガラガラドッシャーン!と机の上からどけて、目の前のゴリアテ出発の暗号に全神経を集中する。実際に机の上の物をなぎ払ったりはしませんが、イメージはそのくらい思い切った動きです。とにかく「これ」と決めたら、これ以外は考えない。ドーラの直情径行な行動は、ある意味見習うべきかと思っています。

 

バッファは大事
実際にタスクが目の前にたくさんあった場合、最優先の割り込みタスクの指示があったとしても、「いや、これをやってから」とか色々としがらみがあって、「すぐやります」の有言実行はなかなか難しいですよね。それを可能にするのが「バッファ」です。本来は衝撃を吸収してくれる「緩衝器」という意味ですが、スケジュールでバッファというと「ほかのタスクにかかる時間がはみ出した時に、そのはみだした時間を割り振ることができる余白時間」といった意味合いになります。バッファがあればあるほど、割り込みタスクが発生した時に対応できる可能性が高くなります。

 

では、バッファはどうやって作るのか。タスクの見積もり時間を多くするのが有用だと考えています。午前中に3つできるな、と思えば2つやる予定にする。午前中に1つしかできないなと考えれば、その予定は午前午後通しでやる予定をたてる。

 

「自分はこれもやる。あれもやる。そうすれば周囲に貢献できる!」と以前の私は、ギチギチにタスクを詰め込んでいました。その結果、どんどん時間が押してしまい、残業22時23時まで当たり前の毎日を過ごしてしまいました。気を付けないと、ちょっとした連絡の前後が変わるだけで30分や1時間平気でタスクの所要時間は延びてしまう、というのが実感です。取り過ぎなくらいバッファを取る。これはとても大事です。

 

「すぐやります」を安売りしない
さらに、安易に「すぐやります」を連発しないことも良いと思います。割り込みにホイホイ対応していたら、気が付いたら割り込み仕事しかやれていないなんてこともあります。

 

例えば、社長からの急ぎの指示、直の上司からの急ぎの指示、自分がミスしたときの埋め合わせ、よほど暇なとき。このくらいに限定して「すぐやります」と言うくらいが、ちょうど良いかと思います。

 

「アイツがすぐやるって言ったら本当にすぐやるんだ、気をつけろ。」と警戒されるくらいに「すぐやります」を出し惜しみするのも良いんじゃないかと思います。