ForGetting Things Done

「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

放っておく、捨てることの大事さ

お見合いの仕事をフォローする
結婚相談所の話ではありません。組織で仕事をする際に時々見られがちな「お互いが相手の仕事だと思っていて、誰も着手しない」という状態を「お見合い」と言い、「誰もやっていないの!?」と怒られてしまう事象です。

 

そんなお見合い状態に陥っている仕事を「さっ!」と現れてやってくれる我らがヒーロー、そんな存在に憧れたものです。そして、私が1社目で所属した総務部門というのは、そんな役割を果たすカッコいい部署だと定義付けていました。


引き受け過ぎて潰れる
カッコいいヒーローをしたいあまりに、仕事を引き受け過ぎて潰れてしまったカッコ悪い人のブログがこちらになります(笑)。引き受けてくれる人がいなくて困っていることを助けるのは良いことだと今も思います。

 

しかし、自分のキャパシティを超えてまでやってしまうと、結果的に周りに迷惑をかけてしまうことも学びました。2回も。

「やらない」勇気

物事を完成させる、という尊い術とともに、手をつけず放っておく、という尊い術がある。人生の知恵の本質は、不必要なものを取り除くことにあるのだ。__リン・ユータン

(デビッド・アレン「ストレスフリーの仕事術 仕事と人生をコントロールする52の法則」より)

上記のヒーロー願望があるうちは、「しない」という選択は、やりたくないこと・悪いことであることが多いです。だから「やりません」とか「できません」とか言いづらい。周囲の人も、やって欲しいから「『できません』は言うな」と言ってきます。なので二重に難しい。

 

そのきりのない「何もかも!」の中で溺れてしまわないためにはどうすればいいか。そのためには漠然と思っている「何もかも!」を、具体的かつ実現可能な行動に分解してやることだ。

(デビッド・アレン「ストレスフリーの仕事術  仕事と人生をコントロールする52の法則」より)

 

あれもやらなきゃ、これもやらなきゃと思っている頭の中は無限に広がっています。でなければ、無制限に仕事を引き受けません。引き受けた仕事を書き出すことで、その頭の中も有限であること、1日は24時間しかなく、身体は1つであることを自分に突きつけることが、潰れないために必要です。

 

そうして初めて「際限なく引き受ける」ことから脱却して「やらない」「捨てる」「放っておく」という判断ができるようになり、自分が潰れるのを防ぐことができます。これこそが、引用したリン・ユータンの言葉でいう人生の知恵の本質であり、GTDが目指す「ストレスフリー」「水のように澄みきった心」です。放っておくこと、捨てることは怠惰なのではなく、自分に真摯に向き合った結果、当然に出てくる行動だと考えています。