生産性を上げるって何のこと?
「生産性を上げる」とは?
国が進めている「労働生産性の向上」って、具体的に何だと思いますか?こちらの記事ではその計算式が書いてあります。
この記事によれば、次の計算式で生産性を数値化できるのだそうです。
労働生産性(千円/人)=付加価値(≒限界利益(粗利益))/社員の平均人数
粗利を人数で割っただけでは、これからの労働環境に合わないと思います。「時間あたり」という考え方が抜けています。
それと、これは数値化するのがとても難しいのですが、どれだけミスや忘れ、無駄な時間がなかったかも指標になると思います。ただ、「ミスしないようにする」とか「無駄な時間がないようにする」という個人自身の努力や上長の見張りはナンセンス、百害あって一利なしです。当人たちが意識せずとも「ミスなく、無駄なく」労働生産性を発揮できる環境・仕組みづくりをするという方向にしないと、その仕事場は大変居づらくなってしまいます。
意識せずに行動できる環境づくり
意識しないでできる行動とは何か。それは言い換えると「習慣」です。習慣化することがイコール環境づくり、仕組みづくりであるというわけです。
タスク管理メソッド"GTD"の開祖デビッド・アレンが「生産性を上げる3つの習慣」を著書で記しています。
生産性を上げる3つの習慣
①今やっている仕事をなぜやっているのかを考え、次にとるべき具体的な行動を定義しよう(具体的にやっているところを思い浮かべてみよう)
②やるべきことをすぐに実行に移さない場合は、それをやり終えたときにどうなっているか、その結果とそれについて起こすべき行動を書き留めておこう。(中略)何もかも頭の中でやるべきだという考えは今すぐ捨ててしまおう。
③リマインダーを設定しよう。(中略)ある状況にいるときに、その状況で何ができるかを記したリストを見る必要があるのだ。
(デビッド・アレン「ストレスフリーの仕事術 仕事と人生をコントロールする52の法則」)
※太字は筆者による
大雑把な言い方になりますが、生産性をあげるというのは、自分の記憶に頼ったりせず(どうせ忘れる)、「さて、次どうしよう」と考えあぐねる時間をできるだけ省き(次第に「やりたくない」と自分を誘導してしまう)、「やるべきとき」がきたらサッ!とすぐに取り掛かれるようにやることリストを準備しておく(やるべきときが来たと気が付いた時にはその瞬間を逃している)、ということなのかと。
「生産性の向上を!」とか言われると、難しいことをしなければいけないような気がするものですが、身近なところで言うとこんなところが、実は生産性を上げるきっかけになったりします。