ForGetting Things Done

「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

命綱のメンテナンスか、奈落の底か

タスク管理ツールは命綱
私にとってタスク管理ツールは仕事生命をつなぎとめる命綱です。これはやんわりとした比喩ではありません。これが正常に運用されないと、本当に仕事ができないのです。最近、同じような事例に対してちょっとずつ違う対応をしなければいけないときがありました。

 

例えば、販売した機器が故障したという案件が同時に3つ発生したとします。そしてその3つそれぞれに対して機器製造会社に問い合わせて対応方法を決めるべきもの、自分の会社で即座に対応できるもの、販売代理店に連絡をしなければいけないもの、といった具合に、発生した事象は同じでもやることは違うという状況はよくあります。

 

そんなときに、いちいち案件別に進捗を覚えていられるものではないですよね。しかも取り違えると一気に迷惑がかかってしまう。そんなときにはもう案件別に進捗状況を記録して、それを頼りに各別に話を進めていかないといけない。

 

この「記録」が、私にとってはタスク管理ツールです。上記のような状況は割と頻繁に発生します。常に1つのことだけやっていればよいという仕事場で働いている人はごく少数だと思います。そうであれば、それぞれの仕事に対しての記録を正確にとって、それを道しるべとして仕事を進めないと大変なことになります。


プロジェクトの全てのリストを作って管理することに抵抗を感じる人が多い。しかし毎日の仕事や人生をリラックスしつつコントロールしていくには、このリスト作りはとても重要である。このレビューは、どれにどう注意を払っていいのかわからないほど忙しいときにこそ特に効果的だ(忙しくてレビューを怠ることほど愚かなことはない)。
(デビッド・アレン「ストレスフリーの仕事術 仕事と人生をコントロールする52の法則」より)

 

命綱を引き締める面倒くささか、奈落の底か
常に命綱の緩みを引き締めつつ崖を歩いている、とお考え下さい。緩んでくる命綱を引き締めることを面倒くさがって、一気に崖から落下して奈落の底に落ちるか、それとも面倒くさい命綱のメンテナンスを続けるか。もちろん後者ですよね。ところが、仕事上では、崖から落下してもかすり傷くらいしか負わないと思っている人が多すぎると私は感じます。

 

仕事がどんどん降ってきて処理しきれず、対処不能になった時のあの絶望感は忘れられません。対処できないことで迷惑をかける人たちのことを考えると、とてもかすり傷と考えることは難しいと私は感じました。

 

この感覚が分かる!という方、是非タスク管理を始め、そして継続しましょう。きちんと引き締まった命綱がある限りは崖から落ちることはありません。