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「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

サイボウズ「働き方改革、 楽しくないのはなぜだろう。」について

サイボウズ20周年記念サイトで、痛快な映像作品が公開されていました。第1話「残業編」。アリの後藤さんとキリギリスの井上さんの会話にニヤニヤ。

cybozu.co.jp

 会話の間や言葉のチョイスが絶妙にリアルな2人(2匹?)の会話、聴き続けていくにつれて強烈な皮肉が含まれているのが分かります。kintoneの販促のために駅に貼られたポスターもなかなかエッジがきいていて良かったですね。このサイボウズ独特の視点、「『働き方改革!』『とにかく残業なくそう!』に対して基本的には賛同しつつも一定の距離を保つ姿勢はとても好きです。

 

声高に叫ばれる「改革」
2、3年前から「働き方改革」とか「生産性の向上」とか大変声高に叫ばれています。労基署の活動が活発化して有名企業に労働基準法のメスが入ったり、プレミアムフライデーを推奨したりしています。それ自体は良いことだと思いますが、抜本的な改革はまだ手付かずなのではないかと思っています。

 

規制強化だけでは解決できない
皆さん薄々分かっていると思いますが、ただ就業時間を制限すれば良いわけではないですね。結果的に生産性が上がったりすることもありますが、あくまで結果論であってその方法論では会社に内緒でカフェでサービス残業したりというような形で、いずれ歪みが生じます。というか、もう生じていますね。

 

時間が短くなると、結局短い時間でも以前と同じくらい仕事をこなさなければいけないという個人の努力が必要ということになります。いきなりそんなこと言われても、何をどうすれば良いのか分からない。だから、隠れてサビ残という方向にならざるを得ない。

 

仕事の進め方を変える
抜本的な改革とは具体的に何か。今まで個人の自由裁量の領域であった「仕事の進め方」にメスを入れる必要があるのではないかと考えています。以前よりあった「マニュアル作って平準化」といった対応の、もう一段階前です。仕事上の無駄な時間を削って、より効率的に業務タスクを完了させる。精神的な負荷も減らして取り組みやすいようにする。これが働き方改革の本丸ではないかと。就業時間の規制やプレミアムフライデーだけでは片手落ち、というかむしろ労働者への負荷を余計に強めてしまうだけですね。

 

そこで!
そこでタスク管理によって仕事の進め方を抜本的に変えるという解決策があるわけです。時間の規制にはタスク管理がセットにならないと意味がないと思います。

 

私の実感としては、タスク管理を習得してこそ、時間的・精神的な余裕があり、結果的に仕事にかかる時間が減ることになったと考えています。なぜ「仕事の進め方」が働き方改革の最重要論点になっていないのか不思議だというのが、正直な感想です。

 

このことを考えるきっかけになったサイボウズ20周年サイト、面白いですよ。そして、できればサイボウズの中の人と働き方改革におけるタスク管理についてディスカッションしたいです。