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「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

やり抜く力(グリット)から根性論を引きはがす

グリットとは?
最近有名になってきた「やり抜く力」、並外れた粘り強さと努力できる素養を持ち、自分が何を求めているのかを理解している人に共通の力のことらしいです。

 

「やり抜く」とは?
「やり抜く」ってとても身近で分かりやすい言葉ですね。分かりやすいからか、人によって解釈がまちまちである気がします。

 

まずは、目の前に大きく立ちはだかる壁を、腕力に物を言わせて、自分の100%、120%の力を出し切って動かすというイメージがあります。その一方で、最後まで段取りをきちんと詰めて完了させるという意味合いも想像できます。

 

やり抜く力という言葉には、両方の意味が含まれると思います。いわゆる「根性論」と揶揄される考え方は、前者の考え方に偏重していると思います。私は、できるだけ後者でいき最後の最後で前者、という順番が「やり抜く力」の発揮の方法だと考えています。

 

グリットとタスク管理
前者を根性論的思考、後者をタスク管理的思考とします。グリットはタスク管理的思考が9割、残りのオマケが根性論的思考だと私は考えています。

 

「粘り強く努力する力」と聞くと負荷を耐え忍びながら実行するようなイメージです。しかし、そうする前に最後まで抜け漏れなく段取りを設定でき、実行できるようにするのが大事だと思います。最初から戦術を駆使せずにあえて敵陣へ身一つで強行突破をする武将は、あまり良い武将ではないですよね。戦術を練りに練って、それでも駄目なら強行突破、という順番です。大上段から根性論を振りかざす人は、最初から捨て身の攻撃をしてしまっているということになります。

 

この「戦術」は、言い換えれば「実行できるような段取りを設定すること」だと言えます。これはタスク管理"GTD"の大事な部分である「目的を明確にし、その達成のための段取りをつける」「そして、その段取りを粛々と実行する」ということと同じだと考えます。

 

強大な負荷をかけ続けて我慢してやり遂げるのもヒロイックな陶酔感を得られて良いのかもしれないですが、それはあくまで万策尽きた時の最後の手段であって、最初から視野に入れてしまっては良くないと思います。

 

それまでは、頑張らなくてもやり遂げられるやり方を工夫する、環境を整えることを考えるべきで、それが仕事上ではタスク管理で実現できていると考えます。自分に対しても、他人に対しても、「とにかく石にかじりついてでも、成せば成るの精神で頑張れ!」とハッパをかけるのは簡単です。しかし、そんな根性論に安易に走ってはいけないと強く思います。