ForGetting Things Done

「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

タスクを書き出してもいっこうに進まない、と悩む人へ

書き出したのに、タスクが減らない!
ありがちですね。頑張って、自分が今抱えているタスクを書き出した。そして、それらのタスクが終わったら二重線で消すようにした。なのに書き出したタスクの総量はいっこうに減らない。むしろ、日々発生するタスクの数が終わらせる数を上回ってしまい唖然とする。そんなことはないでしょうか。

 

タスクが減らないカラクリ
これは「自分がタスク実行に着手できていないから」の一言に尽きます。よほどタスクの発生数が完了数を日常的に上回っているのであれば別ですが、そうでもないのであれば、ただ単に着手せずに「仕事をやっていない」あるいは「無駄な作業に時間を費やしている」のどちらかになってしまいます。

 

タスク管理GTDの大事な「収集」「見極め」「整理」の3ステップ
タスク管理手法”GTD"は、そのタスク管理の5つのプロセスを必須のものとして定義しています。そのうち、このテーマで関わってくるのは「収集(把握)」「処理(見極め)」「整理」の3つです。

 

「収集(把握)」は頭の中のきになることをすべて書き出すことです。「処理(見極め)」は、書き出したことについて「望んでいる結果」と、そのために必要な具体的な手順(少なくとも次の具体的な一手!)を明らか(言語化、書き出すこと)にすることです。そして「整理」は、そうして書き出した情報を、自分が目につく所に収納したり、記入したりすることです。

 

例えば「ガレージ」という「気になること」があったら、それについてなんで気になるのかを考えます。そして、「ガレージにある荷物の片づけ」をしないといけない!ということが考え付きます(収集)。

 

そうなると、「ガレージにある、もう使えなくなって放置してあるタイヤを捨て、ついでにそばに置いてあるスパナを道具箱にしまう」という「望んでいる結果」を明確にすることができるようになります(見極めの一部)。

 

そして「そのためには、まずスパナを道具箱にしまう」ところから始めよう、となります。これが「次の具体的な一手(ネクストアクション)」となります(見極めの残部)。

 

そう決まったら、「ガレージのタイヤを捨ててスパナを道具箱へ!まずはスパナを道具箱にしまおう!」と書いた紙を、ガレージの入り口に貼り出します(整理)。貼り出すまでも無くスパナをしまうこともできますが、それはまた別の話。

 

ここで大事なのは、「ガレージ」とだけ書いた紙をガレージの入り口に貼っても何の効果は無いということです。

現状に関する情報を「収集」した後、私たちはそれらが具体的にどのようなものかをはっきりさせなければならない。
(中略)
問題は、ほとんどの人が自分にとってそれがどういう意味を持つかを考える(GTDの「見極め」フロー)前に「整理」をしようとしてしまう点だ。この種の人たちは、意味のはっきりしていないことの山を作り直しているだけで、水中を歩いているかのようにちっとも前に進んでいない。
(デビッド・アレン「ストレスフリーの整理術 実践編」より)
※カッコ内は小鳥遊による追記

とにかくタスクを進めるために必要なこと
「ガレージ」と書き出すだけでも、それを見て「あ!ガレージにある荷物を片付けなきゃ」と思い出す可能性は高いので、書いておくだけでも忘れ対策にはなります。ガレージの片づけを進めることにはなります。

 

ただ、さらにもっと確実に進めるには、望む結果「ガレージにあるスパナを道具箱にしまい、不要なタイヤを捨てる」を明らかにし、少なくともネクストアクションを「スパナを道具箱に入れる」と決めて書き出す。これが有効です。

 

そうでもしないと、私たちはなかなか動くことはないのです。ツールに「ガレージ」とだけ書いてはあるが、それに対して何もできないまま居座り続けるタスクを増産するだけになってしまいます。