ForGetting Things Done

「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

衝動性に対抗するタスク管理

ADHDの特性である「衝動性」。私にもこれがあると思っています。タスク管理ツールに入力しなきゃいけないと分かっているのに、入力せずに実行してしまうのです。今も毎日この衝動性と戦っていると言っても過言ではありません。

 

タスク管理手法"GTD"の開祖デビッド・アレンは、まさにそんな私にピッタリのアドバイスを、その著作でしてくれています。

まずは使い慣れたペンをとりだそう。所要時間は5分間。そして頭に浮かんだ「やるべきこと」を片っ端から書いてみよう。整理や分析は無用だ。もし必要なら、あとでいくらでも、その意味を考えることができる。とにかく頭の中身をぜんぶ書き出してみよう。一度にひとつのことだけに集中するぜいたくを味わおう。それを実行しなければならない……などとはここでは考えないことだ。

(デビッド・アレン「ストレスフリーの仕事術 仕事と人生をコントロールする52の法則」より)

 

私の頭の中は、デビッド・アレンにまるっとお見通しなんですね。「やるべきこと」が思い浮かんだり、あるいは指示を受けた瞬間にすぐに実行してしまう。タスク管理ツールに入力するのが億劫になる瞬間です。デビッド・アレンに「……だろ?(ニヤリ)」と言われているような気がします。

 

このADHD由来の衝動性には、こと仕事においてさんざん泣かされてきました。仕事をやり終えて振り返るとかなりの確率で他の仕事がとっ散らかっているのです。もっと前にやるべきだった仕事が放置されていたり、同時並行で進めるべき仕事が進捗不明なままだったりと、後で頭を抱えること多数でした。

 

それを避けるために、準備と実行を分けるというタスク管理の原則を強く意識するようにしています。目の前に各タスクを並べて、優先順位を落ち着いて付けられるようにするためです。

 

また、タスクを細かく分解して、復帰点をいくつも作っておき、仮にふっと衝動的に別タスクに乗り換えたとしても、元のタスクに戻りやすくします。

 

発達障害特性のためにと考案されたものではないGTDに、結果的に衝動性をフォローする仕組みが備わっているのは、非常に興味深いです。