ForGetting Things Done

「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

隠されたサブタスク

あるタスクをより細かいサブタスクへ分解すること、つまり「タスクの分解」は段取りを組む上で大事なことですね。

 

ところが、サブタスクへの分解をせずに、大きなタスクにがっぷり四つで取りかかろうとする例が、往々にしてよく見られます。

 

具体的な段取りを意識せずに、例えば「新製品のチラシを作る」ということだけ頭の中に思い浮かべて、「さて、どうしよう……」とウンウン唸っているようなことです。

 

どのような行動から始めれば良いのかを明確にしてから動き出せば良いのですが、徒手空拳で、とにかく何かをしてみないといけないと思って、「何か」をするわけです。

 

もしかしたら、製品を作った部門に製品の仕様をまずは聞かなければいけないのに、それを無視して「象が踏んでも壊れません!」とかキャッチコピーを考えて「壊れるわ!」と突っ込まれてしまったり。

 

あるいは、納期を確認してから逆算しないと、デザイン会社に依頼するタイミングが実は昨日だった、などということもあるかもしれません。

 

まずは目的たるタスクを完了させるまでにはどんな具体的な行動(サブタスク)が必要かを明確にしないといけない、というのはタスク管理の基本です。

 

その基本たる由縁は、サブタスクを検討しているうちに隠されたサブタスクが現れることがあるからなんですね。

 

チラシ作成の例でいうと、

 

「まずは全体的なデザインのイメージを決めてラフスケッチを作ろう」

 

「ラフスケッチを作ったら、デザイン会社に依頼しよう」

 

と決めたとします。しかし、新製品のチラシとして、その製品の仕様も併せて載せないと意味がない、と気が付きます。すると、

 

「仕様の記載方法について技術部門に確認しよう」

 

ということになります。

 

サブタスクの検討をせずにズズスイと進めようとすると、後になって「そういえば仕様を載せるスペースも必要なので、仕様の表を下さい」とデザイン会社から言われて、慌てて「すみません、急ぎでこの製品の仕様をまとめて下さい」と技術部門にお願いしなければいけなくなるわけです。

 

自分でも思ってもみなかったサブタスクが隠れていることがあるので、手をつける前にタスクを分解することはとても大事なんですね。

 

見切り発車でスタートさせてしまい、その後周りに迷惑をかけまくっても最終的に上手くいって「あのときは大変でしたね」と笑いあえる、そんなストーリーもありかもしれません。

 

しかし、見通しが立たないと居ても立っても居られなかったり想定外のことが発生すると頭が真っ白になってしまったり、少しでも「なんだよー、そんなこと事前に分かるだろう?」と言われようものなら自責の念で数日立ち直れなかったりするような人(全部私ですが)は、出来るだけそのようなことを排除したいところです。

 

そのために、タスク管理の原則「タスクの目的を明確にし、細かい段取りへ分解して、タスク完了までの見通しを立てる」ことは、とても大事だなと思うわけです。