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「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

【個人が会社の奴隷にならないためには? ―スタートトゥデイ 田端信太郎×サイボウズ 青野慶久】 参加レポート

こちらのイベントに参加してまいりました。

cybozushiki.cybozu.co.jp

 

毎回行くと思うのですが、サイボウズのオフィスはデキる感半端ないですよね……。開始直前に妻へ弱音を吐く私のLINE。

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サイボウズのイベントにハズレなし

サイボウズ式企画のイベントに参加するのは3回目です。1回目と2回目はこちら。

cybozushiki-meetup5.qloba.com

cybozushiki.cybozu.co.jp

 

灯台もと暮らしとのコラボイベントだったM eetup#5をきっかけとして、今は登壇された鳥井さんや灯台もと暮らし自体ともつながりができました。感慨深いものがあります。

 

「会社さんは存在しない……」のイベントでは、たくさんの人たちの「会社で働くということ」「複業をすること」についての話を聞くことができました。とても刺激を受けたいいイベントでした。

 

そして今回もまた、「炸裂!」という感じのいいイベントでした!

 

今回応募した理由

今回、イベントに応募したのは、かなりエッジの効いた活動を展開されている田端さんと、サイボウズの青野さんとが話し合ったらどうなるのかが純粋に知りたかったからです。

 

今、サラリーマンとして働くことよりは起業した方がマシだという考えがトレンドになっている気がしています。本当にそうなのか、もう一度よく考えてみたいのです。

 

もちろん、一般的なサラリーマンと田端さんを比べるのはお門違いなのかもしれません。ただ、それでも「サラリーマンとしてこうしていけば、会社の奴隷にならずに済むぞ」という話が聞けたらいいなと思って応募しました。

 

優先順位を書き出そう

これは田端さんの話。給料なのか。仕事の中身か。仲間の存在か。そのときの自分の優先順位を書き出して意識しようとのことでした。また、時期によって変わってくるので、定期的に確認するのも良いと。

 

給料よりも大事なこと

これも田端さん。20〜30歳代は給料が100万程度低くても、実質的な裁量権の大きさで選ぶべき。R25を立ち上げたことで10億円くらい赤字を出したが、自分の名刺代わりの経験を得ることができた。

 

対等な立場で交渉しよう

これは田端さんも青野さんも言っていました。本来上司と部下は対等であるはずが、勝手に忖度して被害者ぶってしまうのは避けるべきとのこと。

 

面白かったのは、青野さんが権限が曖昧な企業が多すぎると言ったのに対し即座に田端さんが権限が曖昧だからこそ可能性があると返した瞬間。平社員でもやり方次第で(結果的に)大きな裁量権を持つことができるから、という理由。

 

これはキーパーソンを説得してプロジェクトを動かすことができれば大きな裁量権を得られたのと同じということ。既成事実を作って、人のふんどしで相撲を取るとも言っていました。

 

そうなるといきおい上司やそのまた上に交渉を仕掛けることになるかもしれないが、会社は学校ではないので上司は先生ではない。あくまで対等な立場だと認識して交渉するべき。

 

周到な準備をしておこう

何をやるにも準備する、やることをしっかりやっておくのが大事だと田端さんが力説。就活で面接があれば、面接の相手が本を出していれば読んでいて当然、面接前日に会社の外で張って社長に話しかけるといったレベルまで、徹底的にやれることはやっておく。やらないで「できなかった」とクヨクヨするのはもったいない。

 

自分には何が必要かを分かろう

面接で、希望年収を根拠つきで言えるようになろう。例えば、「サーフィンが好きだから、九十九里から通いたい。家賃は安いから年収は300万円でいいです。ただ、通うのには遠いので会社に行くのは週2日で、あといい波がきた日は休ませてください」と言えて欲しい。これが本当の交渉ですね。

 

自分にとって何が大事かを大事にする。言われたとおりにやるのを偉いと思ってはいけない。

 

結婚・子育てで理不尽を受け入れる自分を作る

子供は配慮や気遣いをしてくれない。仕事のように思いどおりには進まない。それを受け入れる。

 

子供がどんな風に成長すれば「成功」なのかなんて分からない。そのときの自分のベストエフォートをし続けるしかない。自分の力ではどうしようもない存在があることを受け入れて、それでもなお頑張る

 

正直であれ

糸井重里さん曰く「正直こそ最高の戦略」。美徳かどうかという問題ではなく、損得勘定でも正直がお得。

 

寝坊で遅刻したとして、「寝坊」と言えるか、仮病を使うか。小さな言い訳、小さな逃げが後々リスクとして降りかかってくる。

 

実名で正直に情報発信をすると、炎上したとしても支援者も増える。逆に社交辞令を重ねたとしたら、フォロワー・オーディエンスに失礼になってしまう。

 

お二人の会談はこんなところです。田端さんが切り込んで、青野さんがフォローするような流れが多く見られましたが、不思議とお二人の意見に矛盾はそう見られませんでした。

 

Q&A

最後に質疑応答がありました。質問者は10名。こんなにたくさん答えてくれるのかというボリュームでした。

 

印象に残った質疑応答をいくつか。

 

ベンチャーへ就職したら結婚できない!?

付き合っている彼女がいるが、今内定をもらっているベンチャーに就職するなら結婚は許さないと彼女のご両親は言っている。どうしたら良いか。

 

それ関係なくない?とまずはズバッと。そして「彼女を説得しよう」「今誰からも安泰だと喜ばれる会社は今がピークだからあとは落ちて行くだけ」「交渉すらしていないし、結婚したとしても選択権は持たせてもらえないままになる」「別れた方がいいんじゃないかな」という答え。

 

正直者になるための心構えを教えてください

就職活動してきて自分の軸がブレている。インターンをやったからかその仕事に慣れてきて「これだ」と思ってしまったが、よく考えたら自分のやりたいことではなかった。自分の心に正直でい続けるための心構えとはなんでしょうか。

 

方向転換する勇気を持つとよい。仕事に意味(意義)を極端に持たせようとするのは危険。とりあえず目の前のものが楽しければ良しとするのもあり。今は仕事について意義偏重になりがち。仕事をする意義なんて、なかなか見つかるものではない。

 

ちなみに、この質問をした方はサイボウズの面接をこれから受けるとのことでした。とてもしっかりした受け答えと考えに、「この人は受かる……」と思いました。

 

自分との向き合い方とは?

正直でいるためには自分と向き合わなければいけないが、その方法はどういうものがありますか。

 

自分も模索中。ただ、自分探しの旅で見つかるようなものではなく、他人との関わりの中で「あ、これ自分は楽々できるのに、なぜか他の人たちは難しいと言ってやらない」といった気づきがあって自分というものが分かったりする。

 

また、逆に徹底的に自分のみの時間を週に一度でも作ってボーッとするのも良い。

 

ダダダっと書きました。もっとちゃんとしたレポートは他の参加者さんやサイボウズ式の記事にお任せします。雰囲気だけでも味わっていただければと思います。