ForGetting Things Done

「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

仕事はRememberではなくRemindで「思い出す」のが良い。

remindよりもrememberの方がしっくりくる

中学や高校で英語の勉強をしていたとき、rememberの方がremindよりもしっくりきていました。

 

思い出す主体は自分なのに、なんで物が主語になるのか?

 

と思っていたんですね。「それは私に〇〇を思い出させる」より「私は〇〇を思い出す」の方がシンプルで分かりやすいと思っていました。

 

タスク管理を始めると……

タスク管理をするようになってからは、むしろrememberではなくremindこそが最適だと思うようになりました。情報の保存と取り出しに関わる機能は、断じて脳に一任してはならないと思っています。

 

rememberは、自分でふんぬっ!と踏ん張って思い出すという印象があります。思い出すべき人物が自ら記憶を掘り起こさねばなりません。

「ホラあのドラマ、えーっと、何だっけな。警察官の。」

西部警察?」

「いや、もっと最近の。」

踊る大捜査線?」

「いやいや、もっと深い時間帯でやってた、ホラホラなんか椎茸みたいな名前の女優さんと結婚した俳優さんが主演してたさぁ…」

「椎茸って……もしかして香椎由宇?」

「……の旦那さんって誰だっけ?」

オダギリジョー?」

「そう!オダギリジョーのやってた時効警察!」

「……で、時効警察のなんの話?」

「……忘れた」

みたいなやり取りを自分の脳内で繰り広げるわけです。

 

remindは、外部の出来事や人、物がトリガーとなって情報を掘り起こします。自分が踏ん張らなくても、その物や出来事などを見聞きするだけで、思い出すのです。トリガーというか、むしろ思い出すべき情報そのものだったりします。

 

目的となる情報を取得するのに、remember型とremind型のどちらが確実性が高いでしょうか。言わずもがな、remind型です。remember型はなにしろ忘れてしまうとトリガーが無いので終わりなのです。

 

タスク管理、特にGTDは「リマインダー」という言葉がよく出てきます。忘れてもいいようにすべてのタスクを書き出すのとセットで、それらの情報を適切なタイミングで思い出させてくれるリマインダーを設定しておくべきと言っています。

 

タスク管理を始めると、思い出すのにremind型の行動パターンを取るようになるものだ、と実感しています。「えーと、なんだっけな?」と考え込んで固まるのではなく、「その情報はここにある!」とツールを参照するというものです。

 

最後に

私が中学や高校のときに感じた違和感は、アラフォーになって逆にしっくりくるようになりました。情報へのアクセスがかなり容易になり、なおかつアクセスすべき情報が膨大になっている今は、この発想の転換が特に求められていると思います。

 

記憶を頼りに仕事を進めている状態は、よほどのことがない限り早いうちに脱却した方がいいと常々思っています。

 

そう考えると、「気になることすべてを書き出す」というGTDの「把握」ステップの大事さを改めて感じます。