結局は自分との戦い
優先順位つけて快調に仕事をこなす姿は、まさに優秀なビジネスパーソンの典型的なイメージですね。かくありたいものです。
現実は、「優先順位をつけて頑張ります!」と言うだけ言って、結局つけられないひとが多い。
でも、この言葉を発した瞬間、免罪符であるかのように何かをしたつもりになってしまう、怖い言葉です。
優先順位がつけられているかどうかは、外からは見えないので、例えば人前で「これからは優先順位をつけて仕事にメリハリをつけて頑張ります!」とか言っておけば、真面目に仕事に取り組む姿勢だけはアピールできますしね。手っ取り早く自分の頑張りを見せられる格好のフレーズです。
優先順位というものは、劣後する後順位があるから成立する話。今自分が抱えている全ての仕事が俎上に上がらないと、そもそも優先順位というものは付けることが不可能。
例えば、A〜Yという仕事があると覚えていて、その中で一番早く完了しなければいけないのがTだったとします。
もちろん一番先にTをやりますよね。
ですが、実はもっと大事なZという仕事があったことを忘れてしました。
これは優先順位がつけられているか?
答えは明白です。つけられていない。
全部の仕事を把握しているという前提が成り立たないと優先順位はつけられない。その時点で効率的に仕事をこなす「優秀なビジネスパーソン」にはなれない。
案外こんな姿勢で仕事をやっている人は多いと思います。言い換えれば、多くの人は優秀なビジネスパーソンになれない。
逆に、全ての仕事を必ず把握できるようになれば、優先順位をつけられるスタート地点に立つことができます。そして、そのスタート地点から「優先順位をつけられるようになる」までの道のりは案外平坦です。
巷に溢れる「仕事の早いサラリーマン」「効率的に仕事をこなして生産性が高いビジネスパーソン」になるためには優先順位を確実につけることができることが必須であり、その前提条件は、自分の仕事を全て把握すること。すなわちこれがタスク管理、特にGTDの第一歩です。
ただ、この「自分の仕事を全て把握する」のは、軌道にのるまでが面倒臭く、軌道にのってからも、日々発生する仕事を把握し続けるその煩雑さのため道から外れがちです。
「あ〜しんど」とか「めんどい」という気持ち、容易に道を外れたいという欲求をどれだけなくせるか。これがタスク管理の極意の1つ、ひいてはデキるビジネスパーソンの必須条件かと。
本当に凄いビジネスパーソンは、こんなことも関係無く突き抜けていそうですけどね。
少なくとも「本当に凄いビジネスパーソンじゃない凡人」には、このタスク管理によってもたらされるものは、間違いなく大きな武器になります。
そのために、「面倒臭い」「しんどい」「これくらいは頭で覚えていられるだろう」といった楽をしたがる自分との戦いに勝利しなければならないのであります。