GTDは仕事を進める後押しをしてくれる
GTDで仕事タスク管理をしていると、このような人がもどかしくなります。
「小鳥遊くん、僕は今、部長に言われて得意先選定基準についての資料を作っている」
「はい」
「別紙で、今現在の得意先リストを付けなきゃいけないかもしれない」
「部長にそう言われたんですか?」
「いや・・・そういう訳じゃないんだけど、今までの流れからすると、そう言われるような気がする」
「今の得意先リスト作るの手間がかかって面倒ですね」
「そうなんだよ!」
「部長に聞いてみたらどうですか?」
「うん・・・(と、首を縦に振らない)」
「じゃなきゃ、まずは依頼された物ですーって、別紙抜きの資料だけ作って出すのはどうですか?」
「うん・・・でもきっと(別紙作れと)言われるような気がする」
「そしたら、今自分たちで分かっている範囲での得意先リストを作って、あとは追々追加するという形で作ってみるとか?」
「うん・・・でも、全部のリストを出せって言われるかもしれないし・・・」
「じゃあ、まず部長に聞くのが良いですよね」
「うん・・・でもさ、得意先リスト作るの面倒臭いよねぇ・・・」
この人は、
①部長に相談しづらい
②「次にとるべき行動」が明確になっていない
のいずれか、または両方ですね。
①は、人間関係のことなので、本人にどうにかしてもらうしかありません。
②は、次に取るべき行動が、
・別紙抜きの資料だけ作ってさっさと出す
・部長に得意先リスト要否を聞く
・分かっている範囲でリストを作って出す
のいずれかになります。そして、どれにするかを決めあぐねている。
どれでもいいからさっさと決めないと何も進まないよ!と言いたいところです。
もしくは、この3つのうちどれにするか相談するというタスクを追加して、この判断をするという形で仕事を少しでも進めるとか、とにかく何もせずに頭の中で「でもなぁ、でもなぁ」と堂々巡りをしっ放しでは、何も始まりません。
しかし本人は、「考えている」ということで、なんとなく仕事をした気になっています。本当は仕事を止めているのですが。
このように、「具体的な次の行動が決まっていない」と、いくら机の前に座ってウンウン唸っていても、仕事は前に進みません。
GTDのフローを理解すると、このことはたちどころに分かるのですが、そうでなければ、私の経験上、自覚するのは難しいかと思います。
ちなみに「次にこうすれば良いんだ!」と、次に取るべき行動が明確になれば、その仕事に対するブレない軸のようなものが出来て、自分に自信が出てきます。
結果、例えば上の例で、部長が多少苦手であっても、自信を持って報告や相談等が出来るようになることがある、と感じています。
どう仕事を進めれば良いのか分からない、とモヤモヤしている時は、次に取るべき行動が決まっていない、もしくはそれが具体的なレベルまで落とし込めていないのが原因と思われます。