緊張と弛緩
GTDの提唱する、すべてのタスクを脳から追い出して、実行できるレベルまで落とし込んで把握することによる「水のように澄みきった心」とマインドフルネス、それと音楽の親近性に関連する話。
音楽は全て緊張→弛緩で成り立っています。
不協和音による緊張、そこから協和音へ移行することによる弛緩。音楽は、一部の例外を除いてほぼ全てこの流れに沿って作られていて、音楽の感動はこの原理で発生します。
音楽を聴くとき、人はその音に集中します。その他のことは考えなくなり、ひたすら曲の流れに身を任せます。
目の前の1つのことに集中するという点で、マインドフルネスに達する際に行う瞑想やヨガ等に似ています。
そして、GTDもそのような状態を作り出すための方法論です。自分の中抱えているタスクを全て洗い出し、目の前に置き、その1つ1つのタスクの実行に集中する。
以上を合わせて考えると、
音楽を聴いている状態
マインドフルネス
水のように澄みきった心
この三者は似ていると言えます。
であれば、音楽の緊張→弛緩のパターンも、マインドフルネスやGTDに共通してあるのではないかと考えました。
つまりは、GTDでストレスフリーと言っていても、仕事をするときの負荷を減らすものではなく、むしろそれがあるから、その負荷から解放され弛緩することによる安心感、爽快感のようなものが、心地良く感じる、と考えられるのではないかと。
GTDでお仕事サクサク!といったキャッチフレーズはありそうなものですが、仕事自体の本質的な難しさや面倒臭さ、その他自分にかかる負荷を軽減するものではないということは、認識しておく必要がありそうです。