完璧主義と頭の中の工場長
完璧主義はベストを尽くすこととは異なる。私たちの中には、自分のしていることが十分ではなく、もう一度やってみるべきだとつねにささやく部分がある。完璧主義はそのような迷いを徹底的に突き止めるのだ。
(「ずっとやりたかったことを、やりなさい」ジュリア・キャメロン著)
完璧主義は完璧じゃない
完璧主義は、完璧にはなり得ないんですね。そもそも100%何かができることって、そうないです。そもそも人間は完璧は無理なのにそれを目指すのは、徒労に終わることが多い。
完璧主義は枠組みを設定しない
我々の活動は有限で、時間的な制約、体力による制約など、いろいろな制約の中でできる限りの結果を残そうとするのが、本来のあり方なのではないかと思います。例えば、ある製品を1個作るのに1分かかり、時間が1時間与えられていたら、60個作るのが目標となりますね。「根性で70個作れ!」「ハイ!」なんてコント以外の何物でもありません。
ところが、完璧主義はそれを言うのです。「とにかく無限に作れ」といった指示を自分で自分に出してきます。
完璧主義は無視するに限る
これじゃいくらやったってらちがあきませんね。工場長と「この製品は世界平和に貢献するんだ。だから、無限に作り続けろ。世界平和のためだ!」「ハイ!」というやりとりをしても、1時間あたり60個しか作れません。それを見て工場長は「甘い!」と叱咤してくるのです。
私たちの中にも工場長が!
別にどこぞのブラック企業の工場の一風景を言っていたわけではなく、私たちの脳内も同じようなものだと言いたかったのです。真面目な人ほど、厳しくて理不尽な工場長が居座っています。何か自分が成し遂げても、「オイ、お前それで満足すんのか?え?」と、追い打ちを常にかけてきます。
工場長の暴走を食い止めるには
こんな思考をしてしまう人は多いかと思います。工場長に「ですから、今の我々の工場のスペックだと1時間あたり60個が限界なんです」と説明する必要があります。
そのためには、実際にどうやって製品を作っているかを見せる必要があります。
具体的にどのくらいの質のものを、どのくらいの量生産しているのか。そして、お客様に納品するのはどれくらいのペースでやれば良いのかを分かりやすく説明しなければいけません。
タスク管理は工場長への「説明」
それらを私たちの脳内で行うのは難しいので、まずはやったことの記録をとり、やるべきことを書き出し、目的を定義して、そこまでやれば良いという目標を見定めて、実行します。
つまるところ、それがタスク管理です。頭の中の工場長を説得できる有用なやり方です。
頭の中の工場長は結局自分自身な訳で、なかなか強敵ですが、タスク管理で上記のことを明らかにすれば、きっと分かってくれるはずです。
そうでなければ、ちょっと肩の力を抜いて、休みましょうか(^_^)