ForGetting Things Done

「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

エジソン先輩

我らがエジソン

発達障害者やその保護者などが集まる団体で有名なのが「えじそんくらぶ」というところです。発明王エジソンが実は発達障害者だったことにちなんで名付けられていると思われます。エジソン先輩にあやかる気持ちが多少なりともあるかと。私もどこか誇らしい気持ちがあります。

 

強みがあるかどうかは分からない

ただ、発達障害者は全てエジソンのような「何か傑出して秀でた能力を持っている」とは限りません。普通の人に比べて発達障害者は全て特定の強みを持っているものだ、といった論調も聞かれたりしますが、私にとっては極論のように思えます。

 

逆に、自分が発達障害である、あるいはあるかもしれないと思っている人にとっては「何か強みがあるはず!さぁ見つけよう!」的なキラキラした話は、希望を持つどころか絶望しかねません。

 

エジソンをはじめとする古今の発達障害の特徴を持つ偉人や有名人を引き合いに出されてはかなわんのです。「同じ人間なんだからあなたもボルトのように走れる」と言われているようなもの。何かに秀でていないといけないんじゃないかと思ってしまいます。自分に強みを見出せず鬱々とした毎日を送っている人、あるいは自分の得意なことが分かっていても、苦手なことが邪魔して満足に生活を送れないと思う人が大半なんじゃないかと思います。

 

せめて周り並み「普通」に

そんな人(私含め)は、自分の強みを生かしてウェーイ的なナンタラよりも、まず自分の弱みをフォローしてくれる補助的な機能がまずは欲しいのです。特別な才能が仮にあったとしても、現に今会社で働き続けられるくらいの「バランス良くほどほどな能力分布」に憧れます。

 

私の場合は、とにかく会社で仕事が普通にこなせるようになること。複数の仕事が同時に現れても固まらない、段取りを決めて仕事に取り掛かることができる、抜け漏れ忘れをなるべくなくす、などなど。

 

実際はこれらが完璧にできている人なぞほぼいないのでしょうが、とにかく自分はできない類の人間だという自己肯定感の低さとの相乗効果で、自分で自分をどんどん谷底まで追いやってしまうんですね。

 

GTDが立ち直るきっかけを与える

そんな状態だと、あれこれ考えて思い悩むより、とにかく行動をすることで成功体験を積んで、結果的に自分が変わっていく、自分の考え方を変えていくしかなくなるわけです。

 

私の場合は、仕事がうまくこなせなくて精神的にも大きなダメージをうけてしまったという状態から、タスク管理、特にGTDの方法論を実践することで「普通に仕事をこなせる」という成功体験を積み、自信を少しずつ積み上げて立ち直り現在に至ります。

 

別に名僧の講話を聞いたわけでもなく、成功の秘薬を飲んだわけでもありません。エクセルでタスク管理表を作り、ただひたすらに、請け負う仕事を入力しては実行して消し、の繰り返しをしていただけです。この繰り返しの1つ1つが、いわゆる一つの成功体験となったのでしょうね。

 

「普通」のありがたさ

普通に仕事がこなせることが、以前の私からするとどんなに凄いことか。他人の当たり前が私にとっては当たり前ではないのですが、その「私にとって当たり前じゃない状態」がとてもありがたく感じます。

 

まずはここを目指すというのはいかがでしょうか。どん底まで経験した人にとっては、普通に仕事がこなせるのは驚くべきことで、涙が出るくらい嬉しいことです。

 

……何だか青汁でも出てきそうな展開になってしまいました。

 

普通に這い上がってはじめて見えるもの

そうして普通が実現できた時にはじめて見えてくるものというのはあると思います。タスク管理で精神的にも時間的にも余裕ができると、自分の得意なことが見えてくるようになるのではないかと思います。

 

卑近な例ですが、私は上司への報連相が大の苦手でしたが、タスク管理で余裕が出るとなぜか「まず結論を言って、端的にその理由を述べる」みたいなことができたりしました。「発明王に、おれはなる!」とか言うことはまずないのですが、自分の得意なことを生かして何か行動を起こすバイタリティを持つ程度には、自分を信じられるようになっています。

 

……ああ、また青汁が出てきそうな展開になってきました。

 

ちょっとエジソンを意識しても良いかも

とにかく、タスク管理でひとまず普通に仕事ができるようになって、それで付いた自信を元に何かできるかもしれないから、ちょっとぐらいエジソンを思い浮かべていてもバチは当たらないですよ、というお話でした。