ForGetting Things Done

「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

タスクは完了させるのではなく打ち返す

仕事を「成し遂げる」

私が強くお勧めしているGTD(Getting Things Done)という仕事を進めるための方法論、もっと広いカテゴリーで言うとタスク管理は、「仕事を成し遂げる技術」と訳されています。とても良い訳語だと思います。

 

いかに無駄なく確実に仕事を終わらせられるか。集約するとこう言えます。仕事をしているたくさんの人たちに大きな影響を与えています。

 

「成し遂げ」なくてはいけないのか

ちょっと考えてみたいのですが、この「成し遂げる」という言葉には、自分が最後まできっちりやり終えるといった意味合いが含まれているんじゃないかという気がします。

 

「1つずつ丹念に作った包丁です。どうぞご覧下さい」といったような完全ハンドメイドの工房の職人ならともかく、会社の事務仕事でそこまで担当するとは限りません。むしろそちらの方が多い。

 

多くの仕事は、自分のところに仕事がきたら自分が手を加えてまた次の人に渡す、そういった段階、段取りを踏んで完成されていくものであることが多い。1人が全部を「成し遂げ」る必要は無いんですね。

 

打ち返せば良い

成し遂げるまでたいそうなことは必要ではなく、来た球を打ち返すだけ。これが一般的に会社で働いている時の仕事のイメージかと思います。自分めがけて仕事というボールが飛んできて、それを次の担い手に向けて打ち返す。自分が見据えるべきなのはボールが飛んでくる手元です。そして、仕事はこういった「一人一人の打ち返し」が重なった結果に過ぎないわけです。

 

打ち返すだけの状態にして安心

逆に、余計なことをかんがえずただ来た球を打ち返すだけの状態にして、より簡単に無駄なく仕事を完了させるための技術がタスク管理です。漏れなく仕事を把握して、打ち返すだけのレベルに分解する。そうすれば、打つというたった一動作に専念できます。最初から全部終わらせよう、自分の打席以外も何かしなきゃいけないなどと焦ることがなくなるので安心することができ、それまで以上の実力を発揮できるようになるというのが、私の実感です。