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「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

契約書押印をタスク管理する

反社会的勢力排除の覚書

営業担当が、取引先から「これに印鑑ついて返信してくれ」という契約書を持ってきました。「反社会的勢力排除の覚書」というもの。「私はヤ○ザじゃないですよ」「○クザとは一切付き合いがありませんし、これからも絶対に付き合いませんよ」という意思表明についてお互いに認識しましたという内容です。

 

まずは法務としての文面の審査

こういった書面は、ほぼ修正の必要が無いことが多いです。「当社は、場合によってはヤク○と付き合いことがあります」なんてありえませんので、それ以外の内容があって、それがよほど当社に不利なものでない限りは修正依頼と共に先方へ突き返すことはいたしません。今回もその例にもれず、まず問題無い文面でしたので、法務としてお墨付きを与えて社内の契約書締結の稟議申請を回してもらいました。

 

稟議決裁後

そして、イケメン営業くんからキラキラした眼差しで「稟議決裁されたので、お願いシマス★」と原本を受け取りました(別にイケメン男子が好きとか、そういうことではございません)。当社の印鑑は、私の上司のTさんが管理していて、私が勝手にバンバン押せないようになっています。

 

契約書押印のタスク分解

私がそのまま押印できるのであれば、その場でちゃっちゃと押印してすぐに返すのですが、そうもいきません。契約書への押印という簡単なタスクでも、登場人物が、イケメン営業くん、Tさん、私という3名が登場します。慎重な分解が必要と判断して、以下の通りツールへ書き出しました。

①営業くんから原本を受け取る

②Tさんへ押印依頼

③Tさんから押印済原本を受け取る

④営業くんへ押印済原本を渡す

この4つで、契約書押印のMissionはCompletedになるわけです。

 

タスク分解で避けたい、避けられること

こんな単純な作業をわざわざ分解して、これこそ非効率だと思う人もいるかもしれません。実際、このタスクが順番に何事も無く進んでいくならここまでやる必要は無いと思いますが、得てしてどこかで滞ってしまうものです。

 

例えば、①は完了したものの、②はしていない、つまり「私が営業くんから原本を受け取ってそのまま忘れてしまい、Tさんへ押印依頼を忘れて机の中であたためてしまい、取引先への返信期限を過ぎてしまう」といったことが考えられます。

 

また、Tさんが押印せずに忘れてしまうこともあります。また、全部のタスクを完了したのに、営業くんが受け取ったことを忘れて「小鳥遊さん、あの押印まだですか?」と訊いてくることだってあります。

 

そんな時には「この契約書への押印ってどこまで進捗して、今誰がボールを持っているんだっけ?」という情報が必要になりますね。そんな時に、ツールを見れば一発で分かります。「申し訳ございません。私小鳥遊のデスクの引き出しであたためてしまっておりました。。。」とは言いたくない台詞ですが、少なくとも現状はすぐに分かります。

 

すぐに書類をどこかへ紛失してしまう、「やったはず」「いや、やってもらっていないと思う」という不毛なやり取りが発生してしまう、こんなことを避けるのに、タスクを分解して進捗が分かるようにしておくのは、皆のためにもなり、ひるがえって自分自身を守る盾になるものだと実感することは多々ありました。その度ごとに、タスク管理はますます大事だなと思っています。