やることリストより今やらなくてもいいことリスト
いい人が陥りがちな適応障害
昔自分もそうだったんですが、より環境に合わせようとする人。これはとても本人にとって危ないです。いい人なので、周りからは歓迎されます。しかし、適応障害を起こしやすい。
適応障害とは「ストレス因により引き起こされる情緒面や行動面の症状で、社会的機能が著しく障害されている状態」なのだそうです。
周りの期待に沿うよう頑張るけど、その変化に合わせることができずに適応障害に陥ってしまう、というのが私の状態でした。「ちょっといい?」という割り込み仕事にも即対応するのが正しいことだと思ってしまい、処理しきれないほどの仕事をいつの間にか抱えてしまうのです。
適応障害脱出はいい人でなくなること
そこまでして周りのために「いい人」 でいる必要があるか。ないですね。
何が危ないかというと、割り込み仕事に対応し過ぎるというのがまず危ない。言い換えれば、やたら目移りして、結局完了すべき仕事が終わらせられないということになりかねません。
そのような人は、話しかけるなオーラを出す必要があるのではないかと思います。これ、もともと適応障害の傾向持ちの人にとっては難しいんですよね。いい人にとって、周囲の期待を無下にするんですから。
それでもやらないと自分が壊れてしまうので、あえて悪い人になることが必要です。
悪い人になるための仕事術
つまるところ、周囲に振り回されずに自分のペースでどれだけやれるか、ということなんだと思います。そして、それを下支えするのは、自分のやっていることにどれだけ確信が持てるかです。周囲の期待に反してもなお平然としていられるのは、それでも自分のやっていることは正しいと自分に思い込ませる必要があるわけです。
そこで、まずは自分のやるべき仕事を可視化して把握することが大事になります。自分はこれを今やっていて、それは間違っていない!と勇気付けてくれる仕組みです。
今やるべきことを可視化してくれるのがタスク管理「GTD」と、それを運用するツールです。私でいうと、自分で作ったエクセルのタスク管理ツールが「あなたはこの仕事をやっていて、それは正しいです。他の仕事をやらなきゃいけない状態ではありません」と言ってくれているありがたい存在です。
同時に、それはむしろ「やるべきこと」ではなく「今やらなくてもいいこと」の可視化という機能なのかもしれないという感覚があります。
言い換えると「あなたはこれだけやることがあります」ではなく「あなたの抱えるタスクはこれだけありますが、これとこれとこれは今やる必要がありません」と伝えてくれることも、私のタスク管理ツールは教えてくれているのではないかと。
気分的にも、これをやるべき、よりもこれはやらなくていい、の方が落ち着いて「オーケー、じゃあとりかかろう」と言えるんじゃないかと思います。
GTD本では「信頼できるシステムに全タスクを預ける」ことが大事だと書いてあります。私はこのツールに全幅の信頼を置いています。信頼できる存在から「これはまだやらなくていいよ」というメッセージがあるのは、とても嬉しいことなのかもしれません。