ForGetting Things Done

「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

「臨機応変」にだまされてはいけない

臨機応変」はNGワード

臨機応変という言葉は、最後の手段だと思うんですね。話の流れでどうしても使わなければいけない場合はともかく、この言葉しか使えない時は、相当危ない時だと思っています。

 

臨機応変は準備不足の言い換え?

やるべき仕事がどんどん入ってくることを言い訳にして、これからすべきことの準備をないがしろにした経験、ありませんか。私はとってもあります(笑)徒手空拳で会議に参加して、散々な目に遭って凹まされたこと数知れず。

 

ジャズのアドリブなどは、あれはしっかりとした理論を学んだ上で構築されるものであって、何もないところからは生まれないんですよね。

 

私はクラリネットを趣味で吹いており、ジャズにも多少興味があり、挑戦したことがあります。しかし、いざ楽譜のない部分、つまりアドリブ部分に入ると、それはもう目も当てられない状態になります。何をどう吹いていいのか分からないんですね。

 

その瞬間を支配しているのはコード(和音)であって、それに沿った音型を演奏しないと、ただの間違った音になってしまいます。楽譜がないのに、正しい音と間違った音が存在するんです。

 

勇気を出して「ピ」とか「ポゥ」とか音を出しても、ジャズじゃなくて騒音にしかならないんです。ああ怖い。

 

それはセンスとか曖昧な言葉で片付けられてしまうこともありますが、やはりジャズの音楽理論を勉強してからでないとアドリブは吹けないのです。

 

仕事の「準備」

仕事でも同じく、やるべき仕事の目的を見極め、それらをどのように遂行していくか、そういった仕事が自分にはどれくらいあるのかが分かるリスト等を整備することを怠る人は多いのではないかと思います。「臨機応変にやるから大丈夫」という言葉でごまかしてはいけない。やれないんです。しっかり準備しているから、アドリブがきくわけです。

 

とは言え、自分には経験があるから、臨機応変な対応はできる、と思っている人は多いと思います。ここがとても不思議なんですね。ジャズだとまずはアドリブの勉強をしてからじゃないとまずは舞台に立てないのに、仕事だと何とかなると思ってしまう。

 

では、事前準備として何をすればよいのか。それを司るのがタスク管理です。「その仕事の目的は何か」「どういう段取りで進めるのか」ということを明確にして可視化する。真の意味の「臨機応変」は、この事前準備をして初めてできるものではないかと、最近思うようになりました。