ForGetting Things Done

「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

指示待ち症候群はある意味正しい

「指示待ち」についてのツイート

こんな内容のツイートがありまして、反射的にリツイートしてしまいました。

 

管理職からの「指示を待つな、先を考えて行動しろ」に対しての従業員の正しい反応は「甘えんな、指示を出せ」だったんだ、と先程気付きましたのでご報告。

 

かなりキツいストレートな書き方ですが、ハッとさせられる内容であることは確かです。

 

会社組織の仕組み

そもそも、なぜ会社組織というものがあるのか。法律上の人格、つまり法人という仮想の人をおっ立ててその法人の行動を代表取締役に委任するというところから、会社というものは始まります。

 

法人を運営していくためにすべきことは多くて複雑なので、代表取締役が人を雇ってその権限を任せていく。その結果が、社長から平社員までのヒエラルキー構造なんですね。

 

つまり、基本的に管理職は部下の従業員に「これやってね」と言い、部下はそれを請け負うという関係なわけです。

 

忖度は悪くない

この記事を書いている今、ニュースで「忖度」という言葉がよく見受けられます。これ自体は、とても良いことだと思うんですね。上司が指示する手間が省けるのは、会社の運営がそれだけスピードアップします。

 

ただ、問題は「できる人」のその忖度スキルが、明文化されたりして共有されないことなんだと思います。忖度スキルを発揮して得られる評価が、周りから見ればその人固有の特権のように感じられるのではないかと。

 

例えば、その上司の下で働く時に発揮される忖度スキルによって作られる、特有のアクションがあったりするんだと思うんですね。「あの課長は部下がメールを出す前に一旦全文チェックしないと気が済まない人だから、メール送信の前に、課長に確認を求めてOKをもらってから送信すること」といったノウハウの蓄積です。

 

いちいち部下のメール全文をチェックすることの是非はさておき、そういったノウハウは蓄積しなければ役に立ちません。たまったノウハウから、より効率的な業務の進め方が分かるからですね。そして、それを明文化するなり何らかの方法で周囲の人と共有できれば、みんなの貴重な財産になります。

 

ノウハウの蓄積は、具体的に言うと業務の記録を取り続けることです。ノウハウを蓄積している人がいても、身体で覚えるんだ!とか言って、自分のものだけにして共有しない場合もかなりあると思います。そうではなく、他人にも共有できるよう、自分も忘れないような形で記録を取るべきなのですが、それをしない人が多いですよね。

 

穴の空いたバケツに水を注ぎ続けるようなもので、これが指示待ち症候群の悪い例ですね。逆に、せっかくバケツを用意して水をためようと構えているのに、水を注いでくれない。そんな時が「指示を出して下さい」と言うべき時ですね。

 

つまり「甘えんな、指示を出せ」と言うには、それなりのバケツを持って構えておかないとよろしくないということになります。

 

じゃあバケツって何?という話になりますが、それはもう業務の記録を蓄積するものなので「バケツとはタスク管理」が答えになります。

 

どんどん指示を出してもらって記録を取り、徐々に忖度していく。そこまでには、ある程度指示待ちであることは必要で、同時にそのノウハウ蓄積のためにタスク管理が必須なのではないかと考えています。