ForGetting Things Done

「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

赤ちゃんを見るのが先か、たすくまを見るのが先か

のきばトーク53を聴きました。

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 タスク管理界の巨頭、佐々木正悟さんと倉下忠憲さんによるインターネットラジオ番組「のきばトーク」。今回は「セルフマネジメント」がテーマでした。

 

赤ちゃんを置いていってしまう問題
赤ちゃんを連れて出かけていて、車の後部座席に赤ちゃんが置き去りにされ亡くなるという事件が起きています。佐々木さんは、赤ちゃんを見る前にたすくま(タスク管理ツール)を見るのだと言います。たすくまには「赤ちゃんを連れて〇〇に行く」と書いてあるのだそうです。だから忘れない。しかし、奥様からはたすくまなんかを見るより赤ちゃんを見て欲しいと言われる。

 

そこから、会社でもよくある話として、タスク管理に時間を費やしているのであれば仕事をしなさいと言われがちなことにも話が及びました。

 

タスク管理は逃げではない
番組では、タスク管理をする(ツールをいじる、手帳に書き込む)こと自体は、社会に適応するための手段、会社においては業務に従事するために必要なことであるとの話がありました。

 

従って「仕事をちゃんとするために、『仕事をちゃんとするためのこと』をやめなさい」というダブルバインドになってしまって困るという感想を述べておられました。

 

ここらへんが難しいところですよね。タスク管理のメリットは定量化・可視化できないので、「いや、タスク管理やってるとホラこんなに!」などと深夜のテレビショッピングよろしく説得力ある実演はできない。

 

赤ちゃんか、たすくまか
赤ちゃんの話に戻すと「赤ちゃんを置いていかないためにたすくまを見るのだ」という、私のようなタスク管理実践者にとっては至極当然な、しかしそうでない大多数の人にとっては不可解な結論になります。うーん、やっぱり不可解なんでしょうかね。

 

タスク管理ツールを手放すと「5分くらいだからいっか」と置き去りにしてしまうので、「赤ちゃんを連れて行く」というちゃんとした行動をしなきゃと思わせる仕組みを作る。「いや、それくらい自分で気をつけようよ」という声もあると思いますが、「自分で気をつける」という確実性がない選択をする方が、よく考えると不可解なんじゃないかと考えます。