GTDで捨てる能力を身に付けてデスクをきれいに
デスク上がキレイな人は仕事がデキる
この言葉を聞くたびに肩身が狭い思いをしてきました。そうです。とても机の上が汚かったからです。厳密に言うと、今も家では整頓できていません。ところが、職場の私のデスク上はきれいです。客観的一般的に「仕事がデキる」レベルかどうかは分かりませんが、少なくとも「できなくはない」というレベルには達しているかと思います。
なぜデスク上が汚いと仕事ができないと言われるか
デスクの上が散らかっている人でも、とんでもなく仕事ができる人はいるでしょう。特にクリエイティブな分野で活躍されている方は、おしなべて汚いような気がします。汚くなければクリエイティブじゃない、とまで言われても妙な説得力があります。
とは言え、会社でデスクワークをしている一般的な会社員のデスク上が散らかっていては、仕事がうまくいっていないんじゃないかなと思っても間違いではないと思います。汚い机の上に関連して、私の苦い経験が思い出されます。私はそれを「仕事の地雷化」と呼んでいます。
仕事の地雷化
仕事を引き受けて、あるいはこの仕事をやろうと決めて、すぐさま着手すると思いきや「ちょっと置いておこう」と放置する。よくある話です。そのときは、軽い気持ちです。
しかし、「ちょっと後でやるもの」が「いつかやるべきもの」になり、「なんかよく分からないもの」へ変わり、「先月やるべきだったもの」となります。これが地雷化のメカニズムです。
捨てられない
本来ならやらなくても良い仕事もやらなきゃいけない仕事も一緒くたに先送りしているんですね。最初に「これはやらなくても問題ない」としてやるべき仕事のリストから捨てることができれば、それだけ自分にかかる精神的な負荷も軽くなります。
「なんか分からないけど、やらなきゃいけなさそうな書類の山」が机上に積みあがっていたりすると、もうそれだけでやる気が削がれます。捨てられない人は、捨てる人に比べて、もうこの時点でハンデを負っているわけです。
「行動を起こす必要がないタスク」
デビッド・アレンは、その著書で行動を起こす必要がないものという内容で一節を割いています。
さまざまな人々に長年このプロセス(行動を起こす必要がなく、捨てるべきタスク・もの)を指導してきた経験から言うと、「要らない」という判断ができるようになった人ほど、仕事と人生で成功するための判断をスムーズにできるようだ。捨てるべきものを見極める能力は極めて重要で、これができないと、日常的にすべての物事の意味を明らかにしていくことはかなり難しくなる。
(デビッド・アレン「ストレスフリーの整理術 実践編」より)
※カッコ内は小鳥遊による補足説明
デスクの上をきれいにするには
GTDの5つのプロセスを習慣化したら、職場のデスクがきれいになりました。整理整頓に関する特別なスキルを磨いたわけではありません。GTDのプロセスを実行することと職場のデスクがきれいになることには直接の関係はもしかしたらないのかもしれませんが、間接的に、GTDを運用することで捨てるべきものを見極める能力が開発されたからではないかと考えています。
愚直にGTDのフローを実践することで、「本当にこれはやるべきなのか?」「必要ないものは捨てよう」と考えるようになるんですね。「整理整頓が得意になろう!」とか「机の上をキレイにしてときめこう!」と思わなくても、自然に物がなくなっていったという印象です。
もう1つ、デスクの上がキレイになる方法
あとは、先延ばしにして放っておいた仕事が地雷化して痛い目に何度も遭ってしまったことも、もしかしたらデスクの上がきれいになることへ結果的に貢献しているのかもしれません。しかし、まったくお勧めはしません。
是非GTDのプロセスを実行して、その効果を実感して欲しいなと思います。