地に足がついていない夢想家に感じる「ジャナイ感」の本質
夢ばかり語って一向に行動しない人、小さな結果すら出さない人がいます。悪くはないし、否定はするつもりはありませんが、なんとなく「そんな大層なこと言っても……」と思わないでもありません。
この「ジャナイ感」は何からくるのだろうかと考えました。
ジャナイ人たちは、日常の1つ1つのやるべきことができていないことが多いのではないか、という自分なりの仮説を立てております。
心理学者の大家エイブラハム・マズローが指摘したとおり、まず日常のこまごまとしたことが安定しない限り、より高い次元のことに向き合っていくことはできないのである。
(デビッド・アレン「ストレスフリーの仕事術 実践編」より)
タスク管理"GTD"は、ボトムアップのアプローチを大いに許容しているんですね。ここに「ジャナイ」脱却のヒントがあると考えます。
ボトムアップを推奨していると、夢を否定して現実(だけ)を直視せよ、というメッセージと受け取られかねません。
しかし、ボトムアップ、日常のこまごましたことから片付けていこう!ということが、イコール「夢を語ることの否定」ではありません。健全に夢を語る(あるいは「より高い次元のことに向き合う」)ことを否定せず、そらを生かすためにはボトム部分を一足飛びに越えることは、あまりよろしくない、だからボトムアップやっていこうぜ!ということなんですね。つまり、夢見がち的側面を肯定しているわけです。
ということで、急がば回れで、夢があっても日常のこまごましたことを粛々とやっていくのをお勧めします。そうすれば、ジャナイ感から脱却できます。テレビにバンバン出演する有名人になりたい!と思ったら、まず溜まった新聞を束ねるところから始める必要があるのです。
余談ですが、夢なんかないけど、夢中になるものが欲しい!という人にもタスク管理はお勧めです。自分の目の前にあるものを片付けていくと、本当に「その上」に目がいくようになります。