タスク管理講座での壁
就労移行支援事業所での講座
今月から週に一回金曜日に業務として、障害者就労移行支援事業所「EXP立川」に通っております。昨日も行ってまいりました。
「しくじり先輩」と銘打った私の講座、今回は毎月行う「自己チェック」と「交通費精算」について、EXP立川特製の「タスクチェックシート」と「タスクの分解表」に落とし込むということを、1日かけてやりました。
講座の流れ
まずは自己紹介(みなさんご存知なんですが)、そして上のホワイトボードの内容、GTDの「把握」「見極め」を説明します。その後、タスクチェックシートとタスクの分解表にそれぞれ書き込んでもらい、疑問点を書き出してもらいました。
お昼休憩を挟み、この質問に答える質疑応答の時間があります。そこで疑問点を解消して、より理解が深まったところでもう一回タスクチェックシートとタスクの分解表を作ってもらいます。
それが終わったら、各自一日の振り返りを発表してもらい、ファシリテーター(臨床心理士の資格を持つスタッフさん)と講師(私)がコメントし、終了しました。
「タスク管理」のハードル
私にとっては「タスク管理」という言葉は身近なものです。しかし、一般的には馴染みのない言葉です。概念も正直言ってとっつき辛いものです。拙い説明をよく理解してワークをしてくれること、感謝の念に堪えません。
忙しい仕事の合間を縫ってタスクを書き出し、さらには細かい手順に分解するなんて、そんな手間にかける時間は無い!という、至極自然な感想ももちろん出てきます。実際、接客業などはいちいち手順完了のチェックをしたりする暇はないですよね。
私が紹介するタスク管理の形以外にも、あるいはいわゆる「タスク管理」という形を取らなくても実質は同じというシステムがあります。料理のレシピなんてそうです。料理本は生活に溶け込みすぎて意識できないほどですが、もしレシピを全部頭の中に叩き込まなければいけないとしたら、プロの料理人のトレーニングを積まない限りその負担は計り知れません。我々は料理本という外部記録のお陰で、その時その時の調理手順に集中できるという恩恵にあずかっているわけです。
記憶している情報を外部に預けることで経験できる精神的な落ち着き__これをGTDでは「水のように澄みきった心」と言っています__は、とんでもなく効果的だと私は断言することができます。その効果の前には、書き出す面倒臭さが霞んでしまいました。もし環境上それが難しくても、何とかして類似の状況に持っていけないかと必死で頭をひねるでしょう。
とはいえ、この感覚を伝えるのはあまりに難しいというのが講座を受け持つ私の悩みどころです。タスク管理の壁は、こちら側からもあちら側からも高いもののようです。