ForGetting Things Done

「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

「先行事例」が追随する人の「希望」となる、という希望に満ちた話

「お金2.0:新しい経済のルールと生き方」という本に興味があり(まだ買っていませんが)、著者である佐藤航陽(さとう・かつあき)さんのブログを読んでいたら、このような一節に出会いました。

先行事例が無いと人間は何かを信じるのがとても難しいんです。自分の未来を信じることができないことほど不幸なことは無いと思っています。

今までやってこれたのも、先行事例を作ってくれた人達が居てくれたからであって、どうしたら良いか解らない時もその「事例」こそが自分にとっての唯一の「希望」でした。

生まれたときからたくさんの可能性が用意されてる人もいるし、そうでも無い人もいます。ゲイツの言うように人生は公平では無いですし、現実の残酷さは否定できないんです。

それでも過去の自分のような人には「人生はこんなものだ、しかたないんだ」と言って欲しくなかったから、できるだけ難しい道を選んで「不可能なことなんてあり得ないし、人間は何者にだってなれるんだ」という事を証明したかったんだと思います。

現実を直視しながら理想を持ち続けることの難しさ、人生の「賞味期限」 | 佐藤航陽のブログ

 

非常に共感できました。佐藤さんがこのブログを書いたのは2015年、まだ20代のときです。略歴を見ると、10代の頃から仕事をはじめ、今ではメタップスという上場企業を経営されているとのこと。いやはや、頭が下がります。

 

ここで佐藤さんが述べているのは、お金が唯一無二の全てのものに対する尺度であるという資本主義から、まずは価値というものがあり、お金はそれを視覚化だったり有体化する手段の1つに過ぎず、すぐにはお金に換算できないことも含めて総合して「価値」として尺度にする、という価値主義への転換が起こりつつあるということです。

 

もしかしたら、私の解釈に間違いがあるかもしれません。なにせまだ「お金2.0」を読んでいないので、勘違いがありましたらすみません。

 

私が言いたいのは、「先行事例」と「希望」のことです。私は不注意優勢型ADHDという発達障害の特性があると診断を受け、さらに自責傾向の強い性格が災いして仕事を継続するのがなかなか難しいという経験をしました。

 

複雑化・迅速化している現在の仕事環境では、このような特性を持つと大変苦労します。同じような状況に置かれている方はたくさんいると思います。その中で、タスク管理のおかげで、特性はそのままであっても仕事がちゃんとこなせるようになったという「先行事例」になることができたと自負しています。それを「希望」としてくれる人に広めたいと思っています。そう考えているので、佐藤さんのブログに書かれていた一節が際立って目に飛び込んできました。

 

さらに、佐藤さんは以下のように続けています。

外から見たら「なんでそんなことが気になるの?なぜそんなことしてるの?」と不思議がられるけど、「それをやりたいと思ってるし、自分がやらなければいけないとも思ってる」と言えるようなこと。そういうことが、賃金を得るためでもなく誰に言われるわけでもない、その人の本当の『仕事』なんだと思います。

 

上の文章で、二重カギカッコ付の『仕事』の「それをやりたいと思ってるし、自分がやらなければいけないとも思ってる」という点は、タスク管理を以前の私と同じような悩みを持っている人たちへ広めることについて私が感じていることです。佐藤さんのメタップス社での取り組みと、私のタスク管理への取り組みは同じだと勝手に思い、共感のあまり発作的に書きました。「お金2.0」が猛烈に読みたくなりました。

 

このような話を単なる青臭い話としてではなく真面目に書くことができ、こんな考え方をしている佐藤さんの本を読みたいと言えるのも、もしかしたら価値主義のお蔭かもしれません。

 

追記:「お金2.0」買いました。