タスク分解の流儀
分解のコツ
タスク管理でとても重要なタスクの分解、どうやったらうまくできるのかと質問されることが多いです。どんなタスクにも通用する、サブタスクへの分解の王道はあるのでしょうか?私の答えは「無い」です。
私がまだ経験が足りずに、それを見出していないだけかもしれませんが、私からはそのような画期的な手法はお話しすることは難しいです。
しかし、それだけで終わらせるほど絶望的にタスク分解のコツは存在しないかというと、そうではないと思っています。部分的に役立つコツはあります。それをご紹介したいと思います。
因数分解の問題演習
私は、タスクの分解をしていると、中学校の数学でやった因数分解の問題演習を思い出します。数学は、ある程度の解き方がわかったら、ひたすら問題を繰り返して解くのみです。
この感覚、タスクの分解でも感じるんですね。タスクの分解の回数をこなせばこなすほど、タスクの分解ができる速度が速くなっていく気がしています。
数学の問題を解くには、いくつかの公式があります。私が分解をするときの公式のようなものが、今回ご紹介する内容です。
自分も疑うほど細かく
まずは大原則だと自分が思うもの「自分でびっくりするくらい細かく分解する」です。自動車の教習所では、最初は1つ1つの動作をチェックしながら運転を覚えていきますよね。そのくらいの粒度でタスクを分解します。
ボールが移動するタイミングでは必ず分解して独立したサブタスクを作る
ボールというのは「この仕事、今誰がボール持っているの?」といったときの「ボール」です。
例えば、上司のチェックが必要な仕事であれば、「上司のチェックを受ける」というサブタスクでは分解が足りないと感じます。
- 上司にチェック依頼のメールを出す
- 上司からフィードバックのメールを受け取る
という2つに分解した方が上手くいくことが多いです。仕事でありがちな「お見合い」を防ぐことができます。
できるだけボールを投げられるようにする
自分がその仕事のボールを持っている時間をできるだけ短くすることが、仕事を速く進めることにつながります。できるだけ、誰かにこのボールを投げられないかと思いながら分解をするのが良いです。
会社という組織であれば尚更のことですが、とにかく人を巻き込めという話はよく聞くことだと思います。
無茶振りや丸投げをしてボールを投げつけるのはできるだけNGにした方が良いと思いますが、仕事の流れが自然であって、そのタイミングでその人にボールを渡すのが不自然でなければ、ガンガン投げてしまうようにタスク分解をするのが良いと考えます。
次の一手だけ分解する
タスクの目的ははっきりしているんだけど、それまでの手順がわからないので分解ができない、というときがあります。
そんなときは、「次の一手」と「その後全部」という2つに分解するという方法があります。
次に何をすれば良いかくらいは分かることが多いです。むしろ、分かる程度のものをとにかくやってみる、というイメージでしょうか。そして、「次の一手」が終わったら、「またその次の一手」が目の前に現れます。そんな風にして一歩一歩進んでいくという方法もありです。
過去のタスク分解を参照する
最後に、以前同様のタスクに対応した記録を見て、それと同様の(分解された)手順を辿るというやり方も有効です。むしろ、これを最初に持ってきた方が良いかもしれないと思うくらい使えます。
これらの組み合わせです
私はこれらの技の組み合わせでタスクの分解をし続けて、なんとかやりおおせています。なんとかやりおおせているという事実からくる自信も、タスク分解に影響しているかもしれません。
まずは、上に挙げたコツも参考にしつつ、練習問題を解くように多くのタスク分解をしてみると、きっといいことがあります。