要領が良くない、と感じたときにチェックしたいこと
自分を見放す前に
自分は要領が良くないと感じたとき、「ああ、なんて自分はダメなんだ」と頭を抱える前にして欲しいことがあります。それは以下の3つ。
- 何をしようとしているか分かっているか
- やることが具体的になっているか
- 他のことが気になっていないか
いったん仕事場のデスクを離れてこの3つを確認してみると、進み具合が良くなることうけあいです。
目的をはっきりさせる
何かの仕事に取り組んでいるときには、とりあえず目の前の作業を終わらせることしか視界に入っていないことがあります。ゴールが見えていないとやる気が起きません。完了までの見通しがたつと俄然スピードがアップした経験は誰しもあったと思います。
今自分がやっている作業は、最後にはどんな形で完了させるのか。これをイメージできるかどうかは、チェックする必要があります。
やることを具体的にする
目的ははっきりしているんだけど、次に何をすれば良いのか分からない。そんな状態だと、そもそも作業に取り掛かれません。
「先週出してくれたコスト削減案、まとめておいて」と言われても、その言葉を受け取りようによって全然違う「まとめたもの」が出てくることがあります。A4用紙1枚にテキストのみでまとまったものが出てくるのか、A3いっぱいに画像や表をふんだんに使ったものが出てくるのか。はたまた作文用紙15枚の「コスト削減について思ふこと」というタイトルの随筆が出てくるのか。
A4用紙1枚に「現状の問題点」「削減内容」「削減額」を書く、というところまで「まとめる」という言葉からストレートに連想できるなら問題ありませんが、なかなか難しいですね。自分の中だけでなく、上司と部下との関係であればなおさらです。15枚もの随筆を部下から渡されて「いやキミ、そうじゃないんだよ...…」と上司が困惑しても、執筆にかかった時間は戻ってきません。
そういった無駄な時間をなくすために、他人へ作業をお願いするときでも、自分の作業を再確認するときでも、具体的・直接的な表現で作業内容を言語化して理解することは、とても大事です。
他の気になることを排除する
ホテルに缶詰めになっている作家先生ならともかく、人の話し声や電話などの音が行き交うオフィスであれば、自分の気が散りやすい環境にあります。むしろ、パソコンでメールを打ちながら、かかってくる電話の応対もしなければならず、さらに「ちょっといいですか?」と話しかけてくる同僚や上司にも対応しなければなりません。それでも、自分は目の前の「これ」と決めた作業をやりきらないといけないのです。
そんな環境であっても、できるだけ気が散らない、あるいは脱線した自分を速やかに本線へ復帰させてくれる工夫をするのが良いですね。ある決まったノートや手帳、エクセルやタスク管理ソフトなどのPC上で使えるアプリケーションを1つ決めておき、定期的に必ず参照するようにすれば、目移りするのをできるだけ抑えてくれます。
3つのチェックの実践例
上の3つを実践するには、「その仕事の目的」「手順」を書き出して「目の前に」置いておくのが、一番簡単な方法です。現在その開発に関わっているタスク管理クラウドツール「タスクペディア」では、こんな表示で実現しています。
ツールとして何を使うかは問いませんが、どうも仕事がうまく進まない、要領が良くない気がすると感じたら、冒頭に上げたこの3つのチェックがすぐにできる環境になっているかを考えると良いと思います。
- 何をしようとしているか分かっているか
- やることが具体的になっているか
- 他のことが気になっていないか