GTDツールにエクセルをお勧めする3つの理由
GTDを始めよう。さて何に書く?
GTDというタスク管理に興味を持ち、あるいはGTDをしないととてもじゃないけど自分の仕事をさばききれない!という危機感を持った方が最初にぶつかる問題は「とりあえず何から始めれば良いのか分からない」だと思います。
手っ取り早いのはメモ帳や手帳に自分のタスクを書き出すことかもしれません。私は可能であればエクセルで始めることをお勧めします。その理由は以下の3つです。
- 後で加工しやすい
- データベースからの出力形式が自由で簡単
- 広く一般的
後で加工しやすい
GTDでまずはじめにやることは「頭の中にあるやりかけの仕事を全部書き出そう」ということです。それを何に書き出すのか。
手帳やメモ帳に書き出すのも良いです。しかし、その後の展開を考えてみましょうか。書き出した紙をそのまま使うかどうかは分かりません。
やっぱりパソコンで管理したい。スマホでも見られるようにしたい。そうなると、また書いたり入力し直しです。
最初にデータで入力すると、コピー&ペーストができたり、順序を入れ替えることができる柔軟性があります。データであることで、全体の設計や、内容の削除や追加、検索がしやすい。
いわゆる「データベース」というものですが、「このガジェットでいく」と強く決めていない限りは、GTDのシステムを作る上ではデータで書き出していくのが良いと思います。
データベースからの出力形式が自由で簡単
まずはデータベースの定義を調べてみました。
大量のデータを集めて、コンピューターでデータの追加、削除、検索をしやすい形に整理したもの。(中略)データベースは、データを格納する構造やアルゴリズムによって、階層型データベース、リレーショナルデータベース、オブジェクトデータベース、カード型データベースなどの種類に分類される。現在は、リレーショナルデータベースが主流。
(ASCII「デジタル用語辞典」より)
さらに「リレーショナルデータベース」も調べました。
あるテーブルの行をほかのテーブルの行と関連づけて処理できるデータベース。データベース同士を結合したり、データベースから特定のフィールドを取り出して別のデータベースを作成したりできる。
(ASCII「デジタル用語辞典」より)
いい感じですね(何が?)
GTDは、思いつくままに挙げたやりかけのタスクを、まず最初にインボックスという「なんでも箱」に入れます。そこから、「これは何だろう?」と考え、「これはこっちの小箱」「あれはあっちの小箱」と整理します。
どの小箱にどのタスクを入れるか、最初は分かりません。他の小箱を追加して入れなければいけない場合もあります。
例えば「これは会社でやること」「あれは通勤途中にやること」「それは家でやること」と分けてそれぞれの「会社」「通勤中」「家」という小箱を作ったとします。
ところが、家でやっていたタスクを週末によく行くカフェでやりたいと思ったら、「週末によく行くカフェ」という小箱が必要になり、「家」小箱に入っていたタスクを移動しなければなりません。
これを紙でやっていたら、「家でやることリスト」に書いてあるタスクを消して、「カフェでやることリスト」へ追記することになります。リレーショナルデータベースだと、データベースにあるタスクの出力先を「家」から「カフェ」へ変えるだけですので楽ですね。
元々「こっちで書いたものを消して」「それをあっちに転記して」という作業ありきでGTDをしたいのであれば、最初から紙ベースでやってもいいと思います。実際、「書く」ことが好きで、その方がしっくりくる人もいます。「『手元にある感』がいいんですよね~」と言って、独自のGTDシステムを作った方が、私の身近にいます。
逆に「どうしても紙でなければ!」といったこだわりがなければ、まずはデータでやりかけタスクの収集をすることをお勧めします。
みんな知っている
ここまで「エクセル」という言葉を使っていませんでした。というのも、エクセルではなくても上記は(多分)可能だからです。ただし、エクセルの持つ「みんな知っている」という側面は、見逃すことができません。
今どき、パソコンが使えない職場はほぼ無いと言ってよいでしょう。ワード、エクセルのスキルはほぼ必携となっています。
他人にも理解しやすく、どこの職場でも使え、自由度も高い。エクセルは、とりあえずGTDをやるには良い媒体だと思います。
個人的にあともう2つ…
すみません、3つとか言いながら、あと2つ思いついてしまいました。
- 仕事中にその出来映えをうっとり眺めていても、誰からも怪しまれない。
これは、私にとってはかなり重要です。自分で作ったエクセルは、まるで我が子のように愛着が湧きます。事務職であればそのスキルを競うところのエクセルを駆使して存分に活用していると、それが目の前にあるだけで恍惚としてしまいます。皆さんも一度作り上げて、育ててみるとお分かりになるかと。
- エクセルの関数を覚えて、エクセルで何か資料を作るのが得意になる。
これはもう言わずもがなですね。関数をどれだけ知っているかではなく、知っている関数をどう組み合わせたら望む挙動をしてくれるかというスキルを磨くことができます。
自分で自分なりのシステムを作り上げるのは、とても気持ちのいいものです。そのために、おそらく皆さんの最も身近にあるであろうエクセル、もしGTDを始めようと思う方は使ってみると良いと思います。