ForGetting Things Done

「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

会社や制度は自分を守ってくれるのか

先日、こんなツイートをしました。 

 

残業することが絶対悪だとは思いません。しかし、「残業しないと立ち行かなくなる」という考えは危険だと思っています。例えそれが事実に基づいていたとしても。

 

正義感は諸刃の剣

正義感が強い人は、とても素晴らしいと思います。しかし、その正義感がその場で本当に正しいかどうかによって、大悪人にもなります。

 

宗教などはその最も最たるものですね。十字軍は、キリスト教の教えという錦の御旗ゆえに、「正しいことをしている」と信じてしまった人たちが、わざわざ戦争をしに行ったものです。

 

そこまで極端でなくても、複数の相反する正義感は存在します。会社内の「組織の論理」と、個人が考える倫理基準が真っ向から矛盾しているといったことはよくある話です。売上を上げるためには、多少嘘をついても売りつけてしまった方の勝ち、といったことです。

 

「個人的には良いんだけど、会社的にはダメだな」といった判断をせざるを得なかった経験、おありではないでしょうか。

 

私見ですが、射幸心を過度に煽って課金させてガチャを回させるスマホゲームのようなものには、価値を感じません。ゲーム自体が面白いとかガチャを回してもらえる画像が好きなんだと思いますが、結局はお金と時間を消費して得るものは画像やその他のデータに過ぎない、なんて考えてしまいます。

 

しかし、それは私のごく個人的な価値観に過ぎず、ニーズがあれば収益も見込めるわけです。そんな私個人の価値観や正義感など、会社の収益活動の邪魔にしかなりません。

 

正義感は無い方がいいのか

個人の価値観や正義感は、ともすれば会社の目的に沿わないときがあります。ということは、少なくとも会社員として働く上では、正義感などというものは無い方が良いのかと考えたりもします。

 

難しいところですが、そこまでして働くのは抵抗があります。むしろ、収益目的一辺倒で突っ走ってしまうのを抑止する要素の1つとして考えた方が良いのではないかと、最近よく思うようになりました。

 

今は「コンプライアンス」「内部統制」といった、一般的なルール・倫理・道義に反しないようにするための抑止力が仕組み化されています。そこに、個々人の正義感も入ってもおかしくはないと考えます。

 

自分で守るしかない

例えば会社の従業員が仕事をする上で、非人間的な長時間残業が必要な環境に立たされたと思います。まず会社は従業員側から声を上げなければなかなか守ろうとはしてくれません。

 

財務的に余裕があったり、経営層が超過勤務対策に特別重きを置いていたりする会社なら別ですが、そのような会社は多いとは思いません。日本の会社の殆どを占める中小企業は、そこまで余裕を持つことができずギリギリのところで踏ん張っているのが多いのではないかと思います。

 

経営者が、長時間労働をしている従業員を見て可哀想だな、どうにかしてあげたいなと思ったとしても、どうすることもできない。つまり、会社としては抑止力を行使できないというのが実情なのではないでしょうか。

 

そうなると、従業員が仕事で身を持ち崩しそうなときに、一体誰が対策を講じてくれるのだろうかと考えると、悲しいかな、その従業員本人しかいないという結論になってしまうんですね。

 

「会社」という主語が大きすぎるとしたら、会社の「人事部」や「経営者」と言い換えると良いと思います。彼らがいくら同情したりどうにかしたいと思っても、会社組織の論理が優先したとしたら、救おうとしても救えないものです。

 

実際、自分が適応障害の状態になったときは、会社ができたことと言ったら、休職や傷病手当金の手続、月一回のヒアリングくらいなものでした。これは当時の会社を非難するつもりではありません。これが限界なのだという事実です。

 

そこから復活できるかどうか、あるいはその手前でどうにか踏みとどまれるかどうかは、最終的には自分で自分をどうにかしないといけない。そう思います。

 

自分を守る方法がタスク管理

そんな経験を経て私が実感したことは、自分で業務のタスク管理をすることがまず自分を守る第一歩だということです。タスク管理は、日々の業務における様々な行動の無駄な部分をなくしてくれます。その結果、早く仕事が終わります。余計な残業をしなくていいことになります。余った時間で他のことをして精神的なバランスを取ったり、ゆっくり休んで体力を回復したり、自分を守るようサポートしてくれます。

 

「これこそが自分の天職だ」「寝ても覚めても、仕事に熱中して止まらない」。そんな幸せな関係を仕事との間で築けている人は別として、仕事をいわゆる「我慢料」「苦役」と捉えている人にとっては、仕事との付き合い方は大変慎重にならなければいけないと思います。ともすれば、やればやるほど体力と共に精神力やモチベーション、生きていく気力などを蝕んでいってしまう可能性があるからです。

 

そこまで仕事のことを嫌いではなくても、多かれ少なかれこのような捉え方をしている人は少なくないと思います。そんな人にタスク管理はとっておきです。会社や制度が十分に救ってくれないのであれば、是非自分で身を守ることをしていくことが大事です。タスク管理はそんな自分を助けてくれると、確信を持って言うことができます。