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「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

5年後に起こるタスクの「把握」革命をどう迎え撃つか

 GTDを日々実践する者としては、大事な論点が含まれる話が、こちらのnoteに書いてありました。

 

堀江さんから5年遅れで、僕に同じことが起きていることを考えると、世間はさらに5年後ぐらいに、今の僕らと同じぐらいの情報量を処理するようになると思います。そのときには、 「全部のメールを処理していたら、一日が終わってしまう」と、多くの人が気づくでしょう。僕の周囲を見ても家入一真さんや猪子寿之さんなど、ほとんどのメールを未読で済ませる人はたくさんいる。

(中略)

今は「全部のメールを返さないといけない」という意識の人がほとんどだと思いますが、この変化にうまく対応できないと、精神的にしんどくなると思います。

 

数年で今までのタスク管理には限界がくる

これは、今までのやり方でいくと、把握すべきタスクの数が処理しきれないほど多くなってしまうということを指し示しています。

 

GTDは、今から20年近く前に発案されたタスク管理手法です。タスクという情報をどう整理すれば良いか、その模範となるフレームワークを提示している点で優れているものだと言えます。

 

しかし、これもやがて限界がくるのではないかと思っています。その端緒が、この「処理できないほど膨大な情報が押し寄せてくる」という環境です。

 

家入さんのように、すでに今その限界に接し、「メールを未読のままにしておく」という人も現れていることから分かるように、遠くない未来に十分起こりえるものだと考えて差し支えないと思います。

 

GTDツールは変わるべきか

そんな変化に際して、GTDツールが変わるべきかどうかですが、何も変えなくていいのではないかと思います。

 

結局、メール等のコミュニケーションツールからどれくらいの情報をタスクとして拾い上げるかが鍵になるわけで、それはタスク管理ツールに登録する前に終えておかなければいけないものです。だから、変わるべきとまでは言えないのではないかと考えます。

 

ただし、GTDの「把握」は変わる

では、GTDの枠組みとその定義は変わらないかと言うと、そうではないと思います。

 

「把握」フローは、全ての気になることを書き出す必要があるとされています。今気になることを全部書き出して、要否を判断して、しかるのちにツールへ登録する。押し寄せてくる膨大な情報量の前に、いちいちこれらのことをしておくことは無理と言わざるを得なくなります。

 

そこで、「把握」に使う時間や労力を極限まで下げることが必要になってくると考えています。家入さんの「メールを未読のままにしておく」はまさにそうですね。ツールに書き出す前に、そもそもタスクとして認識しない

 

今私がやっているのは、例えばメールでいえば、自分がCCで入っているメールは見ない、あるいは見てもタスク管理ツールに入力しないというのがあります。また、自分が介入した方が良い話が耳に飛び込んできても口を出さないということも、これにあたるかもしれません。

 

時間があれば、上記をやっていたりします。優先順位の高い仕事に集中しなければいけないときは、受け身の姿勢になるのも必要だと考えます。

 

つまり、これから情報が多く押し寄せてくるようになったときは、できるだけ「把握」にかける時間や手間をなくす方向にGTDは向かうことになると考えます。