タスク管理は、合理的配慮のトレードオフ
最近の我が身を振り返り、こんなツイートをしました。
いくらホワイト企業でも上司変われば職場はブラックになる。上司が変わらなくても、上司が発したたった一言で職場は白にも黒にもなる。
— 小鳥遊@3/10イベント (@nasiken) 2019年2月12日
ごく例外的な会社を除き、合理的配慮が完全に行き届いた職場ってなかなか無いのではないか。
であれば、自分からその環境を作る方が確実かと。
育休明けの一言
きっかけは、打ち合わせの最中にふと漏れた上層部の一言でした。
「4ヶ月いない間、結果的には会社は回ってしまった」
「そんな中育休から復職する状況は、かなりアピールしないと評価されないのは、覚悟していたと思うけど…」
だから一層仕事に精を出してね、という言葉の枕詞に過ぎないものだったのでしょうが、ズシンと重く心にのしかかりました。
その時に耐えきれずツイートをしたのですが、感情的になっていたこともあり、あとで削除しました(そのツイートにコメントいただいた2人の方には大変感謝しています。削除してすみませんでした)。
後になって、考えすぎだったなと自分なりに消化できましたが「働きやすい環境ってなんだろう?」と改めて考えさせられました。
私なりの合理的配慮
障害者を雇用すると、雇用主である会社側に合理的配慮義務が生じます。あくまでできる範囲(合理的な範囲)で、被雇用者である障害者に配慮してください、という決まりです。
私は障害者雇用で現在の会社で入社して、ナンジャカンジャで今は一般雇用で働いています。仕事内容は変わりません。では、受けている配慮はどんなもので、一般雇用になってどう変わったか。
こちらから入社面接時にお願いした配慮事項は「怒らないで欲しい。なにかあれば提案という形で言って欲しい」のみ。そして、それは今も変わりません。今の会社に入社して5年目ですが、すごいことに守ってくれています。本当にありがたいことで、会社には足を向けて寝られません。ベッドの位置の関係で会社に足を向けて寝たら北枕になるということもありますが。
配慮のトレードオフ
だからと言ってぬくぬくと温室で仕事をしているわけではありません。障害者雇用の時分から評価対象にもなり、重い仕事タスクも任されました。
それは、ある程度自分で「配慮された環境」を作ったからだと考えています。厚労省が平成28年に出した障害者雇用における合理的配慮の指針の事例の中に、意訳すれば「タスク管理で仕事を整理してあげる」という内容のものがあるのです。
それなら、自分でタスク管理をすれば、その合理的配慮が会社から受けられない状況になっても変わらず働き続けることができるわけですね。
「怒らないでもらう代わりに、タスク管理で自分の仕事はキチッとやります」というトレードオフは、会社にとっては1つ合理的配慮をしないで済むというメリットが、自分にとっては合理的配慮が得られない状況下でも働けるというメリットが生まれます。
自分でできる合理的配慮
タスク管理は会社が負うべき合理的配慮義務でもありますが、自らが習得できるスキルでもあります。いくら合理的配慮に理解があることを謳っている会社でも、極端な話自分の周囲の人たちが理解していなければ一気に働きづらい環境になってしまいます。
そうならないためにも、タスク管理は必修のスキルではないかと思うのです。
最後に
前述のように他人のちょっとした一言で「会社」に対する印象が大きく変わることもあり、一気に働きづらさを感じたりします。
今回の「ちょっとした一言」については、本当に私のことを思って言ってくれていたことが分かり、逆にその方に対する感謝になりました。ただ、いつもそうなるとは限りません。
繰り返しになりますが、合理的配慮は会社側が負う義務ですが、それを一方的に要求する前に、自分がやった方が結果的に自分にメリットがあるかもしれない、と考えることは大事だと思います。