先延ばしの公式と、それから導かれる先延ばしを防ぐ術。
この動画にいたく感嘆しました。
先延ばしの公式があるとのこと。その要素は、以下のとおりです。
- 価値(楽しさの度合い)
- 期待(やれると思える度合い)
- 衝動性(気が散る度合い)
- 期間(締切までの時間)
先延ばしという、心の動きの問題を数学的な公式に落とし込めるということに、「美しい」と思ってしまいました。
詳しくは動画をご覧いただきたいのですが、簡単な説明を。
楽しい・自分でもやれるかも、と思えるほど先延ばししにくくなり、気が散ってしまったり締切までの時間が長ければ長いほど、先延ばししやすくなる
という関係です。つまり、先延ばしを避けるためには、
- より楽しく
- より簡単に
- より集中できるように
- 締切を短く
すると、実現できるというわけです。
より楽しく
仕事を楽しもう!と思っても楽しくなりづらいですね。仕事自体に楽しみを見出すよりは、仕事をやることが何か楽しくなるようなものにつながる仕組みを作ると良い、ということになります。
ゲーミフィケーションといいますが、仕事タスクを完了させるゲームとして捉えれば、楽しくなるかもしれません。実際、タスクペディアの原作であるエクセルの自作タスク管理ツールでは、一日でのタスク完了数と発生数を表示させて、完了が発生を上回れば勝ち、下回れば負けと決めていました。
負けていると、どんな小さなタスクでもいいから1つは終わらせて、せめて引き分けに持ち込みたいと考えるようになりました。
より簡単に
仕事タスクの全体を見ると攻略が難しいと思ってしまうものも、段取りに分ければ、1つ1つはどうということはない作業の積み重ねであることが多いです。
「今までにない画期的なアイディアを出す」といった難易度の高い段取りがあれば別ですが、仕事を進める上では、そこまでのものは無いと思って良いと考えます。
段取りに分解することで、「なんだ、自分でもできるじゃないか」と思えるようになります。結果、より簡単にすることができます。
締切を短く
段取りに分解することで、実は締切を短くすることも同時に実現しています。細かい締切を設定すれば、いつまでに何ができていれば良いという指標になり、先延ばしをしなくなるという仕組みですね。
より集中できるように
「自分がやるべきタスクは別にあるかもしれない」と思うと、仕事の道草を食ってしまいがちです。また、「このタスクについて、次にやる段取りは何だっけ?」「この段取り、意外と難しそうだ…」と思ったら最後、目の前にある段取りには手を付けずに、他に気がそれてしまいます。
- 仕事タスクについての情報を一元化すること
- 自分が次にとるべき具体的な行動(段取り)を明確にしておくこと
この2つが、自分がより集中できるようになる環境作りのポイントです。
この公式から、先延ばしは、自分の心がけといった実現可能性があまり高くないものに頼ることなく、実行確実な方法論によって解決できる可能性が高いということが言えると思います。
ピアーズ・スティール博士の研究結果は、非常に美しく分かりやすいです。こんな感じで、色々な「生きづらさ」「仕事上の悩み」を解決できていければすごくいいなと思います。
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