ForGetting Things Done

「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

エクセルのツールでGTDを。タスクペディアでGTDを。比較してみました。

こんなツイートをしました。

 

ということでエクセル版ツールとタスクペディアの簡単な比較をしていこうと思います。

 

私はエクセル版を自作しましたが、総合的に見てタスクペディアの方がいいと思っています。ただ、それはあくまで個人的見解として、何点かピックアップしてお話ししたいと思います。

 

エクセル版ツールとタスクペディアの関係

そもそも、これら2つは何だろうという疑問があるかと。

 

エクセル版ツール

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タスクペディア

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見た目似てますね。タスクペディアは、エクセル版ツールを元にプログラマーのさがっとさん(@sagattosaga )に作っていただいたものです。つまり、エクセル版ツールは、タスクペディアの原型ということです。

 

共通のタスク管理フローに沿って使います

両方ともに、やるべきこと(タスク)を入力して、進捗や完了について情報を得て追加していくものです。

 

やるべきことを入力する際には、「そのタスクの目的は何か」「その手順は何か」を明らかにします。

 

各手順にはステータスがあり、以下のいずれかのステータスがあります。

  • ボールを自分が持っているかどうか
  • ただのスケジュールか
  • いつかやりたい「思いつき」レベルか

 

手順を1つ1つ実行していくごとに完了フラグを立てていき、全手順に完了フラグが立つとタスク自体に完了フラグが立ちます。

 

違い① エクセルとクラウド

エクセル版は、パソコンのみで使用可能です。タスクペディアクラウドなので、パソコンでもタブレットでも、スマートフォンでも使用可能です。つまり、タスクペディアの方が、使用場所を選びません。

 

しかし、別の問題があります。会社で使用する場合、セキュリティ上クラウドが使えないときがあります。会社によっては、外部からの持ち込みはエクセルデータであっても禁止されていることがあります。

 

そんなときは、こちらの紙での運用をお勧めします。

hochebirne.hatenablog.com

ただ、紙でのタスク管理運用は、天下の「バレットジャーナル」があります。そちらを試してみても良いかと思います。

mandarinnote.com

 

違い②一覧性

エクセルは、メモ欄も含めて横一直線に情報が表示されます。タスクペディアでは、サブタスク内容を表示させて、その中でメモ欄を読むことができます。画面遷移は、タスクペディアの方が1操作多いです。

 

エクセル版

タスク一覧画面→タスク内容画面でメモを読む

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タスクペディア

タスク一覧画面→タスク内容画面→サブタスク内容画面でメモを読む


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メモ欄に書き込む文字数が多いと、エクセルの1列では表示しきれません(下の画像の赤枠)。タスクペディアでは、メモ欄は書き込んだ文字数や行に応じて表示枠が拡大されます。 

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どちらが面倒臭くないか、、、判断は分かれるかもしれませんね。


メモ欄の表示文字数が少ないのであれば、エクセル版の方が一覧性はありますが、使い込んでメモ欄にめっちゃ文字を入力しだすと、タスクペディアの方が見やすくなります。

 

違い③締切表示

タスク管理において締切はとても重要です。どんな締切がどう表示されるのか。エクセル版とタスクペディアでは、タスク一覧画面に表示される締切日に違いがあります。私は、タスクペディアの方がより親切だと考えています。

 

エクセル版

エクセル版のタスク一覧画面では、タスク全体の締切日(サブタスクに付与された締切日のうち一番最後の日)が表示されます。

 

タスクペディア

タスクペディアでは、タスク全体の締切日に加えて、今やるべきサブタスクの締切日もタスク一覧画面に表示されます。さらに、今やるべきサブタスクの着手(予定)日が到来すると文字が赤くなります。タスクペディアはユーザーをフォローする気満々です。

 

違い④タスクの複製

現時点(2018年8月時点)では、タスクペディアではタスク複製機能はありません。会社で仕事をしていると、以前完了した同種のタスクと同じような進め方をすることがよくあります。

 

エクセル版だと、コピペで済みます。私はいずれタスクペディアに完全移行したいと考えているのですが、この点でまだエクセルから移行しきっていないのです。

 

この点についてはタスクペディアに過去タスクをテンプレートとして登録する機能をおいおい実装する予定です。 その時に完全移行します。

 

違い⑤操作性

タスクペディアの謳い文句に「クラウドなのにアプリ並みのサクサク感」があります。対してエクセルは、データ量が多くなると途端に操作性が落ちてしまいます。ちなみに、今現在私が使っているエクセル版は、5.2MBです。行追加に1分かかります。私は、行の追加操作をしたらトイレ休憩をしています(笑)


最後に

私のイベントに参加いただいたり、ブログやツイートをご覧になって、タスク管理に興味を持った方の話をうかがういました。みなさんさまざまな状況でお使いいただいています。

 

タスクペディアを使えるけどエクセルをいじりたいからエクセル版を使っている、という方もいらっしゃいました。私は、操作性が上のタスクペディアを使うものだと考えていましたが、環境によってまだまだ両方使われる可能性があるのだなと思いました。

 

いずれにしても、日々の業務のタスク管理のため、さらにはGTDのタスク管理フローを身に付けるためのツールとしても使っていただければと思います。

 

エクセル版やタスクペディアを使うことで救われたという話がとにかく聞きたいのです。是非是非ご活用ください!

もはやタスク管理界隈住人の居場所となった感のある、カオスと熱狂の"TaskFreaks!!Drei!!"に参加しました。

毎年夏に行われる、タスク管理を日々実践する者が集まる濃いイベントTaskFreaks!!Drei!!に参加してまいりました。

 

会場へ向かう

新宿三丁目にある、とても使い勝手が良い貸し会議室「SOBIZGATES(エスオービズゲイツ)」での開催。

 

一番奥にあるE会議室が会場なので、会場表示をしてくれていました。

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ドアに貼ってある会場表示、矢印通りに行くと女性用お手洗いに(笑)

 

タイムスケジュール

タイムスケジュールは、あらかじめ希望した人によるショートプレゼンテーションが7名。参加者5名に主催者のイド♂さん、ひばちさん。私も希望しました。

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なぜ順番の数字の後に名前が入っていないか。それは、順番をその場で決めたからです。

 

そして、後半はディスカッション。1つテーブルに4名ずつ座っているので、1名ずつ自分の「今のタスク管理システム」「現在の課題」を話し、それについて同じテーブルの他の人とディスカッションする、というもの。

 

……なのですが、これが予定通りに進まないのがTaskFreaks!!の好きなところです。

 

ショートプレゼン

7名のプレゼンター。

 

①ひばちさん

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まずは、ご自身が仕事でされている相談支援専門員の話。

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そして、基本的なタスク管理システムの概論。

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このプレゼンが一番最初で良かったなと、後に行われた懇親会で話題に上がることになります。

 

②クリヤさん

続いて、TaskFreaks!!皆勤のクリヤさんによるプレゼン。

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  1. 天は先天的に与えられている能力やスキル
  2. 地は後天的に会得する能力やスキル
  3. 人は周囲の人や環境による助け

2と3はタスク管理の守備範囲。今回はあえて1に注目

 

四柱推命という占いによってその人の傾向が分かり、人間関係も形作られ、それによってタスク管理のやり方も変わる、というお話だったかと。

※記憶で書いていますので若干の記憶違いがある可能性があります。

追記

TaskFreaks!!主催者のイド♂さんによるタスク管理4.0理論における「タスク発生管理の重要性」という問題提起に触発されて、こちらのテーマを思い立ったとのことです。 

(2018/8/20加筆)

 

③産婆大特価中さん

すみません、写真を撮り忘れました。テーマは「タスクの効率化と自由な時間の作り方」。

 

こちらの方です。

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Web制作、映像制作、執筆、クレイアニメなどをされている方で、非常にマニアックなタスク管理システムを構築されていました。

 

徹底的に自動化することで効率的なタスク実行を実現し、自由な時間を手に入れる、という話。todoistで入力した情報をアウトプットして加工してたすくまにインプットして、といったテクニックを駆使している様が凄かったです。

 

TaskFreaks!!の趣旨「自分のタスク管理方法論を発表」の通りのプレゼンでした。

 

④Kさん

ツイッターアカウントも「あまりネガティブなことしか書いていないので……」とご本人が言っていたのでお名前をイニシャルのみにします。

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今の自分の状況に合うように、2ヶ月(1ヶ月だったかもしれません)で構築されたgoogle spreadsheetとgoogle calendarによるタスク管理システムを披露してくれました。

 

これがもう本当に素晴らしかったです。新しいパソコンを買ったらそのシステムについて公開されるとのこと。とても楽しみです。

 

⑤うさぼうさん

タスク管理界隈の中ではかなりのベテランのうさぼうさん。私がタスク管理をやり始めてネット上で情報を漁っていた頃に、うさぼうさんのブログを読んだ記憶があります。

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そんなうさぼうさんから開口一番「タスク管理熱が一番あった頃を100としたら、今は20くらいです」というコメントが印象的でした。それでも、きっちりタスク管理をし、その上で現在うさぼうさんの関心のある内容へ。

 

それは、タスク管理によって不安要素を軽減するための人間関係についてというものでした。当日発表されたプレゼン資料を公開されています。

 

確かに、タスク管理は象牙の塔に引きこもって行うのではなく、対話などのコミュニケーションが必ずセットとなります。その重要性は、タスク管理に深く傾倒していればいるほど、見逃してしまうものかもしれません。

 

⑥私

昨年に開発中の経過報告をしたタスクペディアが完成して公開をしましたので、その報告と、タスクペディアの操作デモンストレーションをお見せして、今後についてを話しました。

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⑦イド♂さん

ご自身のタスク管理体系「タスク管理4.0」の解説。

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クリヤさんやうさぼうさんと同じく、タスク管理の方法論(上2つ、発生管理と状態管理)も大事だが、それを行うときの自分のあり方についても大事だという話だったかと。

 

ディスカッション

そして、各々のテーブルでディスカッションの時間。前回もそうでしたが、このディスカッションの時間は、完全に「野放し」状態になるのです。

 

それは、主催者が進行をしないということではなく、参加者が勝手に話しだして止まらない、という状態です。コミュニティとしては完全に自走する、ある意味理想的な形なのかもしれません。いや、自走というよりは暴走でしょうか(笑)

 

途中、休憩をはさみましたが、「はい、今から休憩です」「休憩終了です」というアナウンスを無視して話し続ける参加者。「今、休憩開始の時刻ですが……ええ、まぁ、そのままで(話し続けていてください)」と主催者が言わざるを得ないこの光景は恒例にした方が良いと思っています(笑)

 

タスク管理について、思う存分自由に語る。しかも、タスク管理に熱中している人たちしか周りにはいない。そんな環境は殆ど日常ではありません。タスク管理好きが集う場を設定するだけで、ここまで自走するのかと、前回に引き続き今回もその熱量を実感しました。

 

懇親会

イベント中もかなりの熱量でしたが、イベント終了後はさらに火がつき、タスク管理をテーマに話が止まりませんでした。

 

ショートプレゼンをしたTaskFreaks!!常連組は、タスク管理の具体的な方法論ではなかったことにハタと気が付きました。「四柱推命の話」「コミュニケーション」「環境設定」「自作ツールの宣伝」。それに比べて、今回初参加の方々は、「タスクの効率化」「自分のタスク管理システムの発表」と、会の趣旨にしっかり沿った内容でした。

 

そういう意味では、ひばちさんが最初にしっかりとタスク管理の基礎、概論を説明してくれて、本当に良かったと言い合っていました。

 

さらに、ショートプレゼンをした人ほぼ全員が、前日や当日に資料を作り始め当日にデータ完成させて持ち込むという、タスク管理的にどうなのよそれという進捗(笑)。主催者側「あらかじめこちらのメールアドレスに資料データを送ってくださいね」とアナウンスはされていたのですが、それを当然のように無視して、何事もなかったかのようにプレゼンに臨むやんちゃな参加者が揃っていました。

 

最後に

TaskFreaks!!という場の魅力は、そんなやんちゃさを許容し、むしろそんなやんちゃさを面白がるところにもあるなと思いました。

 

この空気感は、もしかしたら心理的安全性にもつながるのではないかと思っています。

 

来年もまた楽しみにしております!

 

真面目で向上心のある人ほど必要な、自分を責めなくするタスク管理。

いやもうほんとにこれですね。

 

このツイート、私の原点がシンプルにまとまっています。ひばちさんご本人は文章を書くのが苦手だそうですが、そうは思えません。

 

真面目で向上心がある人はメンタルに慎重に

真面目で向上心あふれる人材。自衛官募集ポスターよろしく、まっすぐ前を向いて瞳を輝かせながら肩を組み合っているイメージのような人は、本人も周囲も前途洋々たるものだと思いがちです。

 

しかし、そのポジティブさに足元をすくわれることがあります。志の高さが仇となります。「こんなはずではない」と考えてしまうのです。「あるべき自分」と「今の自分」の差を過大に捉えて、「これではいかん!」と自分を叱咤します。

 

この叱咤は、うまくいけば自分を成長させる大きな推進力になりますが、自分の中で歯車が噛み合わなくなってくると途端に自分を攻撃し始めます。

 

結果、自己評価を自分で下げてしまい、適応障害うつ病一直線となります。自分はそうならないさとたかをくくっているときほど危ない。自分の長所が自分を攻撃する可能性があることを慎重に見極める必要があるなと思っています。

 

価値観の多様性に振り回される

自戒以外の何物でもありませんが、私は高校生時分「真面目で向上心あふれる人」でした。ただ、それはある1つの価値観のもとでの真面目さや向上心でした。

 

高校を卒業し、大学に入って初めて多様な価値観を持つ友人を持つことになり、正直戸惑いと抵抗を覚えた記憶がうっすらとあります。ただ、大学生のときは基本的にサークル活動にウェーイと勤しんでいたので、あまり表面化しませんでしたが。

 

価値観がゆらぎ、自信を失う

タイムラグはあるものの、基本的に考え方はそのままで社会に出て、自分の考え方、価値観で生きたところ、これが大変生きづらいことが判明しました。

 

自分なりに真面目で向上心を持って頑張ったら、とてもじゃないですがやっていけなくなりました。自分のADHD特性もあってか、仕事がどうにもうまくいかない(と思い込んでいた)。

 

自分の「こうあるべき」という信念ではやっていけないという事実を突きつけられたのですね。

 

自身の価値観を自己否定を経て見直す

私は学習能力が低いのか、自分の価値観を変えるのに年単位で時間がかかってしまいました。同期の友人を見ると、おそらく私よりも相当稼いでいると思われるので、時間だけではないかなと思います。

 

その間、抑うつ適応障害などで休職、退職を余儀なくされ、自分はおかしいぞ、何か考え方を変えないとやっていけないぞと思う期間を経験しました。一言でいうと自己否定ですね。

 

そんなときに、自分はダメな奴だ、そんな自分をどうにかしたいと考えて、開き直って始めたのがタスク管理だったわけです。真面目で向上心あふれる10代男子が、30代後半になってやっと分かった1つの答えでした。

 

そんな紆余曲折を経験すると、冒頭のひばちさんのツイートに万感の思いを馳せてしまうのです。

 

最後に

ひばちさんにはひばちさんなりの自分史があると思います。そんな経験と思いを持つ我々が行うワークショップを、8月25日に行います。ご興味ありましたらご参加ください。

タスク管理ツールには依存しまくろう。

こんなツイートをしました。

 

というのも、こんなツイートをしていただいたからです。

 

ツールに依存しよう

もうこれなしには生きていけない」と言われるツールのなんと幸せなことか。そしてツールの作者としてどれだけ嬉しいことか。

 

個人的には、タスク管理のような仕事術はツールに依存してナンボだと思います。むしろ、どうやったら依存できるかだと思います。

 

依存した方が良い理由

なぜツールに依存した方がいいのか。安心できるからです。思いっきり依存しまくって、この上ない安心感を持つことをお勧めします。

 

安心できるのは、ツールは裏切らないからでしょう。当たり前ですが、入力したそのままの内容を表示してくれます。自分や他人の記憶に頼ると、忘れたり別の記憶とごっちゃになるおそれがあります。

 

さらに、いつも身近にいてくれるのも、ツールに依存するメリットです。ツールは「ちょっと待って」とは言いません。必要な情報をすぐに表示してくれます。

 

また、独り占めできるのもツールならではです。複数人で共有するプロジェクト管理ツールだと多少薄れますが、基本的に自分のためだけに働いてくれます。

 

依存すると情が移る

こうして依存すると、ツールに接するのが楽しくなります。接する回数が多くなればなるほど好感を持つのをザイオンス効果といいます。私は毎日毎時毎分の頻度でツールに接しているので、ザイオンス効果はかなり大きいものになっています。おそらくツールの画面を見るだけでドーパミンが出ているものと思われます。

 

最後に

気持ち悪いですか。そうですか。そうですよね。それでもなおツールには依存してナンボだと思います。そのおかげで、かつて経験したことのないほど不安がなくなり安心して仕事をすることができています。

 

人に依存するのは、相手に迷惑になることがありますが、タスク管理ツールには思いっきり依存しまくって良いと思います。

「従業員」から「利害関係者」になって人間らしく働くために必要なものはタスク管理に含まれている、という仮説。

こちらの記事を興味深く読みました。

cybozushiki.cybozu.co.jp

会社で働く従業員は、果たして人間らしく過ごせているのだろうか。階層的な組織の中で雇用関係を結ぶのとは違う形の、利害関係人として会社とフラットな関係で仕事に関わることが、これからの時代は必要になってくるかもしれない。そんなメッセージを感じて、ワクワクしました。

 

セムコ社の基本理念

この記事で引用されている、ブラジルのセムコ社の基本理念のインパクト、なかなかのものです。

 

  • 従業員は(自己管理ができる)大人であると信じること
  • 従業員それぞれの働き方は多様であると認めること

 

これをもう一段階ブレイクダウンするとこうなります。

  • 組織階層がなく組織図もない
  • ビジネスプラン、企業戦略を持たない
  • 決まったCEO, CIO, COOがいない
  • 人事部がない
  • キャリアプランがない
  • レポートの義務がない
  • 社員を監視、監督、管理しない

社員のやる気研究所「奇跡の経営を実現する方法」より)

www.yaruken.com

 

テスラ社のイーロン・マスクの全社メール

また、テスラ社で、イーロン・マスクが全社員に向けたメールの内容もすごい。特に印象的な部分を抜粋します。

gigazine.net

テスラで働く全ての従業員は誰でも、最速で問題を解決して会社に貢献できると考えた相手に対し、直接メールや口頭でコンタクトを取ることができるし、そうすべきだ。直属の上司の許可なしに、その上の上司に話を持って行っても良い。他部署の統括マネージャーにコンタクトを取っても良いし、私(マスク氏)に接触しても良い。誰にコンタクトを取る場合であっても、誰からの許可も必要としない。さらに、物事が正しい方向に進むまで、自分にはその義務があると考えて良い。

 

どういう働き方なのか

正直、両社の考え方をもとに、具体的にどう働くかをイメージするのは難しいと感じました。今の日本の会社のほとんどが採用している階層型の組織体系とコミュニケーション方法に慣れていると、なかなか理解しづらいものです。

 

ただ、イーロン・マスクのメールにある「物事が正しい方向に進むまで、自分にはその義務があると考えて良い。」というメッセージは、両社が求める働き方を理解するのに大いにヒントになると思います。あくまで「自分」という個人が責任と義務を負うということです。

 

おそらく、組織図は限りなく曖昧にして、「田中さん」「鈴木さん」「中村さん」「●●さん」という人がずらっと並ぶリストがあるのみ。例えば田中さんが契約書作成に長けていれば、取引が始まりそうなときに契約書の作成を鈴木さんが個人的に田中さんに依頼する。そういえば、中村さんはシステム開発の経験があるから、取引に必要なシステムの開発を依頼しておこうと鈴木さんは考える。部署単位ではなく個人単位の関係性の中で収益を生み出していく。

 

およそこんな感じなのではないでしょうか。

 

あまり自信がありませんが、少なくとも今の会社とは全然違った考え方をしているかと思います。全員が、部署や所属長の名前ではなく、自分個人の名前でタスクを把握し、目的を明確化して、実行する。

 

それでもなかなか想像できない

そういった働き方であれば、確かに大人な(自己管理ができる)従業員像や、多様な働き方をしている様子がある程度は思い浮かびます。しかし、「では、業務情報の共有をどのようにしていくのか」「評価制度をどのようにするのか」など考えてしまい、「そんなこと無理だよなぁ」と、自分の想像力の限界を感じてしまいます。

 

とはいえ、テスラ社やセムコ社のような理念を掲げる会社が今後多くなるとしたら、そのために自分ができることは何かと考えることは必要かと。

 

今、自分にできること

おそらく、大人になる(自己管理ができる)こと多様な働き方にも対応できるようになること、そのためには自分がどうなれば良いのか、どのような仕事のスタイルを採れば良いのかを考えることかなと思います。私にとっては、すべての答えはタスク管理に通ずると言っても過言ではないのですが、今回もそれです。タスク管理ができれば、テスラ社セムコ社のような理念の会社でもやっていけるのではないかと考えます。

 

自己管理ができること

自己管理は、自分の健康と業務を管理することに大別できるかと思います。

 

健康管理は古今東西誰しも課題となっているので割愛。

 

仕事上の業務管理といえば、どんな業務タスクがどれくらい発生していて、進捗状況はどうなっているか。どう進めていけばタスクの目的を達成できるか。これを把握しておくことだと考えます。

 

多様な働き方を可能にすること

職種によりますが、少なくとも物理的な場所や人に依存しない働き方が可能なように、自分の働く環境を整備することかと。会社にあるキャビネットを開かないと書類が参照できない、隣にいる同僚に聞かないとやり方が分からない、自分のデスクの上にある書類の山の中を見ないとタスクの内容を思い出せない、といったことです。

 

タスク管理は、自己の業務管理と、多様な働き方を可能にする

自己管理、多様な働き方の2つは、タスク管理をすることでかなり実現できるのではないかと考えています。もし、今の所属している会社の理念が明日からいきなり「自分で主体的に仕事をしよう」「どこでどうやって働いてもいい」となったとしても、自分が働いているイメージはできるような気がします。

 

セムコ社のやり方は?

実際どのような働き方をセムコ社は推奨しているのか。先に紹介したブログでこんな内容がありました。

「いったいどうやったら本に書いてあることを実現できるのか?」。

残念ながら、本の中にはそのメソッド(方法論)は明らかになっていない。結果としてセムコがどういう会社になっているか、どういった制度がセムコ社の中で採用されているかだけが書かれている。そして、もちろん奇跡の経営の考え方、思想だ。

あまりにも問合せが多くあり、私自身も知りたいことであったので、翻訳者の立場を利用して著者でありセムコの経営者であるリカルド・セムラーにコンタクトし、どうやったら奇跡の経営を実現できるのか、その方法を教えてもらおうとした。

しかし、リカルドから返ってきた返事は、「メソッドなどない」ということだった。

(中略)

社会では大人とみなされ、そして家庭に戻れば、どこへ出掛ける、何を買うといったことを決めるデシジョンメーカーであり、リーダーだ。そんな社員が、会社組織の中では若造扱いされ、何をするにも上司の承認が必要で、やったことは逐一上司に報告しなければならない、なんておかしいではないか。

社員は、立派な一人前の大人であり、自己管理できるのだ。それをなぜ管理監督しなければならないのだろう。そんなことは社員の誰も望んでいない。

こうした信念がセムコにはある。それはセムコの価値観であり、その価値観に基づいた文化が、今のセムコの制度となっているのだ。」

 

読んでいてワクワクする反面、メソッドなどないと言われると、「どうすればいいんだろう……」と考え込んでしまうかもしれません。

 

私は、タスク管理を真摯に実践すれば、自分なりにやれるのではないかという仮説を立てています。

 

最後に

サイボウズ式の記事では、記事内で紹介されている講演はマネジメント層、経営者向けのものであることを述べた上で、「従業員の心構えも重要な要素の1つではないでしょうか。」と締めています。

 

その心構えとは、自分の抱えるべきタスクを洗い出して、あるいは創り出して把握し、その目的に向かって進捗管理をしつつ周囲の協力も仰ぎながら実行をしていく主体性を持つ、ということだと思います。まさに、タスク管理はその心構えをシステムに落とし込んだものだと思います。

 

つい熱くなってしまいました。

 

上長から振られる仕事をこなすだけの「従業員」という働き方に、少しばかり虚無を感じています。純日本的な会社で「人間的らしさを取り戻」して「利害関係に」として関わることができるか、私の仮説を実証してみたくなりました。

未知の事象に対する嗅覚を鋭くし、より面白い経験を積んでいくために必要なこと。

タスク管理は、あらかじめ用意されている手順をなぞるだけのときも、誰も正解がわからないタスクを突き進んでいくときも、良き伴走者になってくれる実感があります。

 

こちらのツイートを読んで、そう考えました。

 

 

作業と仕事の違い

作業に終始せず、仕事をしよう。この話の意味が以前はよく分かりませんでした。言われたことを言われた通りやって給料ももらっているのに、それは仕事じゃないと言われる。

 

今は自分なりにですが分かります。

  1. やるべきことがあり
  2. その目的と手順を明確にして
  3. 手順に従って作業を行う

3が作業。1と2は他の誰かがやってくれていることで、1〜3が揃って「仕事」と言える。

 

実際に3だけやっていても給料は出るので立派なシゴトです。ただ、新たな価値を生み出す行為かというと、そうではない。仕事をそのように定義するなら、3だけやっているのは作業であって仕事ではない、と言えます。

 

作業も仕事も、良き伴走者があると助かる

たいそうなことは言ったものの、今の自分の事務職という職種は、作業の割合が多いです。そして、そんな働き方をしていても、タスク管理の恩恵はたっぷり受けている実感があります。

 

そんな中でも、新たな課題に挑戦する、つまり「仕事」をするときもあります。3に加えて1と2も行う場合にあたります。これまたタスク管理のお陰でスムーズに仕事を進めることができています。

 

タスク管理手法"GTD"でいえば、1と2が、「把握」「見極め」であり、3が「整理」「選択(して実行)」「更新」です。作業をするにも、仕事をするにも、タスク管理が傍にいます。

 

どの局面でも伴走してくれるタスク管理は、仕事をする人にとっても、作業のみをする人にとっても助けになります。

 

最後に

タスク管理は、作業のみ従事することと仕事をすることに善し悪しの判断を加えません。ただ、私は「慣習」に慣れ親しむよりも「嗅覚」を発揮する方が面白い経験ができると考えています。

 

嗅覚を鋭くしてくれるGTDの「把握」と「見極め」は、これから面白い経験を積んでいくためには必須のものだと思います。

健全なタスク管理は健全な精神に宿る

こんなツイートをしました。

「昨日のworktalk」とは、8/9に参加したこちらのイベントです。

hochebirne.hatenablog.com

 

ボール持ちの健全性

私が原作者となっている、タスク管理ツールタスクペディアには、ボール持ちの概念があります。当方、先方と書いてある赤や黄色、緑のタグです。

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この概念の話をするときに、どうしてもボールの投げ合い、仕事の押し付け合いが連想されます。私も当初はそう考えていました。いかに自分ボール持ちのタスクを他人に押し付けて責任を逃れるかと。

 

美しくないですよね。もちろん、周り全員がボールを誰かに投げつけて責任逃れしたいという感覚の持ち主であれば、自分の身を守るためにも、同じようにボールを持たない戦略を採らざるを得ません。

 

そんな全方位敵同士な関係は淋しいなと思いました。

 

ボールは、投げつけるものではなく、引き受けるもの

GIVE AND TAKE 「与える人」こそ成功する時代 という本があります。

GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 (単行本)

GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 (単行本)

 

この本の根底にあるのは、要求だけする人より与える人が最終的には報われるという考え方です。相手に有益なことをしてあげたら、相手はそれと同等かそれ以上のお返しをしたくなる「返報性の原理」がベースにあります。

 

先に挙げたサイボウズの掲げる理念「公明正大」は、GIVEする人が揃った返報性の原理で回る健全な精神性が土台となって実現されるものです。

 

「あ、ボール引き受けてくれたのね。うん、じゃあよろしく。それからこれもお願い。あ、これもね。あれもお願いしちゃおうかな。だって、なんでも引き受けてくれるお人好しだものね。はい頑張って。自分はラクします」

 

みたいなのは、おそらく典型的なTakerです。自戒を込めて言うのですが、これでは人望は集まりません。信頼を失っていきます。不健全な関係になってしまいます。

 

仕事のボールは、投げつけ合うのではなく、動けずにうずくまっている人から引き受けるものと考えたら、とても健全でいい世界じゃないかと思うのです。

 

ただし、関わる人にTakerがいると話は変わる

とはいえ、先に挙げた「自分を守るためにボールを持たない戦略を採らざるを得ない」例もまた現実にあります。

 

先に挙げた本「GIVE AND TAKE」によれば、最も成功するのはGiverであり、最も失敗するのもまたGiverなのだそうです。自己犠牲的に与え続けるとTakerに搾取され尽くしてしまいます。

 

そうなると、今の自分の状態がGiverかTakerかを知るとともに、相手もGiverかTakerかを慎重に見る必要がどうしてもでてきます。出し抜いて得をしようと考えるTaker相手に与え続けてしまわないように。

 

そのためにもボール持ちの概念は必須

自分と相手のgive、takeの関係性を見極めつつ、いずれにしてもボールのやりとりは発生します。そのために必要なことは何か。自分のタスクを把握しそれぞれボールは誰持ちなのかを明確にすることです。

 

成功する与える人でいるためにも、当方、先方のボール持ちの概念は、タスク管理上大事だなと思うのです。