優先順位づけは、冷たい
こんなツイートをしました。
優先順位をつけるとは、1位を選ぶというより、1位以外を諦める、くらいの感覚でいた方が良いかなと思いました。
— 小鳥遊@発達障害を「仕事のすすめかた」でカバーしてはたらく会社員 (@nasiken) 2021年9月21日
じゃないと、あれもこれもやらなきゃ!という思考がすぐに全部の項目を同列に置きたがるからです。
「優先順位をつけて頑張ります!」と威勢良く言ったは良いものの、具体的にどうすれば良いかが分からない。そんなことはないでしょうか。
大抵の場合、「みんな大事だけど、とりわけこの仕事が大事!」と一つの仕事を取り上げて勤しむことになりますね。これは間違いではないです。ちゃんと優先順位がつけられています。
ただ、他の仕事が気にならないと言うと嘘になりますね。特に、催促されたりすると、「うーん、こっちの仕事の方が大事かな?」と、いとも簡単に優先順位が入れ替わります。
催促や確認をされると、「この仕事をすぐに取り掛からないといけない!」と思いがちです。当初最優先としていた仕事をほっぽり出して、催促されるがまま、確認されるがまま脊髄反射で別の仕事に手をつけてしまう。
昔、ショートショート作家星新一が、「他人の望み通りに行動する人」という作品を書いていました。他人の思うがままに動かされて何もできなくなってしまうという結末だったと記憶しています。
まさにそれで、結局自分なりにでもやらないことを決めていかないと、本当に進まなければいけない仕事がいっこうに進まなくなってしまいます。
このとおり、優先順位をつけるというのは、「この仕事以外は今大事じゃない」と捨てることなのではないかと思います。案外「優先順位づけ」は冷たいのです。
ところで、私は、親切な人ほどこの考えを強く持たなければいけないと考えています。なんでも対応してあげなきゃ!と考えている親切な人は、優先度下位の仕事がちょっとしたはずみで浮上してきてしまうからです。
ちょっとしたはずみとは、「あの仕事、いつまでにできるかな?」とか「確認ですが、今進捗どうですか?」といった、本来ならギチギチの催促ではないコミュニケーションでも拡大解釈してしまって「すぐにやらなきゃ!」と思ってしまいがち、というところにあります。
それを阻止するにはどうしたら良いか。それは、締切を確定させることです。「早ければ早いほど良いんだけど…」とか「なる早」と言われたら、「そうなんですね!じゃあすぐやります!」とならずに、「……じゃあ、いつがデッドラインですか?」と一歩踏み込んで具体的な締切日時まで明確にすることをお勧めします。それができると、優先順位づけが大分楽になります。