セーフティネットとしてのタスク管理
私は以前、発達障害と診断を受けて障害者手帳の交付を受けて障害者雇用で働いていました。
今は持っていません。
正確に言うと、手帳自体は持っていますが、失効しています。
お恥ずかしい話、更新の手続を忘れたからなんですね。失効の経緯も私らしい(笑)
ちなみに、今は障害者とか健常者とか関係無い!と言えるくらいに、ちゃんと仕事が出来ています。なので、手帳が失効しても私としては問題無いです。
ただ、失効したからと言って人間が変わるわけでもありません。私自身は相変わらず色々と不器用なままです。
(個人的に健常者という表現は避けたいのですが、文脈で使わざるを得ないのでしぶしぶ使っています)
そんな私が、このブログで偉そうに仕事について語るなんて、昔の会社の同僚が見たら笑い出すでしょう。
逆に言うと、タスク管理でこんな私も仕事ができるようになったんですね。
通常、障害者雇用の訓練は、重度の障害者が単純作業ができるように、というプログラムが組まれています。
確かに、そうやって働くことが最適な人は一定数います。
しかし、今、そういった重度の障害を持っておらず、でも健常者ほどまでは仕事環境に適応しづらい人も少なからずいます。私がそうであるように。
そんな人のための、仕事場で健常者に太刀打ちできる武器、その1つがタスク管理だと強く感じています。
私が障害者雇用で働き口を探していた時は、私のようなタイプに合う求人がありませんでした。さりとて、私を健常者と戦えるほどまで引っ張り上げる方法もありませんでした。いや、あったのかも知れませんが、一般的ではありませんでした。
昔だったら、ちょっと不器用で要領の悪い奴として、それでも仕事を出来ていた類です。でも今は「発達障害」「ADHD」「アスペ」等と言った、精神医学の発達の副作用としての悪い意味でのラベリングだけが先行しているような気がします。そのような人が人生を楽しめるような社会生活、とりわけ仕事環境が整備されていないという印象がずっとありました。
そのような中で自分の能力ではどうにもならない失敗を繰り返して、たまたまタスク管理に出会ったことで普通に仕事ができるようになった経験が私にはあるので、もしかしたらタスク管理はセーフティネットになり得るのではないかと思うようになっています。
健常者でも、同じような傾向を持っていて苦労している人はたくさんいます。もはや境界線は無いと言えます。
私も試行錯誤の日々ですが、何とかそういう人の役に立ちたいなと思う今日この頃です。