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「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

「タスク管理」で障害者就労移行支援

「しくじり先輩」「ガチトーーク!」

先日、こちらの障害者就労移行支援事業所でひたすら喋ってきました。

 

exp.or.jp

 

午前中は私の破壊と再生の物語「しくじり先輩」を聞いていただき、ランチタイムは時間管理、午後は利用者さんからの質問に答える「ガチトーーク!」をしました。

 

しくじり先輩

私がどのように失敗して立ち直っていったか。発達障害ではないかと思ってどう診断を受けるまでに行動したか。どんな精神的な土壌があり、抑うつを起こしたのか等をテレビ番組「しくじり先生」よろしくストーリー仕立てでご紹介。4月から月1回の頻度で講座を受け持っていまして、この「しくじり先輩」は毎回同じスライドを使いながら、話す内容をマイナーチェンジさせつつ私のしくじりの歴史をお伝えしています。

 

ランチタイムの時間管理

下記の記事でも書いたように、昼の時間を10分ずつに分け、 昼休憩開始前に予定を書き込み、休憩終わりに「早く終わった」「はみ出した」にチェックを入れてその理由を書く、という時間管理を紙のツールを使って利用者さんに行っていただきました。

hochebirne.hatenablog.com

この時間管理、普通にやろうと思ってもなかなか難しいものなんですね。何が難しいかというと、割り込み予定が入ることをあらかじめ想定して、余裕を持ったスケジュールを立てるということ。大体は予定の枠ギリギリに入れてしまって、あとで追加の割り込みが入り、やむなく終わりの時間を延ばしてしまうことになります。

 

それを見越して、余裕のあるスケジーリングができているんですね。そのために必要なことは「やるべきことを選んで」「やるべきことそれぞれの所要時間を多めに見積もる」ということです。

 

タスク管理に習熟している人でもこれがなかなか上手くいかず、タスクに埋もれて身動きができなくなってしまう人も多いかと思います。しかし、EXP立川の利用者さんは自然にこの2つのことができていました。これは本当にすごいことなのですが、あまりに普通にできていたので、もしかしたらご本人方は自覚がないかもしれません。

 

ガチトーーク!

午後は、これも人気テレビ番組「アメトーーク!」のリスペクト企画で「ガチトーーク!」というものをしました。

 

利用者さんが二人組のグループを作り、それぞれのグループから3つずつ質問を出してもらい、私がそれに答えるというもの。4グループありましたので全部で12個の質問に答えました。

 

質問の内容が「障害者雇用と一般雇用の違い」や「うつ病抑うつ症状からの就職」「タスク管理における自分の仕事である/ではないの判断」「タスク管理の重要性」といったものでした。私が過去に直面してきた問題そのままだったので、大きな共感と共に、自分なりの答えをすぐに伝えることができ、私としても大変充実した、利用者さんの役に立てた企画だったのではないかと思います。

 

就労支援とタスク管理

先月と今月にEXP立川で行った「ランチタイムの時間管理」の手応えから、タスク管理を1つの武器として就労していけるのではないかと思いました。あまりに利用者さんたちがタスク管理について抵抗感なく受け入れつつあるのを見て驚きました。

 

次回は、もっと実践的なワークを予定しています。具体的な「仕事」を行うことを課題として、タスク管理"GTD"の方法論を落とし込んだペーパーを使って実行していただこうということになっています。

 

仕事を進めて完了させるということのみに関して言えば、この方法論を繰り返して慣れたら大きなスキルとなり、利用者さんが自信を持って新しい職場に向かっていける後押しができると考えています。

 

タスク管理についてここまでガチで取り組んで就労移行支援のプログラムを作っている事業所はほぼ無いのではないかと思っています。とても面白いことになってきたなと大変ワクワクしています。

 

私がタスク管理を知って仕事面・精神面においてガラリと変わったことを、EXP立川の利用者さんの方々、ゆくゆくはその他の「自分は要領が悪い、と思い込んでいる人」にも是非経験していただきたいと思っています。