ForGetting Things Done

「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

どの時点で仕事のボールを投げるか問題

ボールを投げる前の逡巡
誰かに仕事を振る場合、どこまで噛み砕いたり細かくしたりして渡すべきかは配慮が必要ですね。例えば官公署へある申請をしてもらうとします。申請用紙をポンと渡してヨロシクですむなら話が早いですが、そうはいかない。

 

では、どこまで噛み砕いたり、作成のための資料をこちらで用意してから投げなければいけないのか。申請書類に書き込むために必要な情報を別の機関に聞いたり、社内のキャビネットの奥底に埋まっている資料を掘り出さないといけなかったりします。自分から手離れさせるためにはこれくらいのことは自分で調べて用意してあげてから渡さなきゃいけない、とか思ったりしませんか。

 

自分がどこまでやって、どの時点で他人に仕事を投げるか。この切り分けを考えることは、タスク管理の「タスクの分解」の重要な1つだと思います。

 

ボールの投げ時
内容も把握せずに他人へボールを投げる、いわゆる「丸投げ」は論外ですが、かと言って相手に配慮するあまり、長時間自分でボールを持ち続けるのも考えものです。

 

特に責任感が強くて真面目な人は、「もうちょっと自分で噛み砕いてから仕事のボールを投げよう」と考える傾向にあると思います。ちょうど良いボールの投げ時を見つけ、それに合うようなタスクの分解をするのは案外難しい。

 

これは、その組織の組み方や人員構成によって変わるので、普遍的なタスク分解の方法というものは無いと考えて良いと思います。

 

どうすれば「ボールの投げ時」が分かるのでしょうか。

 

タスク分解を数多く経験する
私は、柔道の乱取りのように、何回もタスク分解の経験を重ねることで投げ時を見極めるセンスが磨かれていくものだと考えています。ただ、その乱取りは無闇にやるのではなく、自分なりにタスクを分解し、その分解内容を上司やボールを投げる相手に前もって相談します。「部長、こんな段取りで進めようと思うんですが。」「田中くん、ここでいったん渡すけど大丈夫?」といったように。

 

こうすれば、タスクを分解して適切なボールの投げ時を把握していき、自分がボールを持ちすぎず、丸投げもしないで仕事を効率的に進めることができるようになるのではないかと考えています。

 

脊髄反射をやめて「準備→実行」へ
やるべき仕事に脊髄反射でしか動けない時期がありました。それだと効率も悪くなります。周囲への仕事の振り方も雑になります。結果、自分の首を締めることになりかねません。

 

あらかじめ進め方を考えてから実行するのは、何も大プロジェクトをやる時だけに限りません。小さな仕事も同じだと思います。