仕事のボールのやり取りは、丸投げせずひと手間かけて。
こんなツイートをしました。
「仕事のボール持ち(責任の所在)を意識する」
— 小鳥遊@発達障害を「仕事のすすめかた」でカバーしてはたらく会社員 (@nasiken) 2021年4月22日
は、他人へ無責任に仕事を丸投げするようなイメージになりがちですが、相手が「取りやすい」「投げ返しやすい」ようボールを投げることもできます。
一番の悪手は「他人に悪いから」と手元であたためすぎて地雷化させること。自戒を込めて。
2020年1月まで定期的に開催していた「自分は要領が良くない、と思い込んでいる人のための仕事術」というイベントでは、このボール持ちの概念を説明するたびに、
膨らみ続ける風船を、クイズに答えて早く次の人に渡すゲーム
に例えていました。スピード感はその通りかもしれませんが、こうやると「いち早く丸投げしよう!」という意味合いになってしまいがちだと思います。いったんこの例えは忘れてください。すみません。
約4年前のこちらのブログ記事でも同じようなこと言っていますね。。。
そこで、「相手が取りやすい」「投げ返しやすい」ボールの投げ方です。どのようにしたら良いか。これは、次の2つが大事です。
- 箇条書き(箇条言い?)
- クローズクエスチョン
この2つを励行するだけで、相手が受け取りやすく、なおかつ返答しやすいコミュニケーションをすることができます。例えば、経緯の説明をしてから、判断を仰ぐ場合。
B社から仕入れる商品をA社に売ろうと思っています。できれば、B社から1個100円で仕入れてA社に150円で売りたいところです。それが無理でも、せめて利益が1個あたり30円は欲しいです。B社は通常1個140円で売っていますが、交渉の余地はあります。A社は通常150円で買っているようで、なおかつなかなか交渉に応じてくれないことで有名です。そこで相談ですが、A社から相談すればいいか、B社から相談すればいいか、どちらでしょうか?
例えば、こんな文面がメールでドバーッと書いてあったら、ちょっと読む気が失せますよね。
・B社から仕入れてA社へ売りたい。
・B社は通常単価140円で売っているが、交渉の余地あり。
・A社は単価150円で買っていて、交渉は難しい。
・利益は1個30円は確保したい。
A社とB社どちらから相談すれば良いでしょうか?
このようにまとめれば、読みやすいかと。
ボール持ちを意識するのは、やたらめったら自分の手間を省くためではないです(結果的に自分の手間も省けますが)。むしろ、相手が受け取りやすいようひと手間をかけてあげる。ボール持ちを意識すると、こうして気を配る余裕ができるのではないかと思います。
相手が受け取りやすく返しやすいコミュニケーションをすることによって、全体のスピードもスムーズになります。結果、自分の仕事も早くできるようになる、というわけです。
そのための「ボール持ちの意識」ではないかと思います。