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自作の似非タスクシュートを使って時間の見積力を鍛える

見積力を鍛える

「仕事時間のミツモリリョク」と言われても、そりゃ一体何の力なんだ?と思いますよね。私は長く見積もる力だと定義しています。 

 

仕事にかかる時間を見積もると、私は短く見積もることが多かったんですね。同じ体験をしている人は多いと思います。それは、長く見積もることができなかったからと言えます。自分はこれくらいできる!と短めに所要時間を見積もってしまうんですね。

 

結果的に、時間が足りずに慌てることになる。そんな経験をたくさんしてきました。ここはひとつ、勇気をもって長く見積もってしまうのが割と得策だと考えています。

 

長く見積もることができる工夫は、次の3つです。

  • 最小単位は30分
  • 即座に3倍
  • スケジュールから埋める

 

最小単位は30分

「似非タスクシュート(※)」と(自分が)呼ぶこの表を自作して実践します。1ページ1日。枠を30分ごとに区切り、始業時に予定を入力し、該当時間が過ぎるごとに実績を入力していきます。

※「タスクシュート式」という、タスク管理の有名な考え方があります。それに倣っているので「似非」です。

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なお、この表を使い始めたときのエントリーがこちらです。

hochebirne.hatenablog.com

 

偉そうに書いていますが、昨年の10月末からは使っていませんでした。 先日、ふとまた使ってみたら居心地が格段に良くなったので復活させました。

 

最小単位を30分に区切ることと長く見積もることにどんな関係があるのか。これは簡単な話で、15分かかる予定も、28分かかる予定も1枠30分に入れるしかなくなるからです。短時間のタスクも最低30分と見積もることになります。そんな無茶な!と思うかもしれません。しかし、これが案外しっくりくるんです。さすがに明らかに3分くらいの短い時間で終わるタスクがあれば、1枠にもう1つ小さなタスクを入れたりはしますが。

 

こうして、最小単位を30分にすることで半強制的に長く見積もらざるを得ない仕掛けになっています。

 

即座に3倍

「このタスクは30分で終わりそうだな」というタスクがあったとします。それをそのまま適用すれば、1枠30分の1セル分にそのタスク名を入力することになります。

 

しかし、そうはしません。

 

ほぼすべてのタスクの所要時間の見積もりを自動的に3倍します。自動的にです。恣意的に「これは3倍」「これは2倍」「これは予想時間通りにいくはず」と入力することはしません。30分だなと思ったら、即座に3倍して必ず3枠分入力します。強制的に長く所要時間を見積もることになりますね。

 

スケジュールから埋める

上記の例外として、例えば会議、外部のお客様来訪、昼休み等(「スケジュール」とここではいいます)は3倍にしません。そして、これはとても大事なことなんですが、タスクに優先してスケジュールを真っ先に埋めます。残った時間の枠に自分のタスクを入力します。タスクとの関係で、スケジュールの所要時間を伸縮してしまわないように、まず優先してスケジュールを入れます。上の表だと黄色に塗った「昼休憩」の部分です。

 

上記の3つを「似非タスクシュート」で行うと、どういうメリットがあったか、簡単にご説明しますね。

 

メリット1 見通しがつく安心感が得られる

無いとだめではないのですが、一日の見通しがつく安心感は結構重宝します。仮に、当日やらなければいけないタスクがかなり多いことが分かったとしても、「これをやれば今日のところはおしまい」というのが分かるのと分からないのとではかなり違います。延々と続くトンネルの暗がりの中歩くよりは、先に小さな明かりが見えているトンネルを歩く方が良いですよね。

 

メリット2 使途不明時間がなくなる

振り返って「あれ?自分は今日何やっていたんだろう?」と思うことがかなりなくなります。無駄に時間だけ過ごして何も成果が得られないときの徒労感、嫌ですよね。「あなたは今日、これこれをちゃんとやりました。よくがんばりました」と言ってもらいたいじゃないですか。この表に言ってもらいましょう。

 

メリット3 余白時間を有効活用できる

見積もりを自動的に3倍した結果、やっぱり時間が余ったということはよくあります。それは見積間違いではありません。タスク管理の神様からのプレゼント(?)です。10分で終わると思って1枠に入力したタスクが予想通り10分で終わったら、残りの20分はボーナスだと思うと楽しくなります。

 

その20分、周囲には分からないようにこっそりサボるも良し、やる予定にはなかったタスクをそこに入れて「予定より前倒しで仕事している自分」に酔うも良しです。また、余白時間が頻繁に発生する状態にしておけば、割り込みタスクにも余裕で対応できます。

 

上の表で実績の欄の赤字は、前倒しタスクか割り込みタスクのどちらかです。実際はなかなか予定通りにはいかないものですよね。そのためにも、余白時間がよく生まれる「自動的に3倍」ルールは大変有効です。

 

こうして見積力を鍛える、つまり長めに見積もることができるようになると、仕事に追われる切迫感から解放されます。これは大変気持ちの良いものです。

 

ただし、この前提として、各タスクを手順(サブタスク)に分解できていることが必要です。下の画像のような感じですね。「手順1」等が、上の表の1枠に入るイメージです。 

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タスク管理ツール「タスクペディア」の画面より

仕事の所要時間の見積もり1つとってみても、工夫のしがいはあるものですね。これは是非試してみることをお勧めします。