間に合わせる技術。
間に合わせる技術にふくまれるか関連する。
— 小鳥遊@9/16イベント (@nasiken) 2018年9月12日
間に合わせる技術は、
・やるべき仕事の目的を言語化して書き出す
・手順も書き出す
・すべてに締切日を入れる
・定期的に見直す
ことによって習得に一歩近づく。
間に合わせる仕事術
タスク管理をあらわす言葉はいくつかあります。このツイートで書いた「間に合わせる技術」というのは、わりと的を射ているなぁと。
もちろん、間に合わせることを最終目的とするとタスク管理は破たんします。1日に100の量のタスクが処理の限界なのに、10,000の量をドサッと背負い込まされたら、これはもうタスク管理うんぬんの話にしない方がいいですよね。
ただ、仕事がうまくいかなくてどうしようもない!と困っている人にとっては、とにかく仕事を締切までに間に合わせる、ただそれだけが必要なんです。少なくとも私はそれが欲しかった。
最終的には「水のように澄みきったこころ」のため
こちらの記事で私は、タスク管理は自己肯定感を得られるという内容を語っています。タスク管理に習熟して仕事が落ち着いてこなせるようになると、間に合わせるのは手段であることが分かってきます。
タスク管理を実践する
↓
仕事が締切に間に合うようになる
↓
こころに余裕ができる(これが目的!)
私の推しタスク管理手法”GTD"では、こころに余裕ができた状態を「水のように澄みきったこころ」といっています。その状態は、私の経験では「学生時代の定期テストのすべてが終わった瞬間の解放感」と感じています。
仕事がうまくいかず悩んでいたときの自分に説明したら、きっと飛びつくことでしょう。いや、もしかしたら「なんか怪しいこと言うオッサンがおる……」と眉をしかめたかもしれませんね。
最後に
その解放感を得るための方法論”GTD"は、単なる仕事を効率よくこなすための技術にとどまりません。処理のフローを定義したり、そのためのツールが多数開発されたりと、とても実務的なノウハウがつまっています。しかしその本質はむしろメンタルな部分に作用するものだと実感しています。
冒頭のツイートでは実務的な側面しか書いていませんが、同時に自分の内奥にも変化をおよぼします。抽象的なアプローチでないのに、心理的な作用がある。私がGTDにしびれているのは、こんなことが原因の1つなのかもしれません。
「ミスを繰り返す」「自信を失う」の循環から脱却するには。
こんなツイートをしました。
ミスの原因が忘れだったら書き出す、つめの甘さだったら手順をこまかくきざんで確認しながら進める。
— 小鳥遊@9/16イベント (@nasiken) 2018年9月12日
必要なのは、弱みをなくすことじゃなくて、対策をたてること。自信はそのあとについてきます。
「ミスしたくない」はミスしてしまう
マーフィーの法則が流行ったのは20年以上前でしょうか。「失敗する可能性のあるものは、失敗する」という基本法則から大喜利のようにたくさんの法則が派生していました。
ミスしたくないという願いは、裏返せばミスしてしまうかもという不安です。そして、その不安は、的中する確率が高いから不安なわけです。
つまり、「〜〜したくない」と気にすれば気にするほど「〜〜」をしてしまう可能性が高くなる、と言えるのではないでしょうか。
ミスする自分をいったん受け入れてみる
ここで考え方を変えてみます。ミスしてもいいようにするととりあえず考えてみます。生きるか死ぬかの判断をいつも迫られていることはないと思いますので、自分はミスする習性のある動物か何かだと思い込むようにします。
自分は必ずミスする。いくら頑張っても、ミスなく完璧にこなすことなんてほぼ無理。自己否定に聞こえますでしょうか。私は、究極の自己肯定だと感じます。ミスしない自分を否定するのではなく、ミスする自分をいったん肯定します。無理矢理そう思い込もうとするだけでもいいと思います。
ミスする自分を肯定してこそ対策が打てる
ミスする自分を肯定すると、対策が打てます。ツイートに対策として書いたのはタスク管理のエッセンスです。私としては是非お勧めしたいので。
対策を打って結果が少しでも出れば、それを記録していくと良いです。その記録が増えれば増えるほど「自分の成功の歴史」が増えていくので自信が増します。自身はそのあとについてくると書いた理由は、成功の歴史が積み重なっていくからです。
最後に
この流れに乗るには、ミスする自分をいったん受け入れられるかどうかが鍵となります。私は2度休職に追い込まれないとできませんでした。難しいことですが、考え方次第でできるんじゃないかと今は思っています。
流れにのったら、とても気分が楽になりますので、是非!
自分を変えるより、環境を変える。
こんなツイートをしました。
集中できる環境は、
— 小鳥遊@9/16イベント (@nasiken) 2018年9月10日
・やるべきことはここに全部ある
・その中から「今やるべきこれ」を選べる
・「今やるべきこれ」以外が気にならなくなる
この3つが揃ったら整う。
自分を変えようとしないで
こんなときに一番避けたいのは、自分を変えようとすること。かならず「集中できない自分は、ダメなんだ……」と考えます。
考えたら、自分の集中力はコントロールできないことの方が多いですよね。ちょっと気になるものが目に入ったら、すぐ前で話している人の内容が入ってこなかったり。
集中できる自分にならなければ!と思って自分を変えようとしても、なかなか身を結ばないのでは、と思います。
どんな環境を作ればいいのか?
自分ではなく、環境を変えて集中できるようにする。この「集中できる環境」とは何か。ツイートで示した3つのうち、3番目が特に重要だと考えています。むしろ、3のために1と2があると考えてもいいです。3はそのまま集中できる環境の言い換えのようなものです。
気が散らないように、つまり他に目移りしないようにするために一番効果的な方法は対象を1つに絞ることです。しかし、私たちの身の回りには物や情報にあふれているので、目に入る範囲からなくすのは不可能です。
それなら「これ以外は見なくていい」と自分を信じこませるしかありません。ツールを使って、次の2つを信じ込ませます。
- ここ(ツール)以外に気にするべきタスクは何もない
- これはやるべき価値のあるタスクだ
タスク管理手法"GTD"のフローに当てはめると、1つ目は「把握」、2つ目は「見極め」が関係します。
GTDによって集中できる環境を作り出し、自分に信じ込ませます。ここまで整ったら、なるべく気が散ることなく仕事を進められるようになるのではないでしょうか。
最後に
集中できないなら、自分を変えるより環境を変える。これは努力を否定するものではありません。ただ、努力する時間を費やす対象は考えた方が良いと思います。少なくとも、集中できるよう努力するより他にやった方がいいことがあるはずだと考えています。
あるがままで生きるための、やること管理。
こんなツイートをしました。
それさえできれば、多少仕事や社会に合わなくてもやっていける。
— 小鳥遊@9/16イベント (@nasiken) 2018年9月10日
そのために必要なのは、天賦の才じゃなくて、誰にでも等しく身につけられる技術。
その技術を身につければ、あるがままの自分を生かしていけるはず。
これは極論かもしれませんが、本音です。
社会で求められるもの
社会適合者、社会不適合者という言い方があります。意味は分かりますし、明らかに社会生活が送れない人がいるのは事実です。しかし、本当の意味での社会不適合者はそう多くないのではないでしょうか。
そもそも社会に適合するとはどういうことか。色々言い出したらきりがないと思います。あえて最低限の社会適合要件は何かと問うたれば、私は「やるべきことを、やるべき時までに終わらせる」だと考えます。
逆にいえば、それさえおさえておけば、他は何やったっていいのです。人の道を外さなければ。むしろ、そういった人があるがままに羽を伸ばしてエッヂのきいた人材として頭角を現してくるような気がします。悩んでいるその気質や傾向は、実は自分をブランディングして価値を高めるきっかけになるかもしれない。
やるべきことをやるべき時までに終わらせる技術
とはいえ、相当頭角を表さないとエッヂをきかせまま生活を送ることは難しいかと思います。先天的な才能ではなく、後天的に身につけられる、やるべきことをやるべき時までに終わらせる技術。これはタスク管理の言い換えです。
タスク管理の方法論を生き抜くための技術として習得しておけば、多少変わった傾向の持ち主でも問題なく社会でやっていけると考えています。
最後に
自分は「この仕事」「今の社会」に合っていないかもしれない。そう思うことはあると思います。合っていない自分を大事にしつつ、社会で求められる最低限のことをクリアすれば全く問題ない。求められる最低限のものをクリアするとは、やるべきことをやるべき時までに終わらせること。
タスク管理の方法論を駆使し、なおかつ羽を伸ばしてあるがままでいるのが最強なのではないかと考えています。
タスク分解は「やれる」とイメージできるまで細かく。
タスクペディアの企画仲間でもあり、「タスク管理×福祉」をテーマとして活動されているひばちさんのツイート。
人が行動に移せない時の原則として、
— ひばち (@Evaccaneer) 2018年9月6日
①手順が不明瞭であると動き出せない
②手順が明確でも、良いイメージを持てないと動き出せない
③イメージは繰り返すことで定着する
と自分は考えていて、習慣的に行動できるようになるには、「手順」と「イメージ」の両面を獲得する必要があると思ってる。
イメージと手順は表裏一体
このツイートはとても大事だと思いました。手順が明瞭でも「これはやれないな」と思ったが最後、そのタスクは進みません。逆に「これはやれる」と思えば進みます。
タスク分解のヒント
ここに、タスク分解(タスクの細分化)のヒントがあります。よく「どのレベルまでタスクを細分化すれば良いのですか」と質問を受けます。客観的・定量的な基準はほぼ無いと言って良いと思います。あるのは、「これならやれる」と思うかどうかだと考えます。
月曜日。多くの「会社に行きたくない」つぶやき。
— 小鳥遊@9/16イベント (@nasiken) 2018年9月9日
楽しいことを仕事にしよう!が別世界のように感じる人は多いかと。
「楽しい!」とまではいかなくとも「やれるかも」というイメージを持てばなんとかなる。
どうすれば「やれるかも」と思えるか。やるべき仕事をひたすら分解するに限ります。
考えるよりもっと細かく
タスク管理に関するイベントや講座で、タスクの分解はどこまで細かくすれば良いのか質問があった場合、「自分が考えるより一段細かくやってください」とお答えするようにしています。それはなぜか。
ほぼ全ての人が、自分の力量を実際より高めに見積もるからです。10のサイズのタスクがあり、2のサイズ5個のサブタスクに分解すれば良いと考えたとします。往々にして進みません。1のサイズが10個のサブタスクに分解すれば、より進みやすくなります。
企画を上司に提案するというタスクがあったら、いきなり「企画書を作成する」ではなく、「過去の企画書を社内フォルダで検索する」をまずは最初のサブタスクとして設定します。「企画書を作成する」よりもやれそうなイメージがあるので進めることができます。頑張ればいきなり白紙から企画書を作れるかもしれませんが、頑張ればやれるかもというイメージは、予想以上にハードルが高いものです。
最後に
細かくタスクを分解することに抵抗感を覚える人もいると思います。あると思います。ただ、細かくタスクを分解せず「頑張ればやれるかも」程度の難易度にしてしまい結局手をつけられなかった経験が私にはふんだんにあります。
急がば回れとはこのことだなと、ちょっと難しいタスクを分解しながら考えていたりします。
タスク管理は不安を解消する技術。
こんな連続ツイートをしました。
このイベントへの思いはこちらをお読みいただければと思います。https://t.co/VmEmnhxQKJ
— 小鳥遊@9/16イベント (@nasiken) 2018年9月8日
↓
この時間に起きている人は、なぜ起きているのでしょうか。
— 小鳥遊@9/16イベント (@nasiken) 2018年9月8日
土曜夜遅くまで遊んで帰って一息ついているのであれば、それは幸せなことですね。
中には、不安に苛まれて寝たいのに寝られないという方もいるかと。
不安には色々あります。家庭のこと、友達のこと、学校のこと、そして仕事のこと。
↓
それによると、こんなやり方で不安に対処します。
— 小鳥遊@9/16イベント (@nasiken) 2018年9月8日
・まずは不安を「〇〇したい」という願望に変換。
・そして、その願望にむけて、高すぎない現実な目的を立てる。
・その目的達成のために、気負わないレベルの小さな行動を行う。
・小さな行動を積み重ね、目的に接近していき、達成する。
↓
不安を願望に変え、現実的な目的に変換し、達成までの見通しをつける。このやり方を誰でも再現できるように手順化したものが「タスク管理」というものです。
— 小鳥遊@9/16イベント (@nasiken) 2018年9月8日
仕事での不安を抱えている人は、この取り組み方を覚えればかなり楽になるはず。
↓
この連ツイを書いて投下する午前2時にすぐ見る人がいるかどうか分かりませんが、自分の持つ不安をどうにかしたくて苦しんでいて、寝付けずにツイッターを見ている人に。
— 小鳥遊@9/16イベント (@nasiken) 2018年9月8日
要はこちらのイベントの告知なんですが、同時に10年ちょっと前の自分への呼びかけでもあります。
仕事の不安は大きい
毎日午前2時ごろまで寝られずに悶々としていたわけではありませんが、心ここにあらずな状態は常にありました。何をしていても、翌日の仕事で気にかかっていることが覆いかぶさってきていました。
自分はその原因を努力不足としていました。努力すればスキルも上がり仕事の不安がなくなると思っていました。周囲の優秀な人々は、さもスキルが高みに達した結果、何の不安もなく仕事ができているように見えたのです。
こんな図式を思い描いていました。
たくさん努力をする
↓
「努力」ゲージが一定の量に達する
↓
自分が「優秀」ゾーンに入る
↓
仕事の不安がなくなる
↓
毎日ハッピー!
果たせるかな、こんな図式はありませんでした。どんなに努力しても、不安要素はなくならない。仕事のスキルがアップしたらそれなりの負荷が新たにかかる。努力すればいつの日か不安から解放されるという幻想は打ち砕かれました。
不安をなくすのは、専用の技術
ただやみくもに仕事に精を出しても不安から逃れられない。不安を解消するには、そのためのやり方がある。そんなことが分かったのはここ2〜3年でした。そうして分かったのが、冒頭のツイートの内容です。
そして、不安を解消する技術としてタスク管理があり、自作のエクセルタスク管理ツールやタスクペディアがそれにあたります。
最後に
昨日、イベント「自分は要領が良くない、と思い込んでいる人のための仕事術」を一緒に開催しているF太さん(@fta7 )が、こんなツイートをしてくれました。
ご自身もADHDであるからこそわかる「生きづらさ」を解消するため、小鳥遊さん(@nasiken )が中心となり開発した、タスク管理しながらその技術をトレーニングできるツール「タスクペディア」。より多くの方に届けるための、開発費用の支援を募っております。https://t.co/DZTF3QscV6
— F太 (@fta7) 2018年9月9日
タスク管理を通して生きづらさを解消する技術をトレーニングできるツールという表現、さすがだと思います。
このタスク管理の仕組みが分かれば、ご自分で生きづらさを解消する仕組みづくりができるかもしれません。こちらのイベントで、そのヒントをお話させていただきます。10年ちょっと前の自分に、この話を聞かせたかった!
タスク管理は「なくすか減らす」に限る。
こんなツイートを読みまして。
仕事に見えて、実は仕事じゃないこと一覧
— 栗原 康太 | サイル式 (@kotakurihara) September 6, 2018
・タスク整理
・タスクの優先順位付け
・報告、共有mtg
・情報交換ランチ
・わからないことを考える
・先の先の先を考える
・資料「作成」
・移動
上記をいくらがんばっても成果は出ないので、なくすか減らすかする必要がある
「いくらがんばっても成果は出ないので、なくすか減らすかする必要がある」というのはまさに同感です。タスクの整理や優先順位付けという、いわゆる「タスク管理」も。
矛盾していない?
タスク管理は大事だと毎日のように言っているのに、なくすか減らせだなんて、タカナシは矛盾したことを言っているのではないか?とお思いかもしれません。
私の中では矛盾しません。少なくとも仕事の成果を効率的にあげるのなら、タスクの整理や優先順位付けは誰か他の人にやってもらって、自分は言われた通りに実行するだけの方が格段に良いはずです。
それでもやらなければいけないタスク管理
ただ、そんな手取り足取りやってくれる存在は現実的ではなく、自分でやる必要があります。どうしてもタスク管理を行うという作業に、多かれ少なかれ時間を割かねばならない。だからこそ、仕事術へのニーズがあるわけですね。
「タスク管理をしない」≠「タスク管理に時間をかけない」
ここで大事だと思うのは、タスク管理をするタスクを省略している状態は、タスク管理の時間を削減しているわけではないということ。
都度、頭の中でタスクの整理や優先順位付けをしているか、書き出してそれをやっているかの差であることが大半だと思います。
頭の中で進めるのは効率が悪い
頭の中でやる派、つまりタスクの整理や優先順位付けをツールに頼らなかったり、あるいは一部だけチョチョッとメモ書きしてみたりして一定のやり方を持たないでいるタイプは、実は最終的に時間や労力のロスが大きいのではないかと考えています。
そうであれば、単純に「タスク管理の時間がもったいない!」としてタスク管理を頭の中でやる派は、冒頭のツイートで言えば「なくすか減らす」を実践しているのではなく、実はタスク管理に結局時間と労力を費やしてしまい真逆のことをしていると考えられます。
最後に
私は、タスクの整理や優先順位付けにかかる時間を「なくす」ことは今のところほぼ不可能だと考えています。ただ「減らす」ことは可能だと思います。そのための方法論としてGTDがありタスク管理ツールがある、と考えられるのではないでしょうか。
まれに、タスク管理をするタスク自体が好きでたまらない!という人もいますが、それはまた別の話ということで。