ForGetting Things Done

「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

新年の抱負めいたものを。

皆さま、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

 

「新年」ときたら「抱負」ですね。でも、これが当てにならないんです。ほとんどの場合、抱負を超える実績をあげているからです。自慢しているようでいやらしく響いてしまってたらすみません…。

 

年が明けても、引き続きタスク管理に精進していきたいと思います。昨年は「要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑」によって、タスク管理をよく知らない多くの方々へタスク管理の概念をお届けすることができた年でした(まだまだ足りないと思っていますが)。

 

今年は、その流れを継続しつつも、そろそろ体系化して学べるようにまとめられればなと思っています。分厚い専門書のような分量ではなく、1日やそこらで伝え切れる程度にまとめてパッケージングするイメージです。できれば、それを研修みたいな形で実践できる場をつくりたいですね。

 

それと同時に、私固有の経験談としてしかなかった「仕事がうまくいかなかった自分が、タスク管理を習得することで仕事が回るようになった」という内容を語れる人を増やす下準備を始めたいと思っています。

 

もちろん、仕事がうまくいかない理由は「仕事の進め方(タスク管理)を知らない」以外にもあります。性格が周囲の人たちと合わないなどというのが筆頭でしょうか。

 

ただ、タスク管理で仕事が続けていけて社会生活が送れるようになるという人も相当数いると思っています。そのような人たちに役立つものとして、もっとタスク管理を広めたいなと思うのです。

 

それには、おそらく私一人では足りません。私のような経験をしている人がハブとなって、もっとたくさんの人にタスク管理で人生救われた話を知って欲しいと思っています。

 

具体性に欠ける内容で恐縮です。でも、新年の抱負なんてそんなものじゃないですか?違いますか……すみません。大抵の場合、抱負のその上をいってしまうというのは先に書いた通りです。自分としては、具体的なイメージがつかないくらい、雲を掴むような(実現している姿を想像できない)話をしたつもりですので、それより上へいったら面白いなと。

 

関係各位、今年も楽しく、無理なくやっていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

今年一年を振り返る

今年2020年も終わりが近づいてまいりましたので、振り返りを。

 

まずはなんといっても、本の出版

私の今年は「要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑」出版、これに尽きるのではないかと思います。 

 

おかげさまで、電子書籍あわせて発行部数は5万4千部(2020年12月現在)となりました。いまどきビジネス書で5万部以上いくのはなかなか無いことらしいので、とても嬉しく思います。

 

何が嬉しいかというと、共著者のF太さん、それとサンクチュアリ出版の方々と引き続き本を介した関係性が持てるということに尽きます。さすがに出版直後のようなお祭り騒ぎはなくなりましたが、継続して売れているとのこと。息の長い本になって欲しいものです。

 

以前の記事で、こんなことを書きました。

 

この「要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑」は、自分の経験から「こんな風に仕事をすすめるとラクですよ」という話をするイベントから端を発しています。読者さんはおそらく書いてある内容をそのまま実行したり、部分的に生かしたりすると思います。


そうしていくうちに、本が自信の源になっていくと嬉しいなと。

 

本の中身は、大別して「仕事の進め方の基本」と「個別の仕事術のヒント」に分かれています。本の内容を実践していけばいくほど、落ち着いて仕事に取り組めるようになるように書きました。だから、最終的には「中身は全部知っていて読むことはないけど、持っていることで自信が湧く」という存在になったら、私にとっては最高です。


ということで、本という体裁をとっていますが、ゆくゆくはお守りとしてお持ちいただきたいと思います。

hochebirne.hatenablog.com

 

この気持ちは今でも変わりません。学校で仕事の進め方についての基本的な方法論を教えない限り、毎年社会の荒波に飛び込んでいく大勢の人たちのうち、相当数が「仕事ってどうやるの?」「頑張って言われたことをやっているけど、やりきれない」とドロップアウト寸前に追い込まれるのではないかと思っています。そんな方々のために、どうかこの本をお役立ていただきたく。

 

本に関連した活動として、web媒体でのインタビュー記事や、Schooでの生授業、色々な方のウェブラジオ出演など、とても楽しくやらせていただきました。

 

本以外の活動について

本関係以外の活動はというと、毎週プログラムを担当しております就労移行支援事業所EXP立川での活動もとても実りあるものでした。

 

タスク管理を知らない利用者さんにタスク管理をお教えする。言うは易し、行うは難し。でも、今や利用者さんにとっては、「タスク」という言葉はとても馴染みのあるものになりました。私が原案のタスク管理習得支援ツール「タスクペディア」を使いながらのプログラム、確実に利用者さんの血肉になりつつあります。 

www.taskpedia.club

 

これはすごいことだと思っています。タスク管理は習慣化するにはあまりにも面倒くさいからです。それでも、なんとか自分なりに身につけているのを見ると、講師冥利に尽きるなと思います。なぜ身についているのかを文章化したいところですが、簡潔にお伝えするほどはっきりとしていませんので、また別の機会に。

 

実はストレスフルな一年だった!?

そんなこんなで、とても楽しいことが多い一年でしたが、こんなツイートをしております。

 

悪いことだけではなく良いこともストレス要因になるのだそうです。コロナ禍をはじめとしてネガティブなことも含めると、良いことも悪いことも盛り沢山な一年でした。そりゃ675点にもなるわけです・・・。

 

多分、全国多々浦々(つづうらうら)おしなべて高い点数になることと思います。皆さんお疲れ様でした!よく頑張りました!えらい!よっ大統領!

 

そんな2020年も終わろうとしています。お世話になった御方々、ありがとうございました。来年もよろしくお願いします。

 

とか書いてすぐ元日のブログであけおめ的なことを書いたりするんですけどね(笑)

手順書作りは、マインドフルネスを実践する作法でもあった。

こんなツイートをしました。

 

「丁寧に仕事をする」とは?

発達障害の特性はいろいろな形で現れます。私は不注意の傾向が強いですが、衝動的に動いてしまう傾向も少なからず持っています。

 

そんな私は、とにかく速くやりたくて途中の手順を抜かしてしまいたがるのてす。その結果間違ってしまったり、間違うまでではなくてもかえって面倒くさいことになったりします。

 

例えば、書類のファイリングですね。「後でいいや」と思ってファイリングをサボっていると、いつのまにかファイリングしなければいけない書類の山、山、山。後になって、「じゃあファイル見せて」となって青くなったり。

 

仕事は丁寧に」とはよく聞きます。その実はゆっくりのんびりすることではなく、「手順を飛ばさず、確実に」のことなんですね。

 

手順書作りは、マインドフルネス

そしてさらに、手順一つ一つを確実にこなそうとすると、自然とその手順の行動に集中するようになります。先のファイリングの例で言えば、後に控えている他の仕事のことに気をとらわれることなく、「書類を入れるファイルを探す」「ファイルを取り出す」「ファイルを開ける」「書類をファイリングする」「ファイルを閉じる」「ファイルを戻す」という行動それぞれが今自分がやっていて良い行動だと自信を持ちながら行動できるようになり、今の行動に集中できるようになります。

 

「今ここに集中」

 

これ、マインドフルネスの説明で必ずと言っていいほど出てくるフレーズです。手順を意識するとマインドフルネスが実践できるということになりますまいか。

 

手順を書き出してその通りやっていく、こちらの本でご紹介している手順書作りは、実は知らずマインドフルネスを実践する作法でもあったわけです!すごいー!(拍手)

 

……毎度宣伝してしまい、すみません。

 

しっかり手順を踏むことの恩恵

ところで、このマインドフルネスを呼び込む手順書作りのお陰で、自分の悪い思考癖「すぐに焦る」をかなり抑えることに成功できています。

 

焦りは禁物と言いますが、私にとって焦りは「ミスのコンボを誘発する着火点」です。「手順を省略する」「ミス①発生」「焦る」(シュボッ←着火した音)「もっと手順をおざなりにする」「ミス②発生」「もっと焦る」……の繰り返しです。

 

逆に言うと、省略せずに手順を確実に一つ一つやっていくとミスのコンボを元から断つことができるのです。これ、凄くないですか。

 

ということで、手順に集中してマインドフルネスの境地に達して、ついでに焦らない自分になってしまおう!というお話でした。

オンラインカフェ「しくじり」の嬉しい感想!

先週末、こちらのオンラインイベントを開催しました。

 

ご参加いただいた参加者の皆さま、ありがとうございました。嬉しい感想をいただきました。

 

ありのままに悩みをそのままぶつけてしまいましたが、小鳥遊さん、りんださんに温かく受け止めていただいて、安心しました。ありがとうございました。実践につながるアドバイスをたくさんいただきましたので、早速仕事に活かしたいと思います。

 

タスクペディア実演を見て、ツール導入の煩わしさや不安が大きく減り、一歩を踏み出せた。

個人の悩み解消だけでなく、他の方の悩みとりんださん小鳥遊さんのコンサルを客観的に聞くことで、自身との考え方の差が明らかになり、具体的に前進できた

 

不安を無くすことを一つの目標として、常次レビューを実践します。また、脊髄反射で仕事をしないこと、意識的に行動をゆっくりすること、スーパーマンを諦めて出来ることからやること、いきなり100点を目指すので無く50点から55点を目指すこと、などが非常に参考になり実践していきたいと思いました。

 

早速、夕べから頭に雑多なことが浮かんだら 片っ端から付箋に記入しています。

また、「焦っている時こそ、ゆっくり丁寧に行動する」は 前は無意識にやっていたのに忘れていました。 「焦ること」が結局一番よくないんですよね・・・

 

今後ご自身で血肉としていっていただければと願ってやみません。

 

さらにありがたいことに、またの開催をとのご要望もいただきましたので、いただいた事後アンケートを参考にしつつ、リニューアルやマイナーチェンジをしながらまたやっていきたいと思います。

 

個人的に私が、チームタスクペディアが開催するイベントならではだと思ったのが、参加者さまからお題をいただきタスクペディアに入力するデモンストレーションをしたこと。ご本人が思っている以上に、タスクを構造的に提示し、より明晰に理解していただけました。

 

これは個人の方からの相談でも十分に喜んでいただける可能性を感じました。近いうちやってみたいですね。

 

それでは、また遠くないうちにやってみたいと思いますので、興味ある方はぜひぜひお申し込みくださいませ!

 

 

「入力して完了する」から「入力すれば完了する」へ

このツイートについて考えてみました。

 

結局のところ、タスク管理がうまくいくかどうかはツールへの信頼が大いに影響していると思います。

 

以前、こんなことを書きました。

 

私は、タスク管理ツールを見れば自分のやるべき仕事がすべて書いてある状態がとても心地良く感じます。安心感があります。ツールを見ていれば間違いないという感覚です。

 

これが、ツールを信頼するということなんじゃないかと。

hochebirne.hatenablog.com

 

冒頭のツイートで、ツイート主のjMatsuzakiさんは、私が書いた「自分のやるべき仕事が全て書いてある」ではなく、「書かれているからやる」という安心感というか後押し感をTaskChute Cloudに持っています。私もタスクペディアに同じ感覚を持っているなぁと思いました。

 

この信頼関係は一朝一夕にできるようなものではない……などと言うと、タスク管理ツールを広めている者としては少しよろしくない気がします。しかし、私の偽らざる実感です。

 

最初のうちは、ツールに入力しても、ただ単にスマホやPCにパチパチ文字が表示されたにすぎないのです。

 

それが、入力しては実行して完了し、また入力して実行しては完了するのを繰り返していくと、いつのまにか「入力すれば完了する」という感覚になってくる。そんな感覚が私にはあります。

 

こうなったら最強です。ツールに書きさえすれば、仕事が勝手に進んでいくのですから!(「勝手に」はちと言いすぎか)

 

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10月17日(土)の午後にグループコンサルティングをやります。cakesというウェブメディアで連載をご一緒しているりんださんとの共催です。よろしければ、ご参加ください。

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「幸福論」はタスク管理に通ず

突然ですが、

 

幸福かどうかは「行動」しているかどうかだ

 

という話がアランという人の幸福論という本にありました。

アラン 幸福論 (岩波文庫)

アラン 幸福論 (岩波文庫)

 

 

ここでいう「行動」は、他から強制されない、自分の意志で動くことだと考えてください。

 

例えば「90分間ひたすら球を蹴り続けなさい。常にそれを奪ってくる人がくるが、必ず奪い返しなさい」と強制されたら、「なんでそんなことしなきゃいけないんだ」と思いますよね。

 

サッカーであることが自明なので、楽しいゲームだときっと想像がつくと思いますが・・・。

 

同じ動作でも、自分から進んでやることと、他人から強制されてやることでは、満足感が段違いです。前者は幸福なのだそうです。

 

そこで「仕事」の登場です。みなさん、雇われ人であれば、「あれやって」「これやって」と常に言われ続けるわけです。これって、アランの定義によると「幸福じゃない」。

 

それでも、ひと仕事やり終えた充実感などから幸せを感じることはあるでしょうが、おそらく「行動」できればそれ以上の幸福感に包まれるはず、ということになりますまいか。

 

ここで、「行動」の解像度を上げてみます。

 

私なりに頭をひねると、およそこのとおり。

 

自分で決めて、そのとおりに動く

 

ちょっとフワッとしているので、もう少し言葉を追加します。

 

その仕事の目的と、目的を達成する手順を自分で決めて、その通りに動く

 

これはもうタスク管理じゃないですか!GTDの第2ステップ「見極め」そのものですよね?

#よね?とは

 

一番の幸福は、自分の中に自然と湧き上がる欲求や使命感にしたがって動くことだと思います。音楽がしたい、絵を描きたい、恵まれない子供たちに必要な物資を届けたい、等々…。しかし、それで食っていくには、いろいろと大変です。

 

そこで、100%とまではいかなくても、50〜60%くらいは「自分が決めて、そのとおりに動く」状況を作り出すとよいのかなと思います。

 

仕事でタスク管理をすると、これが実現できます。経験が浅いうちは、仕事の目的も手順も上司や先輩に言われたとおりするので自分の意志が入る余地はありません。しかし、ある程度任されてくると、手順を自分なりに工夫するようになり、新たに仕事の目的を定義して___つまり、自分で仕事を作り出して___それらを実行していくようになります。これこそアランのいう「行動」ではないかと思うのです。

 

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個人のパフォーマンスを高めるのは、何よりも「集中」

重要なことに対して「阻害要因」をすべて、環境から取り除いた状態で仕事ができれば、成果が出るのは当然だ。

 

そう言う意味で、個人レベルですぐに効果がありそうなのは、環境をコントロールして、仕事を「シングルタスク化する」ことだ。

 

気の散るものを遠ざけ、割り込みを拒否し、一度に一つのことをとことん集中して行うのが、仕事における環境づくりの基本である。

 

blog.tinect.jp

 

記事の中でも引用されていますが、元ネタは「マネジメント」で有名なピーター・ドラッカーです。

 

環境をコントロールして「シングルタスク化」するとは、タスク管理以外の何物でもないな、というのが記事を読んでの私の感想です。ここらへんなど特に。

 

朝一番に今日のスケジュールを設定し、スケジュールに載っている仕事のみやる。

絶対に他のことをしない。

どうしても緊急でやらなければならない仕事は、スケジュールに入れてから始める。

スケジュールに載せられないものはどうせできない。だから、それ以外のことは、一切手を付けず、一切気にしない。 

 

どうしても緊急でやらなければならない仕事は、スケジュールに入れてから始める。

 

大事なフレーズなので、大きく書き出しました。

 

ここでいう「スケジュール」は、タスク管理ツールと読み替えると良いです。


とにかく、あらかじめ決められた予定(それが1分前であっても!)のとおりに動いているという実感が大事なんですね。それは、予定から目をそらさない自分を作り出すためです。


予定外の行動を自分に許可してしまうと、とたんにわき道にそれだすのです。特に私はその傾向が強く、ツールに書いてあったとしても、いや、ツールに書いたそばから、ツールに書いていないタスクを実行しだすのです。こちらをお読みのあなたも、そんな経験ないですか?


だったら意味ないじゃん...と開き直るのもありですが、私はあくまでタスク管理の基本に忠実でありたいのです。つまり、度重なる道草食いをしながらも、できるだけ本道からは外れないで進みたい。このおかげで自分なりに納得いく形で仕事を進めることができているのです。

 

「どうしても緊急でやらなければならない仕事は、スケジュールに入れてから始める」

 

これは自分にとって最も大事なことのうちの1つで、同時に自分が最も解決すべき課題です。

 

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