気がそれるのは悪いことではない
集中できないのは悪いのか
「しっかり物事に集中して取り組みなさい!」という言葉に違和感はありませんか?無いですよね。無くて当たり前です。正しいことを言っています。
集中できない状態を、本人の資質や性格のせいにする傾向があると思いますが、それは私は間違いだと考えています。方法論の問題です。
気がそれる仕組み
そもそも集中したくなくて集中しない人はいませんよね。どうしても気がそれてしまうというのが本当のところだと思います。
気がそれる原因は幾つかありますが、例えば周囲の音がうるさい、綺麗な人がそばを通った、目の前にお金が落ちている、こういったことは、外的要因として排除することは不可能ではありません。
問題なのは内的要因、つまり自分の中でつい気をそらしてしまう何かがあるときです。何か不安なことがあって気になってしまうというのが典型です。つまり、不安が頭をよぎるから気がそれてしまうという仕組みになっています。
例えば、ある人へメールを書いているうちに別の人への電話連絡を忘れていることに気がつき、メール作成が疎かになってしまったり、という経験なんかがそうですね。
やるべきことの把握
不安になるのは、自分が対処すべき全てのやることを掌握しておらず「まだ他に何かやらなきゃいけないことがあるんじゃないか?」と思ってしまうからです。
私がGTDを推しているのは、その対策ができるからなんですね。GTDではとにかく気になることを全て書きだして全部把握してみようと説きます。そうすることで、不安がなくなります。
気がそれるのは「まだ集められる」証
逆に言うと、不安になって気がそれてしまうのは、まだ自分のやるべきことを把握しきれていないシグナルなわけですね。そんな時ふと考えてしまうことこそ、新たに把握すべきことだと考えることができます。
それは、考えようによっては「まだ集められる『やるべきこと』があるぞ」と教えてくれるよき秘書(あるいは教育係?)を得るチャンスでもあるわけで、気がそれてしまうのも使いようなのかもしれない、と思います。