GTDで考えないと「仕事」ができない!
そもそも「仕事をする」ってどういうこと?
著作「マネジメント」で有名なピーター・ドラッカーの話を引用して、タスク管理メソッド”GTD"の開祖デビッド・アレンはこのように言っています。
かのピーター・ドラッカーは、知識労働者のもっとも大事な仕事は「仕事を定義すること」だと述べている。そして私が思うに「仕事を定義する」ためには2つの要素が必要だ。つまり①自分がなぜその仕事をしようとしているか考えること、②その仕事を片付けるために次にどんな行動を起こす必要があるのかを考えること、の2つである。
これらを実行することは、あなたが思うほど簡単なことではない。明確な目標をきちんと把握しないまま、ぱたぱたと動き回ってただ忙しく過ごしてしまう人をよく見かける(彼らは何のためにそれをやっているのかわかっていない)。一方、具体的な行動に結びつけようとせずに、あらゆる可能性やアイデアについてただ考えたり、心配したり、話したりする人も多い『彼らはいつそのような考えを行動に移すのだろう?)。(デビッド・アレン「ストレスフリーの仕事術 仕事と人生をコントロールする52の法則」より)
仕事を定義する
ここでいう「仕事を定義する」というのは、自分がやる仕事の目標を明確にして、具体的な行動に分解することだと私は考えています。では、キチッと定義されていない仕事というのはどういうものか。目標を明確にせず、具体的な行動に分解することもしないで漫然と取り組む状態です。その状態でも良い人もいます。左から流れてくるシューマイのてっぺんにグリーンピースを乗せるだけといったような、やることが決まっている仕事です(そのような仕事を下に見ているわけではありません)。
知識労働者の「定義された仕事」のフロー
現在会社勤めをしている人のほとんどは、ドラッカーの言う「知識労働者」だと思います。そうであれば、流れ作業をしていれば終わる仕事をしているわけではないので、仕事を定義することが必要です。「どんな仕事があるのかを見つけて」「それがどんな目的を持ち」「どのような具体的な段取りに分解できて」「どんな進捗状況で」を逐次把握しなければいけない、ということです。
GTDの「①把握」「②見極め」「③整理」「④実行」「⑤更新」に当てはめると、流れ作業的な仕事は④のみであり、知識労働者は①~⑤までをやって始めて「仕事」ができたと言えるということになります。
よくある「仕事ではなく作業ばかりしている人」「指示待ち症候群」と言われるのは、他人に①②③と⑤を頼って④しかやらない人だと思います。もし、指示待ちだとか、なぜかわからないが仕事がうまくいかないという人は、④しかやっていない自覚が持てていないだけかもしれないので、GTDのフローを一通りやって①~⑤まで全部やるようにすると、見違えるように仕事ができるようになる、、、かもしれません(笑)