「慣れ」はGTDで作れる
先日福岡で開催したイベント「自分は要領が良くない、と思い込んでいる人のための仕事術」、参加者の方からの事後アンケートに、このようなコメントがありました。
小脳を使って行動を自動化する話をもっと聞きたいです
これは、一緒に開催している、「ひらめきメモ」(@shh7)F太さんがした話です。
そういえば、私も「苦手だけど、何度かその仕事をすると、苦手意識なく取り組めるようになる」という経験があります。
- 小脳に落とし込んで自動化する話
- ウェルスダイナミクスの簡易診断
- 今の仕事は向いてない?
- 慣れ
- 同じ行動繰り返すということ
- そのためにはタスクの分解
- タスク分解しないと…
- タスク分解こそ「慣れ」への近道
小脳に落とし込んで自動化する話
テニスのラケットを振る動作や自転車を漕ぐ動作は、最初の頃は意識的にしないとできません。しかし、繰り返し同じ動作を続けると、いつのまにか無意識にできるようになっているというものです。
これは、繰り返し同じ動作を行うと、その動作をするときに必要な記憶が小脳に格納されるからだというお話です。詳しい話は専門家の方にお任せしますが、なんとなく納得のいく話ではないでしょうか。
ウェルスダイナミクスの簡易診断
話は飛びます。ウェルスダイナミクスという性格診断のようなものがありまして、簡易診断で4つのタイプに人は分けられるとのこと。早速やってみました。
こちらからできます。メールアドレスの入力が必要で、メルマガのようなものが届くようになりますが、解除可能です。
今の仕事は向いてない?
私は「ブレイズ」でした。そのときにしたツイートがこちらです。
ウェルスダイナミクス簡易診断はブレイズ。「情熱的で社交性に富み、新しい人と付き合うことを得意とするが、反対に人からの影響も受けやすく、ブレることがある」とのこと。
— 小鳥遊5/19イベント開催 (@nasiken) 2018年3月21日
弱みに「バックオフィス(事務管理部門)に向かない」がありますが、ガチガチの管理畑です……。
私、1社目から総務や法務という、管理部門のみでやってまいりました。確かに思い当たることは多く、納得してしまいました。
慣れ
そこで、小脳のあの話です。総務や法務の仕事を今やれているのは、とにかく場数をこなしたからだと思います。慣れというものですね。
この「慣れ」とは、ひたすら同じ行動を繰り返すことで、俗に言う「体が覚えた」状態のことでしょう。小脳はすごい機能を持っていて、毎回厳密に同じ行動をしなくても、ある程度同じものだと認識していれば、無駄な行動は省いて覚えてくれるらしいんですね。
同じ行動繰り返すということ
しかし、行き当たりばったりで行動するより、明らかに同じ種類の行動だと認識した方が、より早く確実に身につくであろうことは、容易に想像できるのではないでしょうか。
そのためにはタスクの分解
そこで、GTDの見極めが大きな意味を持ってきます。その仕事を「その目的は何か」「目的を達成するための具体的な行動は何か」と自問して、同じパターンに落とし込みます。
同じカテゴリの、同じ行動が必要な、似た目的を持つ仕事であれば、「同じ行動を繰り返す」ことが分かりやすく視覚化されます。
私の受け持つ法務の仕事であれば、契約書を締結するという仕事はほぼ同じ流れで進みます(ルーチンとまではいかないですが)。これは、同じ行動を繰り返しているのと似た状況だと思います。慣れてくるわけですね。
タスク分解しないと…
逆に、タスクの分解をしないとどうなるか。時間をかければ慣れることはできます。実際、タスク管理をしていなかったときに繰り返しやった苦手だった仕事は、今や体が覚えている状態です。
しかし、時間がかかります。その場その場で行き当たりばったりの判断を下していると、小脳は「これは違う種類の行動だ」と思い込んでしまうのだそうです。
タスク分解こそ「慣れ」への近道
逆に、明らかに自分の脳に「これは同じ行動です!」と思わせれば、次第に完了までの見通しが簡単に立つようになります。私は、「慣れ」とは完了までの見通しが立つことだと考えています。それが正しければ、毎回ほぼ同じ手順で完了までの道筋を明らかにするタスク分解は、小脳が覚えるにはうってつけの方法なのではないかと思います。
GTDの「見極め」フローは、「慣れ」を意図的に作る仕組みだというお話でした。