ForGetting Things Done

「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

「収集」したタスクには義務感を持たなくてもいい

収集しづらい人、しすぎる人
先日、「自分は要領が良くない、と思い込んでいる人のための仕事術 実践編」をやってみたときにこんなことがありました。参加者の皆さんに、あらかじめ自分のやるべきことを25個書き出して下さいと宿題を出したのです。そして当日、興味深いことに「書き出すのが大変でした」という方と「書き出したらたくさん出てきて逆に困った」という方がいらしたんですね。

 

収集しすぎる人へ
特に後者のタイプは、タスク管理を運用する上で「こんなにたくさんタスクを抱えて、全部やりきれない(泣)」とお思いになるかもしれません。

 

そんなあなたに朗報です。全部やらなきゃいけないというのは、もしかしたら取っ払ってもいいんじゃないんでしょうか。

 

「収集」はあくまで「収集」
ここでGTDの基本に立ち戻って考えます。収集とは、やるべきことを書き出すこと。ただそれだけです。「そういえば台所を掃除しなきゃな……そういえば、どうしても落とさない汚れがコンロにあったなぁ。あれ、どうやって落とすんだろう……ハァ、気が重い」とか考え出すと、やるべきことを書き出す作業が進ま止まってしまいます。

 

収集して、実行しないタスクもある
例えば一瞬「世界征服」と思い浮かんだとします。GTDのセオリー通りに進めると「世界征服」と書き出すことになります。でも、実行するかしないかというと、ほぼ全員が実行しないわけです。

収集というステップは、目標や計画について決断することとは、まったく別の作業だという認識を持つ必要がある。
(デビッド・アレン『ストレスフリーの整理術 実践編」より)

 

収集済タスクを実行する義務はない
そもそもタスク管理は、余計なことを考えずに集中できる環境を作るのが大事だとされています。「収集すること」は是非習慣化するくらい徹底してやるべきですが、「あ、これってできないかも」「こんなに書き出したら体がいくつあっても足りないですよ…」と収集したタスクを実行する義務感を覚える必要はないです。収集に集中する。ただそれだけです。

 

「美味しいご当地ラーメンを通販で100箱買う」と「部屋の荷物を整理して捨てる」というタスクが頭に浮かんだら、それは是非書き出すべきですが、実際にその両方を達成しなければいけないと思う必要はないわけですね。私の感覚ですと両方いっぺんに達成することは無理です。だからといって書き出すことを止める必要はない。

 

真面目な人であればあるほど、書き出して収集したタスクに「これをやるとしたら」と義務感を覚えるものです。そこを、半ば機械的に、他人事として捉えるのが、GTDの収集プロセスを上手くいかせるコツではないかと考えています。