ForGetting Things Done

「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

GTDツールの存在意義は、タスクの整理機能だけにとどまらない

誤解されがちなのですが、タスク管理は決して目の前のタスクを終わらせてくれる自動化された機械ではないのです。

 

あくまで、自分を落ち着かせて、最高の状態でやるべきことに取り組む環境を整備するだけのものです。

 

GTDの開祖デビッド・アレンは以下のように言っています。

ここでひとつ、私から提案がある。今、もっとも気になっている「やるべきこと」を思い出してもらいたい。いちばん困っていること、気になって仕方がないこと(中略)

いちばん気がかりなことが明らかになったら、その問題なり状況なりがどのようなかたちで解決されるのが理想かをひと言で書いてみよう(中略)。

それができたら、その状況を一歩でも進めるために、次に取るべき"具体的な行動"を書いてもらいたい(中略)。

私のセミナーでこれをやってもらうと、ほとんどの人が次のように言う。「少し頭の中がすっきりしました。心がリラックスして集中力を取り戻せたようにも感じます」。

(中略)あなたの中で前向きの変化をもたらしたのはいったい何だったのか。状況そのものには何の変化もないし、何かの問題が解決したわけでもない。あなたに起こったのは、「望んでいる結果がはっきりして、次にとるべき行動がわかった」ことだけである。

(デビッド・アレン「ストレスフリーの整理術」より)

※太字は小鳥遊による

 

「ああ、なんかモヤモヤする……」

 

という気持ちをじっと観察し、

 

「ああそうか、昨日途中まででそのままにしていた資料作りが気にかかっているんだな」

 

という「モヤモヤの元」を見つけ出します。そして、それを「タスク」として言語化。

 

「よし、『営業報告会資料の作成』だ」

 

さらに、今自分がやるべき具体的な次の行動を書き出します。

 

「次は、『営業部の数字の利益率の追加』だな」

 

そんな感じで、タスクの「目的」と「手順(=次にとるべき具体的な行動)」を言語化して書き出していけば心がリラックスして集中力を取り戻せるというわけです。

 

タスクペディアでは、それぞれに対して書き出す欄が指定されて配置されています。

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そして、1つのタスクだけに気を取られないように用意したタスク一覧画面にも、ちゃんと「目的」「次の手順」が表示されるようになっています。

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紙に書き出すとごちゃごちゃしてしまいがちです。クラウド上なら、「タスクを書いた紙どこへやった!?」と慌てることもありません。

 

ここまで整理されれば、あとはタスクを実行するしかないと思えるのではないでしょうか。

 

GTDを具現化してくれるツールは、機能としてはタスクを整理するだけにとどまります。しかし同時に「さぁ実行してみようじゃないの!」と背中を後押ししてくれる心強い味方にもなってくれている感じがしてなりません。

 

タスク管理無しだと、それこそ目の前に散らかったタスクの中から、今やらなきゃいけないタスクを選び出し、そのためにとるべき具体的な行動を考えてから実際に取りかかります。

 

タスク管理有りだと、それらにかかる手間がかなり節約できます。これを心強い味方と言わずしてなんと言うか、です。その効力はなかなかすぐには感じられないのですが、まぁやってみましょう。じき分かります。